疥癬タヌキ
2019年 04月 11日
毎晩遅い帰宅でヨレヨレだ。痛む目と足で帰宅したら、今日は庭に病気のタヌキが来たよと夫が教えてくれた。元気がなくて追っかけたら庭隅のデッキの下に逃げ込んでうずくまってしまったと言う。写真を撮ったというのを見せてもらったら、疥癬(ヒゼンダニ)にやられた狸だった。たまに山サイクリングとかでも見かける症状だ。
「どうすっかね」
−−役所に連絡したら、放っておいてくださいって言われた
「疥癬って人にも感染ることあるんだよ、気をつけてね」
−−らしいね。治療したら庭に居ついたりするかな
「まあそれも難しいとこあるけどな」
−−死ぬかな
「えっ、死んだらどうするの?」(と、これは子ども。最近宵っぱり)
−−そしたら役所で回収に来てくれるだろうけど……
「かわいそうだね」
−−しんどいだろうね
それで何となくネットを調べたりした。イベルメクチンという薬が効くようだ。通販でも買えるが、投与が難しいみたいだ。免疫落ちると重症化するようだから、ここまで発症するってことはもうかなり弱っちゃってんだろうな……。冷たい雨の夜、屋根のある安全な場所でゆっくり弱って行くのは、雨ざらしより少しは楽か。
それで朝になって見に行ったら、もういなかった。探してみたが、どこかに行ってしまったようだ。ペンディングの考えに決着をつけずに済んで、何かホッとする。
死ぬときって、どうやったって苦しいだろうから、そのうち必ず自分もそうやって不快と苦痛のうちに死ぬんだろう。そのとき、たまたま誰かが何らかの手助けをしてくれることもあるかもしれないし、そうではないかもしれないし。でもそれって自分のコントロールの外のことだというのは分かる。あとは、最後の最後に思い浮かべることが、自分のコントロールのうちなのかどうか。