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物質の循環

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庭の落葉が壮観。
庭には何層かの高低差があって、敷地外に落葉が散らからないように一番低い層に掃き集めているせいで、なおさら分厚い落葉の絨毯ができてしまっている。自然の炭素窒素循環システムで大きく考えると落葉はいつか分解されて土の栄養素に戻るはずではあるけど、ガーデニング視点としては落葉は虫害の原因になるから掃き清めよの説もあるんだよなあ。どっちが良いんだろ。

でも落葉には明らかな効果もある。最近紅葉見ながら庭のテーブルで食事してたりすると背後でカサコソ音がして、獣の気配をいつもより敏感に感知できるんだ。落葉レーダー、または鶯張り効果だ。

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食べているとジリジリと距離を詰めてきて、すぐそばの背後の茂みからジッとこちらの様子をうかがったりしているけど、落葉レーダーで様子は丸わかりだぜ。うっかりご馳走を転がしてしまったりしたら大変だ。お魚咥えたドラ猫、追っかけたくない。
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猫がゴソゴソしていた辺り、虫が飛んでるのを見つけたから、ん?何かあるのか?咥えたお魚を腐らせちゃったか?とか思って見たら、違った。下半身が齧られた小さなネズミが転がっていた。なるほど、自分の食事は自分で獲ると。見くびっていたようで、ごめん。そしてネズミよ安らかに眠れ。
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そのままにしておくとサラサラ降り続ける落葉に埋もれてしまって後日ギョッとする羽目が予想されたので、ネズミは庭隅に埋めた。前に猫らしき獣の死骸も埋めた場所の隣だから、ネズミは落ち着かないか?それとも死ねばみな同じ仲間か。

かつての墓所からは羽衣ジャスミンがスルスル伸びてて、春になれば甘い香りを振り撒く準備万端の様子。なんつうか、桜の下の死体より、強く香る花の下の死体の方が生々しいかな。香りを通じて何かを取り込むようだ。これも循環システムの一部か。

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Commented by Cakeater at 2022-11-10 21:17 x
最近読んだことなんだけど、生きものはATPという通貨を使ってエネルギーを生きものの間に循環させているんだとか。
どういうこっちゃと理解が今一つできなくて悩んでます。ん、そうすると生きもの総全体のエネルギーはひょっとして一定で保存法則があるのか、なんてごちゃごちゃしたことを考えて目が冴えて眠れなくなったりします。
通貨だとすると、総量枠は一定になったら、誰かから奪わねばならない。つまり、食べてしまう。確かに生きものは食わねばならない理由はこれかい。エトセトラ、エトセトラ。
Commented by macchi73 at 2022-11-11 00:41
本当に莫大なエネルギー込みの宇宙法則レベルで言ったら違うんでしょうけど、地球上の閉じた自然系の中では質量保存の法則が肌感覚的にもしっくりきますよね。なんか分かる、腑に落ちるって感じ。

植物ー動物ー菌類の間の、生産したり消費したり分解したりの有機←→無機の変換ループも、場所の移動や元素の組み替えの運動って感じで、最小レベルの材料は使い回しって感じだし……。
地球上では死んだ者も本当には失われてない、形を変えてずっと在ると思うと、つまり天国って地球かと思いますね。

、、、なんて思うと、たった今帰宅したばかりという味気ない生活も、一気に温かく親しみある成分たちに包まれてるような気分になるという。地球上にいる限り、周りの無機有機あらゆるものと同胞なのかと(←過労ハイによるラブ&ピーストリップ)
Commented by 雪国 at 2022-11-11 23:06 x
今回の内容とは逸れてしまいますが、以前書かれていた記事のタイトル「死んだ花の匂い」というのが強烈に印象に残っていまして。
そういえば、ドライ、プリザーブド…なんてのはミイラみたいな物だし、生け花なんていっそグロテスクにすら思えるなと(ネガティブな意味ではなく、自分になかった観点という感じで)。
そう考えると植物って搾取されてばっかりだよなーなんて思ってもいたのですが、逆に言うと「観賞用」の為に花がこの世から消える事はないし、仮に人間の手が一切入らなくてもこうして分解された生物から勝手に養分を吸い取って、生物を利用して種を増やして行くんですね。
なんだ、植物ってめちゃくちゃ強かじゃん。良かった。と謎の安心を得られました。ありがとうございます。今後は植物=自分より上位の存在と認識して生きて行こうと思います。何の話だ。
Commented by macchi73 at 2022-11-13 20:12
雪国さん
お、そんな感じのこと、牧野富太郎博士も言っています。
人間は植物無くては生きられないけど植物は人間がいなくても何にも困らない、人間は植物にお辞儀して生きていかなくてはいけないはずだと。

植物って動物と全然違うから、どこを死とするか分かりにくいですよね。
毎日見とれてた株が冬には枯れて消えて翌春復活すれば、それって彼の花と同一個体と言えるのか?とか。地下茎で違う場所から顔を出した別株は?とか。溢れ種、あるいは食べた果実の種からの発芽、挿し芽で増えていくクローンたちは?とか。花瓶に刺してた一振りも、そこで結実したり、気まぐれで土に挿せば復活したりもあるし、そう考えるとアレはまだ確定した死ではなかったか、、、とか。
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by macchi73 | 2022-11-09 23:32 | 【生物】昆虫、その他の生物 | Comments(4)

庭ブログのはずだった。なのに昆虫の記事がダントツで多い。虫 & 植物 & 子供の記録。日常読む本はほとんどブログのアフィリエイトポイントで買わせてもらってます。感謝。


by macchi73