レイト・ハロウィン
2023年 11月 04日

夜更けに扉をノックする黒衣の者たちあり。
先月末、遊びに行ってもイイ?カボチャの茶巾絞りが食べたいなーとのメッセージが長女からあって娘夫婦と息子たちが夕食に集まることになり、「OK, ではドレスコードは黒で」と返信したんだった。
で、子どもたちが好きだったお母さん簡単料理−−アルコールを飛ばし切ったスパイスとフルーツたっぷりのグリューワイン、塩と胡麻油でカリカリに揚げたジャコとおぼろ豆腐と春菊のサラダ、ドイツソーセージとザワークラウトの酸っぱいスープ、カボチャの茶巾絞り・紅玉ソテーとクリームチーズ入り−−なんかをズラリと食卓に並べて迎えた。そこに息子がシェーカーを振って青緑色(蛙色?)のカクテルをサーブしたりする。イッヒッヒ。魔女集会の趣きだ。

皆それぞれが仕事やプライベートの旅から戻ったところなので、お土産を貰ったり、ご当地の風景や面白かったことなど教えてもらいながら楽しく食事し、長女が今では夫婦でキャンプでテント泊とかしてるなんて話を聞く。ナニィ!?鉄壁のインドア派だった娘がまさか……我々が十余年かけても成し得なかったことを……と密かに兜を脱いだりする。若者みんなよく笑って、私たちも昔はこんなだったのかなあ。
そんな歓談の間もしばしば席を立つ夫。いそいそと市場で仕入れて来たアワビの活け作りや、長女の好物カキフライを続々と運んで来る。熱々の一番美味しい状態で供したい様子。ほんと美味しい!と皆で舌鼓。そしてアウトドア・ガイが満面の笑みで言った、凄く美味しいです、今日も娘さんがおとうさんの料理をそろそろ食べたいって言うのでお邪魔しちゃって……と。
満腹になってデザートとコーヒータイム済まして、三々五々でみんな帰って。あー楽しかったねえ、どの子も楽しそうで幸いなことだねえ、と夫と二人で顔を見合わせてにっこりして、だけど皿洗いは夫に頼んだ。ふん。お父さんの料理。
