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2019年 03月 06日
クジャクチョウ(孔雀蝶)
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心を亡くすと書いて忙しいと読む。分刻みで仕事に追われてあちこち移動して、お客にあって会議して、この件は面倒な空気だから会って話しとくか、あああーでもあれも連絡しなくちゃ、ううう、これも締め切り迫ってるけど自席にいる時間全然ないじゃん!とか、いつものことだがちょいテンパってたら(常に無能感あふれる佇まい)、ピロン♪と携帯が光って、夫から「変な蝶みつけたよ!」と写真が届いてた。

うっへー孔雀蝶じゃん!

この辺だとちょっと珍しい、高原性の蝶だったはず。成虫越冬したのが、温かくなって活動し始めたんだな。

それから立て続けに、動画が何本も連続して届く。ピロン♪、ピロン♪、ピロン♪って、蝶が羽を開いたり閉じたりするだけの、全部似たような動画が画面にずらりと並ぶ。あはは。すげ暇人っぽい。
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それで見たら、他にもちょっと前に「庭にアオジ来たよ!」なんて動画も届いていたんだった。ほほう、スズメかと思ってた鳥がよく見たらアオジだったと。うんうん、なるほどね。こないだ一緒に観察したからな。アオジ覚えたんだな。一度識別すると、目につくよね。わかるわかる。

ってなー、夫は鳥も虫もそんなに興味なかったはずなのに。私の方が能動的に好きなのに。この気持ちの良いお昼に、そんなに興味無いヤツが、私が見たくてたまらないものを見ている。

妬ましさのあまり、一日休んだ。

それでフテ寝してたら(休んだ日に限って雨)、macchi〜、この部屋見てよと、家の奥のあまり行かないオーディオルームに招待された。いつの間にか、小さなソファやオイルヒーターなどが色々な部屋からかき集められて、居心地の良いミニオフィスに設えられていた。それでランチを一緒に食べながら、夫が今やってる仕事というのを見せてもらった。ちなみに仕事相手は私が夫に紹介したスタイリッシュ・メンだった。むむ。さすがスタイリッシュめ。何もかもがオシャレだ。ソファに一緒に寝そべって、夫のウェブ会議を隣で聞いたりする。部屋が居心地良い。オーディオから音楽……。

なーんかなあ。
おい!子ども3人これから育てんだぞ!どうすんだよ、専業主夫って何なんだよ!働かないって理由は何なんだよ!!なんて喧嘩していた時代は、何度か爆発した私のヒステリー・エピソードだけ残して今や消えなんとしている。子どもたちは育ち、後には私は不在がちのお母さんだったという事実だけが残る。夫は常にリビングに寝そべり、子どもたちといっぱい過ごして、親しまれているお父さんだ。しかも昼間の美しい時間はのんびりと楽しむ生活もできている。良いことのはずなのに、何か胸がチクっとするのは何でだ。なんつって。分かってるけど言ってみただけ。

でもまあ、みんなが良いところに落ち着いて、結果オーライ。みんな色々あったろうが、私もけっこう頑張ったと言えるんではないだろうか。
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他の方のブログ(どなただったか失念してしまった……)で共有されていたのが気に入り、最近よくかけてる音楽。弦楽器入りの曲にハズレなしの法則。



by macchi73 | 2019-03-06 01:38 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(6)
2019年 03月 01日
庭の古株
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福寿草につられて(?)、庭の他の花々も咲き始めた。

庭の原っぱには、点々とクロッカス。
植えた覚えがある場所にも咲いてるが、変なとこから唐突にポコポコ顔を出してる群れもあり、人のよく歩くあたりに生えたものは踏まれてヨレッとしてしまっている。無残。

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これら粗末に扱われているクロッカスも福寿草と同じく庭の十年選手だ。全くの放ったらかしだったのに、長い時間かけて数を増やして(時には減らして)、いつの間にか地に満ち満ちてくれたよなあ。

花屋さんで見るピカピカに充実した株とは違うけど、庭の古株たちのへろへろと長閑な趣も、値千金なり。地面に散った色とりどりの花びらさえ春っぽい。
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スリコギは働けば働らくほどすり減るんだよ!
おれをスリコギにしちまったのは……お・ま・え・だ!!とか、庭の花たちに思われてたら謝るしかない。ごめん、でもぴかぴかよりへろへろが好きなんだ。


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by macchi73 | 2019-03-01 06:00 | 栽培日記:春の植物 | Comments(0)
2019年 02月 08日
病欠の
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今日は休みとって、インフルエンザ発症の末っ子と過ごす。

病気知らずの子なのに珍しいことだなと思ったが、やはり体調は初日だけで回復して、ただのまったりした休日みたいになっている。ううう、こんなことで皆勤賞の経歴に傷が……と本人はガックリしているので、大丈夫、インフルエンザによる出校停止は皆勤賞には響かないという考え方もあるからその説を採用すれば良いのです、と慰める。別に学校でやってる賞の話ではなく自分の中だけの賞のようなので、ルールも判定も自分で多少融通きかせてOK。

お昼には出校日をみてもらうために病院に行く。ゆっくり休めるなら別に病院には行かなくても良いと思ってしまうズボラなタイプだが、インフルに厳しい世の中だ。社会性動物の一員として、ここは手続きを踏まねばなるまい。ちなみに真社会性の種(生殖する女王、巣を守る兵隊、働き手などの固定的な役割だけを全うして一生を終える)というのは、哺乳類ではハダカデバネズミくらいしか存在しない。人の場合は色んな役割を体験できる。幸いなことだ。登校は週明けですね、と先生。

冷たい灰色の空だけど、庭ではダイコンソウが真っ赤な花をぽつんと狂い咲きさせてた。ダイコンソウの花期っていつも5-6月くらいなんだけどなあ。やはり今年ってかなり暖冬だよな。
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病気のときの特権で、アレ食べたいなーと娘にリクエストされたものをせっせとサーブする。って言っても、スープとかゼリーとかの簡単なものばっかりなんだけど。スープに合わせて、他の方のブログで紹介されてたパンも焼いてみたら「これ美味しい!」と非常な好評。大蒜と貝のアヒージョとザワークラウトのスープと合わせたら、簡素なのにとっても満足度の高い昼食になった。

30分焼いた後、溶かしバターを回し掛けて更に25分くらい焼くってのがサクサクした食感のコツみたいだ。今回はクミンシードと塩少々、パセリも加えてみた。
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ガスオーブンの火と蒸気で、家の中がぬくぬくする。オーディオからはフィドルとコンサーティナの音色、加湿器のくつくついう音。昼風呂からも温かい良い匂い。

TALISK (amazon.co.jpで調べる)

病気の家族は私の部屋で寝るという慣習が我が家にはあるので、今日はお母さんのベッドかい?と聞いたら、ううん大丈夫、自分の部屋で寝る、という答え。なるほど。これで眠る子供達の看病義務からも完全卒業って訳か。なんだか重しが一つずつ外れて、身軽に・身軽になっていく昨今だなあ。ふわふわするよ。
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インフル防止のための加湿器に、ヒノキのアロマウォーターというものを加えたら凄くリラックス空間になった。イイ!他の香りも試してみようかな。



水蒸気つながりで、Soluble in airも。
病気の時に流すのには良くない歌詞か?でもやっぱ最後は大地を経由して空気に溶け出したい。


 Bathe me in water vapor
 Erase me to ashes with fire
 Ground to dust in the dark earth
 Oh let me be soluble
 in air, in air



by macchi73 | 2019-02-08 19:00 | 【その他】日記 | Comments(2)
2019年 02月 07日
冬の雨上がり
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仕事からの帰路、空気中に小さい水の粒子がたくさん混ざっていて息をするのが心地よかった。何度もわざと深呼吸する。呼吸のたびに鼻から気管、肺の奥まで湿される。真っ黒な夜の街路、薄靄で街灯が白く滲んで、光の縁は虹色だ。こんな風に湿気に包まれてると、冬の冷たい空気でもほんのり温かく感じられる。

それで翌日。
早起きして庭にでたら、水分を含んでふっくら黒くなった地面から朝靄が立ち上ってた。庭全体がほの白い。庭の草花もしっとり濡れて何だか優しい風情に見える。本日も呼吸は快適至極。うきうきして、金髪のジェニーの鼻歌が飛び出る。floating like a vapor on the soft summer air……って、夏の歌だけどな。つまり水蒸気って快感ってこと。冬でも夏でも。
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ちょっとでも珍しい天気だとすぐに浮かれる。季節感も無視。



by macchi73 | 2019-02-07 23:55 | 【庭】季節の様子・庭仕事 | Comments(0)
2019年 01月 14日
シメ(鴲)のオス、メス
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【シメ(鴲)】スズメ目アトリ科
  • 果肉は食べずに硬い種子を食べるため、嘴が太くて鋭い。
  • 目立つ嘴から、別名を蝋嘴鳥(ろうしょうちょう)と言う。
  • 嘴は、夏には灰色、冬には肉色になる。嘴の色は表皮の色と真皮の色の組み合わせで決まるようで、表皮にメラニンなどの色素が増えると黒っぽくなり、表皮の色素が減ると真皮が透けて黄〜赤っぽくなったりする。繁殖期に嘴の色が変わるのは、羽の色に変化がない鳥に多い現象らしい。

体長20cm弱のむっちりした体型で、小鳥というよりは少し大柄。とにかく嘴が目立つ。

強そうな嘴のせいか、虹彩の色が薄くて四白眼に見えるせいか、それとも泥棒髭のような顔面の模様のせいか、やたら強面に見える。

オスは全体的に色が濃く、翼の先は黒っぽい。
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メスはオスよりも淡い色合いで、翼の先が黒一色ではない。顔の黒い模様も薄いので、メスの方が優しそうな顔立ちに見えるかな。
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シメは渡りの時にしか大きな群れは作らないらしく、今回見かけた個体はどれも一羽でひたすら地面を突いて何かのタネを食べているようだった。果実を丸呑みしないで種だけ出すために突つくからかな、なぜか嘴が汚れていることが多い。
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派手ではないが、モザイクみたいで結構綺麗な羽だと思う。
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シメの汚れた口まわりを見ながら「急いで口を拭け!」って思っていたからか、夫と二人で時に褒め合う体裁でカメラをかわりばんこ取り合うやりとりからか(へえ、いいの見つけたね、じゃあ次は私ね、etc.)、脳内に流れるBGMはスネークマン・ショーのアルバムで。



by macchi73 | 2019-01-14 06:00 | 【生物】野鳥 | Comments(6)
2019年 01月 10日
冬休み終わりのノスリ
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冬休みの最後は雪山でスキー三昧した。連泊して滑りまくって、暖炉と温泉でぬくぬくして、身も心も軽い日々。楽しいなあ!

なのに休みが終わったとたん、もう既にちょっと気力ダウン。体重はアップ。早すぎる変化。いったい休みと平日とでは何が違うのか?大きく違うと思われる点は次の2点か。

(1)平日は一日じゅう座りっぱなしだが、休みは動き回ってる。
(2)平日は5時間前後の睡眠だが、休みは7時間以上寝ることも多い。
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つまりデスクワークを早く切り上げて帰って、もっと早く眠れば良いんだけろうどなー。なんでできないんだろう。無能感でしょんぼりする。手なり手なりで凌ぐ毎日だけど、とりあえず沈んでるということはなく。どっちかっていうと少しは浮いてる。でも、こんな毎日を過ごしてると、健康問題とかでちょっとの浮きはガツンと削られて一気に沈むこともありそうだなあとか、ぼんやり思ったりして。

そんなこと考えながら部屋に佇んでいたら、大学生がそっと寄ってきて、頰っぺに急にチュッとされた。ギョッとして、「なっナニをするだー!!」とジョジョばりに拳を振り上げて叫びそうになったが、良識ある四十代女性としてそんな行動は慎しんだ。そのかわり、ななな何なの?とオドオドしたら、うーん、なんとなく、と微笑みながら去っていく。なんなんだ。クレイジーか。頰っぺがぬるい。

それで思い出したが、こないだ路上で知人に遭遇してそのまま連れてかれた飲み会でも、見知らぬマダムに突然ハグされてチュッチュッとされて固まってしまったのだった。その時もやっぱり拳は振り上げず、頰っぺはぬるかった。

で、ペイフォワード!ペイフォワード!と叫びながら唇を突き出して中学生を追い回したら、お母さん嫌ー!と逃げ回られて傷つくガラスのハート。くそう。弱者はされるばっかりか……。

何が言いたいかというと、特に言いたいこともない。なぜなら今回のテキストはほとんど自動筆記だから。平日も休みのように過ごしたいなあというのは常にあるところ。
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【ノスリ(鵟)】タカ目タカ科ノスリ属。
  • タカやトビに似ているが「くそトビ」「まぐそタカ」などの失礼な別名をつけられている。主食がネズミやカエルなどの小動物のため、「鷹に姿は似ているくせに、鷹狩りに使えないヤツ」という古来からの蔑称らしい。鷹匠ひどい。
雪山では、白くてふっくら丸い猛禽類を見たが、写真は撮れず。かわりに、何頭かノスリを見かけたので撮ってみた。あの白い鳥はなんだったろう。興奮してがっつり見た気がするのに、みるみる細部は忘れて、もう朧なイメージしかない。休みは儚い。記憶力が壊れ始めている脳内で流れる音楽は、XTCのNonsuchで。



by macchi73 | 2019-01-10 00:40 | 【その他】日記 | Comments(7)
2018年 11月 06日
庭仕事前
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夕方、ついに荒れ果てた暗い庭に剪定鋏を入れて、大まかに整えた。

↓BGMは、荒れた庭にぴったりのBlonde Readhead (amazon.co.jpで調べる)のアルバムで。
イタリア人双子+日本人女性の3人バンド。



って言っても、表面を覆う蔓草を取り除いたり、伸び放題で暴れてる枝を切り戻したり、枯れ草をかき集めたりしただけだけど。とりあえず少しは地面が見えてきたので、あと数日は夜の庭仕事を続けて、今月中には秋の球根を植えられるような状態まで持っていっておきたいものだ。

以下は、庭仕事前や途中の荒れた庭の様子。通行人から見たら、うへえ、グジャグジャじゃん、最低!くらいに思われそうだが、庭主の贔屓目には、これはこれで捨てがたい風情があるようにも感じられ、整備するのが名残惜しく思えたりもするから不思議。

天幕みたいになっちゃってる蔓草のカーテンを切り開いたら、フワリと優雅に黄蝶が飛び立って、秋のバラやフジバカマなんかが結構いっぱい咲いていた。種がとれるものはとっておいて、週末に撒き散らそう。植え替えする株も掘り起こして、少し綺麗にレイアウトし直そう。
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by macchi73 | 2018-11-06 07:00 | 【庭】季節の様子・庭仕事 | Comments(0)
2018年 07月 21日
匂いは思い出せないという発見(→ 訂正:できる人もいるらしい)
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外がうだってる。家じゅうの窓をあけて風を通す。
うちは古い家の作りで、家の中が深くて暗いが、その分夏はそこそこ過ごしやすい。

風が庭から良い匂いを運んでくる。いまの時期はカサブランカが咲いてる。
私は夏の百合の匂いがすごく好き。夫は秋の金木犀の香りが一番好き。だけど金木犀の香りを今思い出せる?って聞いたら、ええっ、難しいな、嗅げはすぐ思い出すんだけど、と言った。嗅覚は思い出を芋蔓式に呼び起こすものだが、匂いそのものを思い出すのはすごく難しい。映像も音楽もある意味自由自在に思い出せるのに、匂いは匂いがきっかけでしか思い出せないって、これって大発見じゃないか?

大量のアワビが届いて、友達家族が遊びに来た。
お客様にクーラーかけようとしたが、夜風が気持ち良いからこれで良いよといって、生暖かい夜にみんなでアワビ料理の腕をふるってご馳走を食べた。刺身、酒蒸し、ステーキ、肝パスタ。貝殻が綺麗だと騒ぐ子供たち。
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お土産の冷え冷えの日本酒や白ワインなど飲みながら、呆けてしまったおばあさんの話を聞く。自分が誰で、今どこにいるのかも分からなく暮らしているのに、好きなもの嫌いなものは依然あり、毎日忘れこそするが興味の分野もそのままらしい。

記憶は失っても自分の中には残ってるっていうその現象(?)は、私たちも既に一度体験しているかもなと思う。物心ついたときには赤ん坊時代のことは覚えてないけれど、そこまでの経験が積もって、世界に対する親密さや居心地悪さの感覚として自覚されるんだろうと思う。物心つく前にも生きた日々はあり、物心ついてからの認識の土台の材料となってる。だから赤ん坊には安心する快適な生活を与えたい。同じように、年とって惚けて自分のことが分からなくなってしまっても、そこまで生きてきた日々はあり、自分を失った後の自分の素材としては残るんだろう。だから物心ある間に綺麗なものをたくさん見ておきたい。

おばあさんに手持ちの写真があれば、アルバムを作って手元に置いておくのはどうだろうと考える。忘れても忘れても、物心失う前の物語を何度でもなぞって、こういう道のりで今ここにいるとその都度思えれば、少し不安はおさまるものか、そうでもないのか。知りたい気がする。

それから死んでしまった知人たちの話をした。もし私が呆けてしまっても、生きてる間は、この夜風の百合の匂いを嗅いだら、その瞬間は新たな快さを感じるだろう(すぐ忘れても何度でも)。生きていれば日々新しいことが起きる可能性は残るけど、死んでしまった人とは新しい会話を二度と持つことができず、謎だけがずっと残る。もう絶対に知ることができないという感覚は、時々ものすごくストレスだ。一番好きなはずの金木犀の匂いをどうしても思い出せないのにも似てる。

呆けて生きるのと早く死ぬのと、どっちが良いのかは分からない。誰もが何かの死に方をするし、そもそも選べるものかも怪しいし。色々考えると、自分や知人の老いや死ってのは自分にとっては重くても、結局この地球上に泡のように絶え間なく大量に出現しては消えていく色んな現象のたった一つなんだよなと思う。人も虫も草も自然現象も、快楽も悲惨も大きいことも小さいことも、バリエーションという意味ではこの世に全て同じ重さで貢献している。まあ賑やかでゴージャスな話だ。自分が悲惨に当たったら嫌だが、かと言って自分だけが逃れられるとも思えない。でもその時には、この地球の賑やかさに対する愛着が、嫌な方の多様性の一端を自分が担うこともあるだろうって思うための代償にはなるのかもなと思う。

あと、顔・声・仕草は思い出せるけど、匂いは何かないと想起が難しいと知ったので、早死になった時のために、香水でもつけとく習慣はありなのかもなと思った。前に長く不在にしたとき、夫が私の洗ってない服を嗅いで思い出してると聞いて、ちょっと困惑したし。嗅覚刺激のために汚れ物とっておかれるのも嫌だし。

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なんらかの連想で思い出した曲。


"Travel is Dangerous" (by Mogwai)



by macchi73 | 2018-07-21 23:10 | Comments(22)
2018年 03月 20日
三月日記:ヒゲ好き疑惑
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お菓子食べて、映画見て、だらだら過ごす。そんな団欒があっても良い。この頃は西部劇が好き。

でも、「君らが好きなシャーロックの新しいの観るよー」と言えば娘たちが寄ってきて、「今日は刑事ドラマつきあうよ」と言えば夫がすごく嬉しそうにいそいそ準備するのに、「西部劇みよう!」と言うと、周りからサッと人がいなくなるのはちょっと寂しい風潮だ。

誰かと語り合いたく、職場でのトークにもちょくちょく西部色を挟み込んでみるが、誰も食いつかず。常に一瞬で流される。ちぇ。そんな感じでひとりぼっちで楽しむ西部劇、今のとこのマイ・ナンバー1フィルムは、セルジオ・レオーネ監督のOnce Upon a Time in the Westかな。

ウェスタン(”Once Upon a Time in the West”)

気の強いグラマラスなヒロイン、キャラの立った脇役たち、寡黙で謎めいているがそれがかえって微妙なおかしさを醸し出してる主人公ハモニカ、すべて完璧!

バリバリのマカロニ・ウェスタンのようでいて、時々挟まれるチラリズム溢れる謎の回想シーンにより「ハモニカ、お前は一体誰なんだ!?」というミステリ風味もほのかに漂う構成で、面白さいや増す。最後の回想シーンは圧巻。

間際にあいつは、ハモニカお前か!って思ったのか、最後までわからなかったのか?どう思う?(とか語り合いたい)

ウエスタン [DVD]

汚いヒゲのシャイアンが格好良い。綺麗なヒゲの鉄道王も渋い。登場人物みんなの背後にある個々の物語がちゃんと感じられるのが凄くイカす。

しかし、ハモニカの吹くメロディは、みんな褒めてたけどどうなのか?常にアレばっか繰り返してて、お前いいかげん他のフレーズも吹けよって、ボトルを割って怒り出す荒くれ男は誰もいないのか?

まあ、あまり芸達者になって、メリーポピンズのチムチムのハーモニカみたいになっても変だけどな……。


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西部劇と言っても、たぶん好きなのはマカロニ・ウェスタンで、アメリカの正統派西部劇はあんまり見ない。

どこが違うのかなーと思ったら、正統派は正義の保安官って感じであんまり笑えないけど、マカロニはただの個々の勢力争いっぽい感じで、どの悪役にも三分の理、って感じが良いんだと思う。

e0134713_14311640.jpg← 一番好きな悪役、『サボテン・ブラザーズ』のエル・アポ。凄い好き。

『サポテン・ブラザーズ』はマカロニですらないコメディだけど、中学時代からのお気に入りなので西部劇といえばまず一番に思い出してしまう。気に入った場面だけキャプチャーまでして、見れば即元気出た。


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ちなみに中二時代、あぶらだこの曲、「ローハイド」も西部劇の歌と思って愛聴していた。が、いま改めてタイトルを見たら、"Row Hide"(ってどういう意味だ?)なんだな。西部劇のRawhideとは別物だったのか……。



by macchi73 | 2018-03-20 23:55 | 面白かった本など | Comments(5)
2018年 03月 17日
三月日記:春の珍事
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macchi〜、もう起きろー!と爽やか且つ快活な夫(珍事)がコーヒーを入れて持ってきてくれた。

ナニ?夫が元気ってことはもう午後か!?昨夜は同僚と日付が変わるまでワインバーでしこたま飲んでしまったし、寝過ごして休日を無駄にしちゃったか……と時計を見たら、なんとまだ朝(珍事)。嬉しくなって、夫に、今日は庭いっぱいの剪定枝を片付けてくれよう、頼むよう、と言って、もう一回ベッドに潜って、小一時間音楽聴いてゴロゴロしてからリビングに行った。

そしたら澄ました子供曰く−−−発表します、今日の予定を決めました。これからお父さんと一緒に庭の片付けをします。それからみんなで駅前に行って任天堂スイッチの保護シートを買います(これ、庭仕事の報酬ね)、それからみんなでお店でランチ。どうかな?

すばらしいね、ということで、まずは音楽かけてダンス。そして父子が庭仕事している間に私は片付けをした。洗濯物を干しながら外を見たら、テキパキ働く二人が見えて、庭がすごく明るく広くなってた。出て行くと、剪定枝を綺麗にまとめながら、娘が「良い匂いだー」という。月桂樹だから香るんだな。庭に積まれた枝の中から綺麗なものを選んで洗って、子供の隠れ家の壁に吊っておいた。

それから盛りを過ぎた花を摘んで回った。先日作ったリースを見たら、良い感じにドライフラワーになってて綺麗だったので、摘んだ花殻も並べて吊っておく。

行動的な夫、お手伝いの子供、暖かい春の日、すごく楽しいものだ。いつもこうだと素晴らしいね。
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 今日の休日ダンスのBGMはMatt Costa。ワンマンバンド楽しい。



by macchi73 | 2018-03-17 23:55 | 【庭】季節の様子・庭仕事 | Comments(2)