ヤマアイとトラツグミ(山藍と虎鶫)
2021年 03月 07日
朝6時半に起きて、サイクリング。
川をずっと下り、途中の大きい緑地公園を散策した。湿地に囲まれた林の中の小径を歩くと、地味な小花にツヤツヤした照葉の下草がずーっと広がっていた。これは多分、ヤマアイ(山藍)かな。ちょっと湿った林床に生える、トウダイグサ科の多年草。
ヤマアイは、古代から使われていた最も古い染料とよく言われる。
モソモソと変に揺れている山藍の後に、トラツグミがいた。
地中の虫を探すため、足踏みして体をリズミカルに揺らす『トラツグミ・ダンス』と呼ばれる独特の動きをしながら、山藍の薮の中を進んでいる。そして時々、出てきた虫をついばむ。
トラツグミは今年の冬に初めて見て、凄く嬉しかったんだ。
その時は、うわー!珍しい鳥見た!!と興奮したんだけど、その後、何回か見るようになった。野鳥って、そういうところあるんだよな。図鑑を見て「探してみよう!」って思って出かけてもなかなか見つからないのに、一回偶然見かけると、その後、何度も見かけるようになる。そして、以前は珍しいと思っていた鳥たちが、どんどんよく見る鳥になるという不思議。
うっへー、狭い絶対領域ですねえ。そんなもんでもニヤニヤできてた時代かあ。
そう考えると、マスクに慣れたコロナ後は、口元を顕にしたらドギマギする世代なんかが出てくる可能性も……?
今とは違う、広々した古の長閑な風景が思い浮かびつつ、でも根本的なところは今も昔も同じで繋がってるなあって気になりますね。
旅人は64歳あたりから歌を残してるんで、虫麻呂もけっこうな年だったはず。駅前で座って通る人を見てる老人の頭の中はそんな感じなのかもしれません。
昨日は尾長が甘いミカンに群がってるのを狙いましたが、今一つ、今日はメジロが飛び回っていたんですが、追い切れず。【葉隠れてちらりちらりと見せるだけメジロのこころはとらえがたきや】