ツバメの一年(オス、メス、ヒナ)
2022年 07月 23日

サイクリング中、ツバメが多いのに驚く。目の前をビュンと鳥が横切ったと思うと、だいたいがツバメだ。日本海や信濃川、阿賀野川、それから鳥屋野潟を始めとする色んな開けた水場が多くて餌の羽虫には困らなそうな環境だもんな。小笠原諸島ではメジロが多かったし、東京の街路樹ではムクドリが多い気がするし、場所によってやたら目につく鳥っているね。

いまは子育ての時期なのでツバメが何度も飛び出てくる場所を覗くと、だいたいヒナたちが待っている。
我が家の庭の木々で育つスズメやシジュウカラ、メジロなんかを毎年見て小鳥の雛って可愛いよなーと思うことが多いけど、ツバメの雛のルックスは……かなり癖が強いような……電撃ネットワークの人に似てないか?

親鳥が来ると一斉にキャーキャーと大口を開けて餌をねだるけど、大きな口の中が鮮やかな黄色すぎてちょっと怖い。太ったコオロギを喉に突っ込まれて丸呑みしてたりするのを見ると、うわー大丈夫かと思ったりして。



巣に餌を運んでくるツバメを見てるとオスもメスもいるので、夫婦で協力して餌やりをしてるみたいだ。夫婦のウマが合えば片方が死ぬまで同じペアで過ごすことも多いらしい。育児の期間も短いし、容易に一方が欠けたり離れ離れになったりすることも多そうな小鳥のことであるので、多分、大型のハクチョウとかまで強固な番ではないんだろうけど。

ツバメは冬の間は日本より暖かい東南アジアなんかで暮らし、春になると海を越えて繁殖にやってくる夏の渡鳥だ。年季の入った夫婦なら去年の巣を修復して使うことも多く、まだ持ち家のない若鳥の場合は泥と藁を唾液で固めて新築の巣をイチから作るようだ。巣が整った頃に、なじみの伴侶と落ち合ったり新しい相手を見つけたりして、夏の繁殖・育児が始まる。
育児期間はそんなに長くはなく、2週間程度の抱卵の後のヒナたちへの餌やりは3週間くらい。その後は親子ともに巣を離れて水辺の葦原などにねぐらを移して集団で暮らすようになる。なるほど、それで水場の草原にはあんなにツバメが多かったんだな。
そうして秋まで沢山の虫を食べて良い感じに体を作ったら、寒くなる前にまた南の国へと渡っていくっていう訳。

雨も上がって穏やかな夕暮れ、信濃川の上空を行き交う採餌に余念のないツバメの様子を眺めてる。
渡りの地に残留してもヘッチャラな顔をしている頑丈な白鳥たちとは違って、ツバメの場合は秋の渡りの時期までに体力をつけてちゃんと南の国まで戻らないと、寒い冬を乗り越えることはできないんだろうな。小さい体で大変そうだけど、目の前の広い空間をビュンビュン自由自在に飛び回っている様子を見ると、絶対に今この時はヒャッホーくらい思ってそうだなー、のびのび気持ち良さそうだなーとも思う。こういう感じの、すっごく穏やかで快適な時間もあって/大変な時もあって、生き物はみんなおんなじか。


