ウスムラサキイラガ(薄紫刺蛾)@アロニアの上
2015年 07月 15日
娘からプレゼントをもらった。
「面白い虫だよ。名付けてグリボー」
ほら見てと、いつものように得意気に手の上を這い回らせているのを「ふーん」なんて眺めてたら、私の中の痛虫アラートが発動。ちょっと待った!それは危ない形の虫かも!ちょっと触るの止めなさい。
それでステンレスバットの上でよくよく観察すると、緑に黄緑のドットのある薄い甲羅をのっけたイモムシといった様子。
甲羅部分は少しだけ固くて紙のような質感だけど、その下のイモムシ本体はジェリーのように透明で弾力がある。綺麗。その透明な体をモゾモゾ波打たせて歩いているのをつっつくと、吸盤みたいにピッタリと床に密着し、平たくなって剥がれなくなる。確かに面白い姿ではある……。
多分これはウスムラサキイラガの幼虫じゃないかと思う。
漢字で書くと、薄紫刺蛾。文字のごとく、刺されると痛いイラガ(刺蛾)の仲間だ。
ムラサキイラガとも似ているが、黒い体毛が根元だけ太く、先は細いのが特徴。
「グリボーは今日の花材のチョコレートベリーにくっついてたんだよ」と娘が教えてくれる。
あんまりグリボーって呼ぶなよ……多分これ痛い虫だから飼わないぞ……とか内心思いつつ。
チョコレートベリーってなんだ?
ウスムラサキイラガの食草はアロニア、別名チョークベリーだから、ますます怪しい。
調べたら、やはりアロニア=チョコレートベリーだった。チョコレートと呼ばれる由来は載ってなかったが、チョークベリーがチョコベリーとなって、そっからチョコレートベリーというキャッチーな名前になったのでは?と想像する(違うかも、適当)。
グリボーのことはどうしたら良いのか迷いつつ、とりあえず雨の夜である今は、私の机の上でチョコベリーと一緒に元気にしてる。
その何年後、前に住んでた部屋の窓の前の低木にイラガの幼虫が大(中)発生したことがあった。 そこへ数羽のメジロが飛んできた。 幼虫と枝の間にクチバシを差し込んで腹側をつまんで持ち上げ背中側を枝に何度も擦り付け(毒抜き)、食べた ! よくもあんな痛い奴、よっぽど旨いのか? 一連の作業中、毛に触れたようで、 痛てっ!とメジロがイラガの幼虫を放り出した。 痛てっ!と言った気がする。
(そういえば以前のバーディーカムのメジロの写真、正面からというのはめずらしくてかわいかった。)
虫観察を趣味にする者として、一回くらい自らその痛みを体験してみるべきか?とも迷いましたが、勇気がなく、グリボーは窓から庭に放ち(捨て?)ました。
一匹なら増えられないだろうし……。ってか、食草がないから死なせるだけかな。ちょっと後味悪し。
ただ、本当の最初のうちはグリボーをイラガと知らずに触ってたのに痛くなかったんですが、たぶん、まだ赤ちゃん過ぎて毛が少なかったからですかね。