ピンクの雑草:アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)
2019年 05月 23日
夕方に人と歩いてたら、道端の空地にユウゲショウの群生を見つけた。ピンク色の四枚の花弁がきちっとした菱形に並んでいて、端正な感じ。アカバナ科マツヨイグサの仲間なので庭に咲いてる昼咲桃色月見草にも似た雰囲気をしている。ただし、ものすごく小さいミニチュアみたいな花。その小さな花が、暖かい夕方の風をうけて一斉に揺れるのを見てたら、夏が来たなーって感じがした。
通り過ぎる時に横目で見たら、普通の赤花に混じって、端っこに白い花の株がぽつんとあるのが見えた。へえ!珍しい。よし、あとで時間がある時に見に来よう!と、とりあえず心の野草地図にメモしておく。
赤花夕化粧って言われるけど、ユウゲショウは基本的に赤い。なので、単に「ユウゲショウ」と呼んだ場合も赤花種を指す。白い花は赤花に比べてだいぶ珍しく、「白花ユウゲショウ」と言わないと通じないと思う。
それで、時間ができた日に自転車飛ばして見に行ったら、空地は更地になってて、ユウゲショウは全く残ってなかった。
しばらく無言で眺めてから、その辺の道端のユウゲショウを写真に撮って帰った。まあ、ユウゲショウなんてどこにでも生えてるんだけどな……
「次はこうしよう」って思ってても、その次の機会は永遠に無くなってしまうことってたまにある。そういう時の空っぽ感。ちょっとショックで、ちょっと寂しい(大げさ)。
ところで、最近は何だか園芸ブログみたいになってますね。
……とか憤ってみせたりして。
そうです、「あっ……」って思って、異常に寂しい気持ちになりました。失われた野原に重ね合わせて、今では会えなくなった色んなものに対する喪失感が併せて襲って来た感じです。そうなんだよ、忙しさにかまけて先延ばしにしてるうちに、いつでも何度でもこういうことはある、って。よく知った感覚です。過ぎたものは取り返しがつかない。つまらないことでも。
ちなみに、今日もたった今、仕事が終わったという毎日です。ブログはただの自動更新です。
平日も休日も用事をこなして、それだけじゃあ悲しいので時々園芸視点も発動して、ちまちま見つけたものを小分けに自動公開設定にしてるので、正直、ブログ上は園芸人でも、現実では全然そうじゃあないですね……。かといって、今の暮らしが嫌とか、そういうことでもないんですけどね。
なーんもなくって一人だったら、毎日ぶらついて虫や花見て、流されて暮らすのも性に合ってんかもなあとか、想像はしますね。みんなそうかもしれないですけどね。