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2018年 11月 10日
離れていても通じる気持ち
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金曜の夜に昔の友人たちと飲んで、土曜日は寝坊した。

起きたらお昼過ぎ。がーん。

……でもクヨクヨして更に時間を無駄にしても仕方ない。それで午後の黄色っぽい光の中、昼風呂して、洗濯して、ちょっと庭を整備。毎年今の時期になると、植えた覚えのない白菊が庭の色んなところで咲いている。
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それから映画を1本見て、PTAの集まりに出かけた。集会が終わったら20時過ぎ。小さい夜景が見える高い場所に登って、少し散歩してから帰った。夜気は涼しいようなまだ暖かいような、散歩にぴったりの空気。

それで帰宅後しばらくしてから、子どもたちを散歩に誘った。週末だから夜更かしOKだろ。2,3kmをおしゃべりしながら、夜中までやってる喫茶店まで歩く。末っ子は夜遅い外出が珍しくて興奮するのか、上の子にまとわりついてはしゃいでる。子どもたち、とても仲が良くていっつも一緒に笑ってるのが見てて楽しくもあり、でも春にはもういなくなっちゃうのかと思うと、末っ子が寂しがるなあと心配なのもあり。

それで夜遅くにそれぞれお好みのお茶とケーキを楽しんで、また2, 3km、子どもたちのお喋りを聞きながら帰った。こういう賑やかな笑い声を聞けるのもあと少しなのか。

夜の道沿い、月見草がいっぱい咲いて揺れてた。子供たちが往路で何輪か摘んで小さな花束を作ったら、復路にはもう萎れてる。月見草は一夜草だからなあ。儚い命だ。
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今日みた映画。何故か白黒。でも、全く白黒映画っぽさ(?)がなく、後から思い出すと「あれ、本当に白黒だったっけ?」って気がする。一体なんで白黒で撮ったんだろうと不思議に思ってしまう反面、自然に見られたってことは白黒で良かったってことなんだろうな。

『フランシス・ハ』(ノア・バームバック)

『イカとクジラ』が面白かったので、同じ監督の他の話もと思って観てみた。話が淡々として散漫で、この映画は(&主人公は)一体どこに行こうとしてるのか?って感じなんだけど、なんとなく最後まで飽きないで観られた。

主人公は老け顔に反して内面は妙に子どもっぽい感のある27才ダンサー。ダンサーになる夢はあるけど才能の煌めきは無さそうで、愛に対して理想はあるけどどうしようもなくモテなさそうなドタバタ感が漂う。

色々上手くいかない時にほろ酔いで「私の愛の理想は、離れていても……云々」とか語り出して周りに引かれてるシーンは、空気が読めない主人公のキャラクターを表してるのかな?くらいにしか思えず、言ってる内容も全くピンと来なかったけど、最後の方で言いたかったことがよく分かる場面があってとても良かった。言葉ではよく伝わらない複雑なことが、無言の視線でよくわかるってのは良い映画だと思う。

若い女性が主人公ということで自動的に期待してしまう分野の映画ではなくて、老若男女誰にでも等しく当てはまるところがある話だった。一度本当に何かを分かち合った相手とは、離れていてもずっと繋がっている。そういう関係性が出来上がっている。



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by macchi73 | 2018-11-10 23:55 | 面白かった本など | Comments(0)
2018年 09月 02日
シジミとイカとクジラ
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仕事から帰宅すると、普段会えないお客さんが家族たちと盛り上がっていて、夜中まで宴になったり泊まって行ったりということが続く。ご馳走だったり懐かしい顔だったりで楽しいけど、私だけ翌日休みでないことが多くて寝不足でふらふら。夏休みを感じる。

土曜の夜も帰宅したらお客が来てたが、私は居眠りしてしまう。お疲れだね、と寝顔の写真を撮られて恥ずかしい。慌てて「ちょっと失礼」とか言って、溜まった家事を片付けに立ちながら、騒々しい宴を尻目にそっと家を抜け出した。それで一時間半ほど暗くて静かなスパで眠ってスッキリしてから帰った。お店から出たら、真っ黒な夜空にザワザワ木々が揺れてて、顔に当たる雨粒まじりの風がいかにも夏の終わりっぽい。あ、夏休みも明日で終わりなんだっけ……と思う。途中のコンビニでアイスコーヒー買って、濡れた草のそよぐ土手で風を浴びて一人夏を惜しむ。彼岸花が一輪咲いてた。戻ったらみんな寝支度に入ってた。寝る前に映画を一本観た。ものすごく面白かったが、見回したら今度はみんなが眠ってた。

翌朝は全員で寝坊する。昼頃、駅まで送るついでに一緒にブランチしてサヨナラ。末っ子と、明日からの新学期の買い物しながら帰る。

お客さんがいる間は生意気なセリフ、つっけんどんな素振りを見せていた末っ子が、二人になるなり自然に手を繋いで明日のことを色々と話しかけてくる。ふふ、これって上の子たちも同じようなことあったなと思い出して少し可笑しい。でも、末っ子にとっては初めてのことなんだ。
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なんやかんやで、結局、今週も庭仕事しなかった。来週は週休二日確保できるだろうか……。

門を開けて雨上がりの庭を通ると、歩くたびに足元から沢山の薄青い蝶が飛び立つ。雨の日は特に動きが美しい。一夏越すといつもとんでもなく荒れた草薮になってしまう庭(今年は特に酷いかも)が恥ずかしいけど、これも綺麗で好きなんだ。



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すごく面白かったのに、誰とも分かち合えなかった映画(みんな寝てたから)。

『イカとクジラ』(DVD)

嫌なファミリーストーリー。

場面によって、父、母、次男のどの立場も気持ちも少し分かって、親でもあり子でもある自分を投影して、ううう……と恥ずかしく痛い気持ちになった。

長男の内面だけあまり親身には理解できず、どっちかというと母親の気分になって苦々しく居心地悪く観ていたが、最後のイカとクジラの場面で、そっか、どんなヤツでもそうやって大人になるんだった、頑張るんだ、と何とも言えない気分が湧いてきた。

その時はどうしても直視できなかったことが、未来から振り返ると、よく見て自分なりの理解ができることがある。

まだ自分なりの経験もそんなに無いうちは、周囲から聞かされる倫理や物語を取り込んで、自分のものだと信じてしまうことがあるんだろう。大人は子供に好かれる必要って全く無いが、子供は大人を好く必要から、その大人の歪みも取り込んでしまう面があるのは痛々しい。そういう風にとりこんだ成分も、もちろん自分を作る一部ではあるんだけど、いつかイカとクジラが何だったのかを本当に自分で見て知るためには、人の物語を借りて決着させず、直視できなかった出来事もそのままの感触でペンディングして取っておくことが大事なのかも。

長く生きれば生きるほど、起こった出来事を振り返って自分自身で下す判断は、「これも良し」ってなる気がする。夫婦関係にせよ子供時代にせよ、本当の価値は、良い悪いじゃなくて、自分で体験した一回きりってことの内にあるんだと思えば。


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by macchi73 | 2018-09-02 23:55 | 面白かった本など | Comments(9)
2018年 08月 26日
インドア週末
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▶︎ 窓からの緑の光がとんでもなく黄色っぽい。台所も居間も、一面、黄緑に染まって、イエローグリーンのフィルタをかけた照明を当てたようになってる。黄緑って、綺麗だけど暑苦しそうな色だよなあ!今週末は庭仕事しようと思ってたけど、やっぱりもう少し色温度が下がって、冷たい緑になってからにしよう(←軟弱)。

▶︎ だらだら映画を見て過ごす。『オール・アバウト・マイ・マザー』、『グランド・ブタペスト・ホテル』などなど、カラフルな映画に絞ってみたら、なにか自分でもカラフルな可愛いものを作りたくなった。


『ティンカーベル』、20分ほどの短編だが、小さな女の子という生物の可憐さ、特別さに震える。女の子が写ってる時だけ世界はカラフル。ただしそれ以外のシーンは男たちの流血世界。


▶︎ ぷらっと入った店がボタン屋さんだった。舶来物のガラスボタンがいっぱい並んでて綺麗。宝石っぽいガラスのを二つ買って帰る。紫色のと黄緑色のと。

▶︎末っ子が、 Tシャツと短パンで「うう暑い……どこも締め付けない涼しい服が欲しい……」と唸っている。それより涼しい格好っていったら、もうアッパッパ(死語?)くらいしかなくないか?

▶︎ お出かけ中、娘がよく着ている夏服を、素敵な生地ねとほめられていた。よく考えたらずいぶん前(6年前!)に作った服だ。物持ち良いヤツだな。当初は長めのゆったりしたワンピースだったのに、今はお尻が隠れるくらいの丁度良いチュニックになってる。背、伸びたなあ!その形、似合ってるな。

▶︎ 同じような形で、今の身長に合わせたワンピースを作った。すごく簡単な形なので、1, 2時間あればできる。脱ぎ着しやすいように、首まわりのヨークは伸縮性のある生地にした。表地は生成りに色とりどりのニップがあるしっかり目の綿ジャージで、裏地はラベンダーの薄いフライス。ガラスボタンを飾りにつけてみたが、「紫 v.s. 黄緑」「中央に配置 v.s. 肩に配置」で女3人の意見がばらばらに割れる。結局、作り手である私の判断で、紫ボタンを肩のところにつけた。が、黄緑を中央でも良かったか……!?
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▶︎ 足の行儀が悪い娘のために、裾にはリブ生地をつけた。すぐに寝そべってニョキっと足を投げ出す娘だが、これならパンツ丸見えじゃなくて安全。立った時にはコクーン型のシルエットになるのもイイ。なんとなく60年代、またはドラえもんの未来人スーツの雰囲気あり。可愛くできた。

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『絵と色の布でつくる―nani IROの服の本』(伊藤尚美)

今回使ったガーゼ生地は、 水彩画家の伊藤尚美の“nani IRO” というシリーズ。

前に近所の店でいくつかまとめて買ったものだが、手触りも良いし、模様も大きな一枚の手書きの絵のようで、何を作るにも面白く使えてる。


『オール・アバウト・マイ・マザー』

最愛の子供を亡くすという悲しい話のはずなのに、なんか吹き出してしまう変な映画。ギャグではないのだと思うが……。

でも、見た後はなんかスッキリする。出来事に良いも悪いもなく、善人も悪人もなく、ただみんな同じ世界で生きてるだけなんだと思わせられる。

出てくる女たち(?)がみんなそれぞれ綺麗で目が離せず、これは『ティンカーベル』の少女とはまた違う、太い美しさ。


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by macchi73 | 2018-08-26 20:00 | 面白かった本など | Comments(0)
2018年 08月 24日
ハンカイソウ(樊噲草)
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湿原や水場付近の湿った草原に生えるゴツイ感じのキク科の花。大きい。そして硬そう。

大柄な姿が漢の武将、樊噲を連想させるため「ハンカイソウ」の名がついた。ということは、中国原産なのかな?朝鮮〜中国〜台湾に自生し、日本だと静岡以西に分布する。

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樊噲とは、劉邦の幼馴染で義弟でもある勇猛な男。人たらしの才能だけあるボス劉邦と、その下に集った有能な仲間たちと一緒に天下を勝ち取る。

しかし天下取りで活躍した有能な仲間たちも、のちにそのボス夫妻にみんな粛清されてゆく運命を思うと、時の移り変わりを感じて悲しい。チーム一団となってボスを沛公から漢王にまで盛り上げた、若い時代がキラキラしてるだけに。


『赤龍王』(本宮ひろ志)


チーム劉邦、右後ろに控えるのが樊噲で、その右が名高い軍師、張良。

しかし司馬遼太郎の『項羽と劉邦』でも、本宮ひろしの『赤龍王』でも、エピソードのドラマチックさは、ライバル・項羽の方が勝っている感がある。項羽には虞美人とのロマンスがあるけど、劉邦の奥さんは怖い。ラオウの黒王号的な、愛馬・騅(スイ)がいるのも格好良い。

楚を拠り所とする項羽が、四面楚歌に絶望して詠んだ垓下の歌をきけば誰でも泣く。樊噲草と同じように、虞も虞美人草として名を残しているが、花から想像するに、すごく可憐な感じだったんだろうと思う。
力は山を抜き 気は世を蓋う
とき利あらずして 騅逝かず
騅逝かざるは いかんすべき
虞や虞や なんじをいかんせん
物語ではライバルという感じだけど、たぶん実際は項羽は子供で劉邦は大人だったのかも。実は親子くらいの年齢差だし。

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ちなみに、項羽と劉邦が凌ぎを削るのは、秦の末期のこと。
秦の始皇帝は何度も暗殺を企てられていて、秦に故郷を滅ぼされた張良も若いころに暗殺に失敗したことがある。結果的に劉邦の漢王朝が秦にとってかわることになったので、張良的には悲願達成というところか。

『始皇帝暗殺』

悪者に描かれがちな始皇帝を、夢も可愛いところも繊細なところもある複雑な人として描いている映画。

勇敢なヒロインは架空のお姫様だが、史記にある色んなエピソードを色々取り上げつつ、暴虐の皇帝ができあがっていくまでの現実感のある一連の流れに組み立てていて面白い。

風景や城が大きくて、見てるとうっとりする。ヒロイン以外は役者らしい美形がまったくいないのも、なんか渋くて良い。


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by macchi73 | 2018-08-24 23:55 | 【自然】雑草、野草 | Comments(4)
2018年 03月 20日
三月日記:ヒゲ好き疑惑
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お菓子食べて、映画見て、だらだら過ごす。そんな団欒があっても良い。この頃は西部劇が好き。

でも、「君らが好きなシャーロックの新しいの観るよー」と言えば娘たちが寄ってきて、「今日は刑事ドラマつきあうよ」と言えば夫がすごく嬉しそうにいそいそ準備するのに、「西部劇みよう!」と言うと、周りからサッと人がいなくなるのはちょっと寂しい風潮だ。

誰かと語り合いたく、職場でのトークにもちょくちょく西部色を挟み込んでみるが、誰も食いつかず。常に一瞬で流される。ちぇ。そんな感じでひとりぼっちで楽しむ西部劇、今のとこのマイ・ナンバー1フィルムは、セルジオ・レオーネ監督のOnce Upon a Time in the Westかな。

ウェスタン(”Once Upon a Time in the West”)

気の強いグラマラスなヒロイン、キャラの立った脇役たち、寡黙で謎めいているがそれがかえって微妙なおかしさを醸し出してる主人公ハモニカ、すべて完璧!

バリバリのマカロニ・ウェスタンのようでいて、時々挟まれるチラリズム溢れる謎の回想シーンにより「ハモニカ、お前は一体誰なんだ!?」というミステリ風味もほのかに漂う構成で、面白さいや増す。最後の回想シーンは圧巻。

間際にあいつは、ハモニカお前か!って思ったのか、最後までわからなかったのか?どう思う?(とか語り合いたい)

ウエスタン [DVD]

汚いヒゲのシャイアンが格好良い。綺麗なヒゲの鉄道王も渋い。登場人物みんなの背後にある個々の物語がちゃんと感じられるのが凄くイカす。

しかし、ハモニカの吹くメロディは、みんな褒めてたけどどうなのか?常にアレばっか繰り返してて、お前いいかげん他のフレーズも吹けよって、ボトルを割って怒り出す荒くれ男は誰もいないのか?

まあ、あまり芸達者になって、メリーポピンズのチムチムのハーモニカみたいになっても変だけどな……。


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西部劇と言っても、たぶん好きなのはマカロニ・ウェスタンで、アメリカの正統派西部劇はあんまり見ない。

どこが違うのかなーと思ったら、正統派は正義の保安官って感じであんまり笑えないけど、マカロニはただの個々の勢力争いっぽい感じで、どの悪役にも三分の理、って感じが良いんだと思う。

e0134713_14311640.jpg← 一番好きな悪役、『サボテン・ブラザーズ』のエル・アポ。凄い好き。

『サポテン・ブラザーズ』はマカロニですらないコメディだけど、中学時代からのお気に入りなので西部劇といえばまず一番に思い出してしまう。気に入った場面だけキャプチャーまでして、見れば即元気出た。


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ちなみに中二時代、あぶらだこの曲、「ローハイド」も西部劇の歌と思って愛聴していた。が、いま改めてタイトルを見たら、"Row Hide"(ってどういう意味だ?)なんだな。西部劇のRawhideとは別物だったのか……。


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by macchi73 | 2018-03-20 23:55 | 面白かった本など | Comments(5)
2017年 05月 06日
ロビンソンの庭化
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ゴールデンウィーク3連休の夫実家帰省から戻ったら、庭の緑がグッと濃くなっていた。うわ。出かける前と様相が違う。例えるなら、紅顔の美少年だったのが、久しぶりにあったら髭が青々してたって感じ。毎年、GW帰省の前と後って変化が激しいんだよなあ。

初夏の庭、三日会わざれば刮目して。
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玄関を囲むように蔓を這わせているゼフィリーヌの花が一輪だけ咲いていて、扉の鍵を開ける間、バラらしい少し青っぽい芳香で迎えてくれた。今年最初のゼフィリーヌだな。
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先週今週と週末も出勤で、連休はこの3日間だけなので、私のゴールデンウィークはこの帰省でおしまい。

連休が終わってしまうのがなにか勿体無く、休みを最後まで有効利用すべく夜には窓を全部開けてガタゴトと衣替えやら部屋の夏支度やらしていたら、家の中を暖かい夜風が通って行った。その後、部屋全体が羽衣ジャスミンの甘い香り。

そっか、毎年思うけど、花の香りって夜の方が濃い。ジャングルも良い。

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でも、例年だと、帰省から戻る頃には庭が色んな花々でもっとカラフルだったと思うんだけどなー。今年は全体的に開花が遅いみたいだ。こう緑一色で鬱蒼としてると、昔みた映画、『ロビンソンの庭』を思い出す。



鬱蒼とした緑って格好良いじゃん、自然回帰って良いじゃん、スピリチュアルってヤツじゃん、とか廃墟に集うヤングなフーテンたちがシャラくさいことを言っていたら、どんどん増殖する緑の狂気に飲み込まれてしまいましたとさ、という話(←嘘くさい要約)。

当時、夜バイト後の時間潰しに行ってたオールナイト映画館で観た時は、湿気や緑増殖の感覚が生々しくて感動した。この不快が一周して快感になる感覚、分かるよなあと。

当時は自分もモワッとした空気の中、ジメジメと怠惰に所在無く暮らしていたせいもあるかもしれない。冷んやりドライなオフィスで一日中勤勉に暮らしている現在、もう一回見ても当時ほど身に迫った感覚を感じられるかは分からない。

ただ、初夏までは美しく優しい緑が、真夏にかけて突如凶暴な原始の緑に変化するという点については、常々マイガーデンにより身をもって知らされており、当時よりも今、より共感できると思う。

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by macchi73 | 2017-05-06 23:55 | 【庭】季節の様子・庭仕事 | Comments(5)
2017年 04月 18日
夕暮れの緑の光
夕方、空を見たらカラフルだった。

東の空は薄青。そこから上空を流れる雲は薔薇色で、西の地平は夕焼けで橙色に染まっている。沈む太陽はちょうど雲で隠れて光芒しか見えず、その雲の下で区切られた空の一角だけ、クリアな緑色に光っていた。

緑色の光ってあまり見ないから、しばらく見とれてしまった。
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太陽から地球に届く光は、大気圏に突入するなり大気中の窒素や酸素などの分子や細かい粉塵にぶつかって、波長が短い光から順に四方八方に拡散しては消えていく。なので、空の色って、自分が光の散乱度合いのどこにいるかによって見え方が変わってくるのだと思う。

可視光線の波長は、短いものから順に、青紫・藍・青・緑・黄・橙・赤だ。
だから太陽光線が大気圏に入ってすぐの空の色はきっと青紫~藍色で、それから真っ青になり、段々と緑が混ざった水色のグラデーション、もっと進むと黄色~橙色になって、最後は赤色光だけが残り、その先は人の目に見える光は消えてしまうんだろう。

ふだん緑色の空をそんなに見かけないことから考えると、青と緑の光は重なり合いながら水色の濃淡を作り、ほぼ一緒に拡散しちゃうのかもしれないな。その、青色が届かず緑色だけが残ったポイントがあの一角なのかなとか考えて眺めてたら、大気圏をあっちこっち散りながらの光の道のりが想像されて、ちょっと楽しくなった。

それかまたは、単に太陽の前にかかった雲がプリズムみたいな分光器の役割を果たして、緑の光を分離して見せてるだけっていう可能性も高いかな?緑の光だけが何か唐突な感じでポコッと雲の下に隔離されてる様子を見ると、そっちの方が正しそうな気もする。

詳しくは、こんど早く帰れた日、子どもと屋根の上で考えてみよう。

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子どもと一緒に空の色について考えるための覚書
参考サイト:

【光の波長と散乱】
イメージとしては、こんな感じか?
本当は、光っていうモノがそのまま遠くまで届くっていうよりは、電子の運動リレーで進んでいるように見えるだけという話も別のとこで読んだので、細かく見ると、もっと複雑なんだろうけど。水面の波もそうだけど、波形って成分自体が移動してるっていうよりは、エネルギーの移動なんだろうな。
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【光の波長と粒子のサイズ】
●可視光線の波長:赤700nm〜青紫400nm
●窒素:0.36nm
●酸素:0.34nm
●二酸化炭素:0.33nm
●一般的な雲粒:1000nm(=0.01mm)


【反射と散乱】
光は面にぶつかると反射する。しかし、自分の波長より小さな粒子にぶつかった時には反射せず、散乱しながら通り抜ける。光の散乱が少ないほど、光は遠くまで届く。

(A)粒子の大きさ<光の波長 → レイリー散乱(短い波長の光ほど強く四方八方に散乱される)
(B)粒子の大きさ≒光の波長 → ミー拡散(波長に関係なく、光の進行方向へ散乱される)
(C)粒子の大きさ>光の波長 → 反射(物体は反射された光の色に見える)

ふだんの空の色に影響するのは、主に(A)のレイリー散乱。
地球の大気を構成する窒素や酸素などの分子は光の波長より小さいため、大気中では、まずは波長の短い光が強く散乱する。空気中をさらに長く光が進む場合、より遠方まで届くのは、散乱されにくい波長の長い光となる。

以上のことから……

●昼間の空は青い:
昼間は太陽光の入射角が高く、地上までの空気の層の距離は短いので、より多く拡散されている波長の短い光(青紫・藍・青・緑)に染まって、空は青系に見える。

●夕焼け空は赤い:
夕方は太陽光の入射角が低く、人の目に光が届くまでの空気の層の距離が長くなるので、波長の短い光(紫・青)は拡散しきってしまう。そのため、拡散しにくい波長の長い光(黄・赤)だけが人間の目に届いて、空は赤系に見える。

●曇りの空は白い:
雲を構成する水滴や空気中の塵などは光の波長より少し大きいので、レイリー散乱ではなく、ミー散乱が起こり、全ての波長の光が等しく散乱されて空は白っぽくなる。

ちなみに、雲の隙間から太陽の光が柱状にさす薄明光線も、光の進行方向へ強く散乱が起こるミー散乱のせいっぽい。あれも綺麗なものだよな。
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旧約聖書のエピソードから、薄明光線はヤコブの梯子(ジェイコブス・ラダー)とも呼ばれる。


『ジェイコブス・ラダー』

自分は夢を見ているのか?狂っているのか?どこにいるのか?という恐怖と混乱の場面の中に、時おり唐突に静かな幸福の場面が挟まれる。

今だとわりとあるような映画かもしれないが、当時は結構ショックで、かなり好きだった。

陰惨な話が得意なウィリアム・ゴールディングの『ピンチャー・マーティン』に似た構造の話だけれど、ジェイコブス・ラダーの方は、悲惨の中のハッピーエンドだと思う。

この映画の中のマコーレ・カルキン、すごく良い。懐かしい子供のイデア。

天使みたいな人がいう。地獄で燃えているのは人をとらえて離さない愛着や思い出だ、それらは全部焼き尽くされる、でもそれは人を罰するためじゃない、それは……ってのは、多分本当にそうなのかもなと思うけど、それでもやっぱり、最後まで探し回って掻き集めちゃうだろうな、私も。


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by macchi73 | 2017-04-18 23:55 | 【こども】自然学習、自由研究 | Comments(7)
2017年 02月 11日
立春の候、世界の片隅で君の名を
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直行直帰の仕事で、いつもより少しゆっくり目に家を出たら、庭の梅が咲いていた。
花の満開はもう過ぎたっぽいけど、それでも庭を通って門扉まで、近くを通ればふんわり梅の香りがする。春だなー。

まだ寒い時期に「春だなー」って思うのって、なにか新品感があって嬉しいもんだ。新春とか立春とかいう言葉の、めでたい感じ。

先月今月は、一人でいろいろと馴染みのない場所に行く仕事が多くてちょっと楽しい。

昼間乗り物に揺られて遠くまで足を伸ばしたり、いろんな人に話を聞いたり、珍しい設備使わせてもらったり試験受けたり、いつもと少し違う動きをしていると、仕事もそろそろ飽きたと思ってたけどやっぱり楽しいかもなと思ったり。一人で移動すること、シーンとした知らない建物を歩きまわること、ずらっと並んだ資料や設備を見ることが、けっこう好きかもなと思う。あまり仕事の本質に関係ない部分なので、そんなに人には言えないが。

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出先からの帰り道、以前よんで面白かった漫画の映画がやってたので観て帰った。

『この世界の片隅に』

原作つきの映画って原作の方が面白いことが多いけど、これは映画もかなり良かった。

特に、小さい子の悲しい場面の表現が、映画ならではの見せ方で、派手ではないのに衝撃的だった。

振り返れば、喪失したものたちとの過去も含んで、この世界が続いていくのは美しい、かも。



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そのちょっと前に子供と観た映画のことも思い出した。
どっちも「喪失に対してどうするか」を含んでいる部分で、少し共通するところもあるような、無いような。

コメントにも書いたが、二つの映画で解決方法が全然違うのが面白かった。

『君の名は』

現実には絶対に起こりえない「あの時こうだったら……」の実現が許容される世界の話だった。その時点で「え、それアリなの?」と、私は少し脱落気味。

が、実は喪失の痛みの最中にいる場合は、こういう物語が心惹かれたり癒やされたりするのかも?と、後で思い直したり。無くした場所、無くした人の、そうではない未来が生き生きと実現される世界を夢想する……。

そういう意味で、失われなかった世界の物語、取り零した分岐の先の物語も、この世には必要なのかもしれないね……とか言ったら、息子にはそういう話じゃないよ!と強く言われた。息子は監督のファンっぽい。適当な見方ですまない(←脱落してたからな)。


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by macchi73 | 2017-02-11 23:55 | 面白かった本など | Comments(2)
2016年 12月 27日
マダム・イン・コタツ
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雨の休日。
みんな忘年会やら何やらで今日は家には末っ子と私しかいない。薄暗い部屋でコタツに入ってごろごろして過ごす。

今ものすごくピクルスが食べたい気分、と子供が言うので、「んじゃー庭からハーブ適当に摘んできて」と、自らはコタツを出ずに言う。はいどうぞ、と雨の外界から娘が持ち帰ったのは、フェンネル、タイム、ローズマリー。

それで覚悟を決めてコタツを出て、台所でピクルス液を調合していたら(→うちの定番レシピはこちら)、娘も隣で鉄瓶でお湯を沸かし始めた。コーヒー入れてあげる、わたしコーヒー入れるのは学校でいちばん上手かもしれないよ、他の子はたぶん、豆挽いてこうやってコーヒーいれてないと思うんだ……と、得意そう。

ピクルスを大小二つの瓶に詰め、コーヒーも入ったので、続けて朝ごはんの用意。
って言っても、クリスマスイブに料理をいっぱい作ったので、ここしばらくは残り物を適当に温めたり、少しアレンジするだけで軽食は事足りているのだった。ふっふ。楽ちん。
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漬けて1時間も経ってないけれど、ピクルスも遅い朝食のお供にしてみる。
浅漬けすぎかな?と聞くと、「じゅうぶん美味しい!」と娘。確かに。バターとクリームたっぷりの料理には、ピクルスの酸味がよく合う。二人して、小瓶をペロッと全部食べてしまう。

それで、年賀状書いたり、本を読んだりして、一日こたつで過ごした。たまに洗濯、片付け、洗い物。ソファの隣のランプ以外の電気はつけないで、ずっと薄暗く。娘が、「外は雨の音、中は時計の音だ……」とつぶやく。それと紙をめくる音。無言で聴いていれば、同じ雨音でも、南と東の窓からはそれぞれ違う音色が響く。

こういうだらだらした日が一番好きだな、と娘。
えー、でも何にもしない無意味な一日だったなーって、日の終わりに後悔しちゃわないか?お母さんはそうだな、と言ったら、いやあ、色々やったらやったで、何にもしないことをしない一日だった、って後悔するから同じだよ、なんて言う。その辺りの感覚は、よくわからず。

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夜はインドカレーを食べた。そしてインド映画をみた。こたつで。

『マダム・イン・ニューヨーク』

英語を話せないインドの母親が、英語を話せる夫や子供達(学校教育が母の時代と変わり、子供たちは英語を準公用語として話せるっぽい)に軽んじられているが、ニューヨークに住む姉家族の結婚式の手伝いで、一ヶ月間、家族と離れてアメリカに滞在することになる。そこでも英語がわからずに傷つくことがあり、見つけた英語教室にこっそり通って勉強したり、クラスメートと交流したりして、自分も周囲も変わっていく話。

……ってあらすじだと月並みな感じがするが、母親役のインドの女優が落ち着いた中にも剽軽な雰囲気があり、魅力的ですごく面白かった。

素敵な女性なのに色々と傷つく場面が多くて、そんな時には私も泣きたくなった。そっか......忘れがちだが、みんなができる何かができないって一面を切り取って、何もできないみたいに扱うことはできないんだよな。

最後、こっそり勉強した英語で新郎新婦へおくったスピーチも良かった(あとで英語の先生から赤ペンコメント入っていたが)。

夫婦は対等で助け合うものだが、長い生活の中でそれを見失うことがある、そんな時は…… という話で、
It means marriage is finished?
No, that is the time you have to help yourself.
Nobody can help you better than you.
If you do that, you will return back feeling equal.
Your friendship will return back.
Your life will be beautiful.

(尊敬と友情を失ったとき、)
それは結婚の終わりを意味するでしょうか?
いいえ、その時こそ、自分で自分を助けなければならない時です。
誰もあなたよりも上手くあなたを助けることはできません。
あなたがそうするなら、対等の感覚を取り戻せるでしょう。
あなたの友情は戻ってくるでしょう。
あなたの人生は美しくなるでしょう。

家庭内で忘れがちなリスペクトの感情だが、大事なんだなと反省。
しかし、それでもそれが失われた時は、相手じゃなくて自分がそれを取り戻すべく動く時なんだ、っていうのが現実的で良かった。

ちなみに、国際結婚などで家族間の母国語が異なる場合、マイナー言語を母国語とする親の地位が家庭内で下がってしまうことがあるというのをどこかで読んだことがあるが、その話も思い出したりして。日本だとあんまり直面することが無い問題だが、親子で生活や教育水準が違ったりする時とかは、起こり得る話かもなと思ったり。


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by macchi73 | 2016-12-27 23:55 | 面白かった本など | Comments(6)
2016年 08月 31日
大室山とシャボテン公園(恐怖のルート87!)
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娘と2泊3日の二人旅の最終日。
朝から雲行きが怪しく天気が荒れそうなので海には行かずに、ホテルの目の前の大室山にちょっと登って早めに帰宅することにした。
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大室山は伊豆高原駅からバスで15分ちょっとの駅近の火山。
駅からもすぐ近くに見えるが、泊まったホテルからだと窓を開けてすぐ目の前だった(徒歩1分)。

ちなみに、朝の散歩に出たところ、山の麓ではなぜかクジャクがうろついていた。

「ナニッ!大室山にはクジャクが生息しているのか!?」と野鳥観察心がハッスルしそうになったが、宿の方によると、すぐそばのシャボテン公園ではクジャクや猿が放し飼いにされており、そこからたまに抜け出して山の方まで遠征してきているということのようだ。「えっ、放し飼い?見に行きたい!」と、いきなり今度は娘の目が輝く。了解、できたら登山の後にはシャボテン公園にも寄ってみよう。

大室山は、お椀を伏せたような丸っこい形の火山で、麓から頂まではリフトに乗って行く。荷物があれば、麓のロッカーに預けて行くと楽チンだと思う。
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リフトに乗る前にはまだ晴れていたのに、山の半ば程まで来たら、いきなり真っ白な霧のような雲のようなものが足下に流れてきて、視界が悪くなる。

「うわー、すごい!リフトで雲の上まで来た!下界は雲の下だ!」と喜ぶ娘。

いやー、いくらなんでもこの高さでそれはないだろ。単に途中で一帯の天気が変わっただけだろうと思う。
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で、頂上についた時にはかなりの本降りになってしまったので、団子屋さんで団子を食べたりしながら雨宿りする。晴れていれば火口底におりてアーチェリーなどできたようだが、天候不順で本日は中止となっていた。となると、何もない山の上で、やることないんだよなあ。

でもせっかく登ったんだから火口縁をぐるっと歩いてから下山するかと、お鉢巡りの散策に出たら、いつの間にか雨は止んで濃霧と風だけになっていた。「おお、さすが山の天気は変わりやすいねえ」と、何か満足気な娘。ううーん、そうなのかな……ここ、山っていうほど山なのかな……と、まだ腑に落ちない私。大室山は標高580mとはいえ麓と頂の高さの差は260m程度しかなく、サンシャイン60や都庁なんかとそんなに高さは変わらない。スカイツリー(634m)よりはかなり低いし……。そんな高層ビルで、地上と屋上と天候が違うってこと、あるっけ?
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どんどん乳のように濃くなる霧と、バホバホと合羽を鳴らして吹き付ける風に、テンションが上がっていく娘。やたらはしゃいでいる。見晴らしがとても良さそうな地形なのに眺望を楽しめないのは少し残念だが、これはこれで面白くてよかったかな。
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で、真っ白な世界で遊びながら40分くらいかけてゆっくり火口縁を一周して、下山のリフトに乗ったら、またちょうど山の半ばくらいから視界が良くなって、麓に着く頃には晴れになっていたという……。

「ほら、やっぱり山と下界の違いじゃない?」と娘。えー、お母さんは、高さのせいじゃなくてちょうどお天気の変わり目だっただけだと思うんだけど……自信なくなった。大室山くらいの高さで、麓と頂にそんなに差が出ることってあるのか?


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下山して、まだお昼前。天気が保ちそうなのでシャボテン公園も見に行くことにする。公園へのシャトルバス乗り場は駅舎みたいな形をしていて、大室山のすぐ向かい(徒歩2分)。

公園内は、期待に違わぬ放し飼いさ加減。
まずは園の内外をつなぐアーケードの上をすでにリスザルが何匹も飛び回っていてびっくり。子どものテンション上がる!小さいリスザルが、さらに小さい子猿を背中にのせて走り回っているのを間近で見られたりして、面白かった。お土産屋さんなどの扉には「動物が入ってくるから開放厳禁」の注意書きがあったりして、ときめく。

また、放し飼いではなくとも、多くの動物にエサをあげたり触れたりする仕組みがそこかしこに仕掛けられていて、とにかく動物に触りたい娘にとってはとても面白かったようだ。カワウソにエサをあげる時に手のひらを触れ合ったり、カピバラを撫でたり、ペリカンにエサをねだられて囲まれたり、楽しそうにしていた。
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しかし、そこでふと思うに、なんで動物園じゃなくて、シャボテン公園っていう名前なんだ?
ということで、高原竜の洞窟入口(と書かれてたけど、どうみてもグリフォンにしか見えない)を通って、シャボテンゾーンにも入ってみることにする。

シャボテンゾーンの連絡路は、なぜかブラックライトを多用して、おどろおどろしい雰囲気のトンネルが多い。トンネルの途中、小さい男の子が、これ以上進むのはイヤだよう!と泣いて、お父さんお母さんを途方に暮れさせていた。なんだろう、この内装は。大室山の噴火を表現してたりするのか?ちなみに、小学生にはとてもウケが良い内装でもあった。
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そして冒頭からいきなり、サボテンではなく円谷プロ系の展示。
ちゃんと読まなかったのでよく分からないが(←ちゃんと読め)、写真から判断するに、ウルトラマンのエピソードに、大室山から高原竜が生まれた回などがあったのだろうか?
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しばらく行くと、やっとサボテン系の展示が始まった。
サボテンの見せ方はなかなか凝っていて、意外なことにけっこう面白かった。時おり、異国情緒あふれる風景など。
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すごい巨大なサボテンたちの世界や、すごい臭い多肉植物の花も体験できる。
うわっ臭い!!オエッ!……ガガイモ科の仲間には庭でもおなじみの園芸植物も多いけど(カロライナジャスミンとか)、芳香出したり腐臭出したり、匂いで虫をおびき寄せるのが得意っぽいな。
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そして、やたらサボテン食をプッシュしている園内。
それがサボテンの味なのかどうなのかイマイチ分からなかったが、ソフトクリームはなかなかフルーティで美味しかった。テキーラも売ってれば、絶対に飲んじゃうのになあ!お酒を置くのは難しいのかな?
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いろんな種類の小さいサボテンが沢山生えていて、そこから引っこ抜いて好きに寄せ植えを作って良い場所もあった。私はあまり知らない世界だが、多肉愛好家だとワクワクプレイスなのかもしれない。
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そんな感じで夕方まで遊んで、東京に戻る。
帰りはやはり土砂降りになってしまい、大雨で電車が止まったりして足止めもあり、でもこの湿ったグズグズ感も、なんだか旅っぽくて楽しい。
駅で電車の再開を待つ間、大室山カレーというワサビ味のカレーを食べてみた。これはなんというか……面白い味。これから大室山を思い出す時に、一緒に思い出すことになるだろう。
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今年の二人旅も楽しかったね〜と話しつつ、やっと動き出したスーパービュー踊り子号でビューンと帰宅。夜には家族に写真やお土産見せて、「でもやっぱり家が一番いいなあ!」とか娘のお決まりのセリフ聞いて、夏休みのイベントはおしまい。今年もつきあってくれてありがとう。

夏休みも残り数日。新学期に備えて生活リズム整えよう。

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気になってウルトラマンは視聴してみた。
すごい!!そのまんまシャボテン公園と大室山がストーリーの現場になってる!うわっ、娘と乗ったリフトもミニチュア化されて、あんなことに!行った場所だと思うと面白さ倍増だ!これからシャボテン公園に行く人たちは、絶対にウルトラマン見てから行った方が良いと思う。

ウルトラマン「恐怖のルート87」(1966年、25分)
詳しくはこちらのサイトにも:

>> 気まぐれ特撮道:特撮ロケ地巡り~伊豆半島編④(シャボテン公園・大室山)

ウルトラマンのこの話以外でも、ショッカーのアジトにされたり、怪人牧場(なんかすごい!)にされたり、怪人の人間狩りの現場にされたり、シャボテン公園&大室山、特撮で活躍しすぎ!格好良すぎ!!



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伊豆高原駅の待合室でずっと流れていた伊豆半島紹介動画。
そうそう、人に自信をもって「ここ良かったよー!」ってオススメできるのは、こういう旅スポットなんだよなあ。多分いつ行っても感動が待っているだろう安定性がある。



でも、そっからポロッと外れたもっさりルートでも、自分で行ったときにはなんか楽しかったなーってとこや、一緒に行った人と「あそこも楽しかったよね〜」って後々も笑っちゃう感じの場所って、あるよな。同じ楽しさが他の回でも再現されるかは、かなり自信ないけど……。これは出来事の一回性とか偶然性、ってやつに関わってると思う(あと、事前の期待の低さか?)。
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by macchi73 | 2016-08-31 07:00 | 【その他】日記 | Comments(4)