バラのお酒、『薔薇の名前』『バッファロー66』
2012年 05月 18日

夕方帰宅したら、庭の入口が良い匂い。
深紅の Souvenir du Docteur Jamain が今年は大株になって花を沢山咲かせてるからだ。
なんともうっとりする香り。この香りを保存して、どうにか長いこと楽しみたい……。
で、大人用にバラのお酒を作ってみることにした。
去年作ったバラのジャムが美味しかったので、多分お酒も期待できると思う。
漬け込むのはバラの花びらだけでも良いらしいが、甘酸っぱくしたかったのでレモンも入れてみた。
1年寝かせるというレシピもあったけど、待ち切れないので1週間漬け込めばOKとする。
下戸なのに甘ーいお酒だけは好きな夫のために、氷砂糖は心持ち多めな感じで。

<材料>
・ゼフィリーヌ・ド・ルーアン(1輪)
・スヴニール・デュ・ドクトール・ジャメン(7輪)
・レモン(外側の皮をむいて、3片)
・ウォッカ(180mlくらい)
・氷砂糖(150gくらい)
●香りの強いバラを摘み、花びらだけにして綺麗に洗う。
●よく水切りしたら、煮沸消毒した瓶にレモン・花びら・氷砂糖を入れていく。
●瓶一杯まで詰め込んだら、アルコール度数35度以上のお酒を、瓶の口まで注ぐ。
●密封して冷暗所で保存する。
●一週間くらいでバラの花びらの色が抜けるので、ザルで濾して花びらを取り除いて完成。
自分でさっさとラベルを書いてしまったら、末っ子が「それはピノコの仕事でしょー!!」とプンプンしながら割り込んで来て、バラの絵を書き加えてくれた。
よし、これで仕込み完了!
小さい瓶に一本作っただけで、指の先がずっとバラの香り。
バラの香りって、それだけでも、ちょっとお酒っぽい。
食前酒にするか、晩酌にするか。
来週が楽しみだ。

白いバラも綺麗なんだけどな。
食用には、やはり赤い薔薇の方が向いてるように思う。
2012/5/25
花びらを取り出してみた。
思ってたよりずっと良い色になってる!
写真じゃ分かりにくいけど、真っ赤じゃなくて、濃いローズピンク。

2012/5/30
食前酒としてちょっとだけ飲むと、濃厚なバラの香り!
こんなに濃い香りが抽出できるって思わなかった。
味も香りも色も濃いので、炭酸水なんかで、かなり割っても良い感じだな。
子供たちが凄く羨ましがっている。未成年にはベリーサワーがあるから良いじゃない。

* * * * * * * *
薔薇の花つながり。
読んだのはずっと前だが、いつもの通り衒学的で面白くグイグイ読めちゃうウンベルト・エーコだった。作品全体を覆う中世修道院の濃厚な雰囲気がワクワクする。
そして、「薔薇の名前」ってタイトル。
読後に色んなこととリンクして想起され、後を引くタイトルだ。
物語本体より良いタイトル……って言うと語弊があるかもだが、タイトルによって物語に多重の余韻が生まれる仕組みになっている。
名前も知らない、花のような一人の娘……。修道僧の人生の中で、多分そこだけ色がついている。
映画版『薔薇の名前』
これも花のような女の子が出てくる話。凄く好き。観れば即幸せ。
もう全方位にダメダメな先行き暗い男の前に、花のような女の子が現れたらどうなるか。
初めて他人から興味を持たれて戸惑い舞い上がり、混乱のあまり、次々と変テコな行動を繰り出してしまう男。ちょっと分かる。私もソレ系。
静かな女の子側の気持ちは、神秘的でちょっと分かりにくいが。「可哀想だた惚れたってことよ」的な感じなのか?変テコ過ぎて興味持っちゃったのか?それとも実は、男と同じく変人なのか。
そうだよなあ、好きってこういう感じだよなあとしみじみ。
クリスチーナリッチ、すげ可愛い。
こんな子いるかな。いたらいいな。案外いそうだな。夢を見させる映画。
酒は飲むべし、花は嗅ぐべし、ルサンチマンは捨てるべし、みたいな気分になる。

バラの季節ですね。虫の季節ですね。縫い物って楽しいでしょうね。
毎回ため息が出たり、うんうん頷かせていただいたりしております。
こちらのバラも私大好きなバラです。
こちらの映画も好きな映画です。
『薔薇の名前』、読んでみようと思いました。
載せて下さって、どうもありがとうございます。
良い週末を☆

昨日今日と、ずっと外出してたら、なんだかダルくて皮膚がヒリヒリします。
そろそろ日焼け止めが必要な季節かも……。季節が過ぎるのって早い!
バッファローもドクトールもお好きとは、きっと趣味が似てるんですね。
ちょっと自慢ですが、私はビンセント・ギャロと立ち話をして肩を組んだことがあります。ふっふ。
『薔薇の名前』は(というかウンベルト・エーコは)、知識オタクっぽいところがあるので、
そこが合う合わないはあるかも。日本で言ったら、荒俣宏っぽいような。
でも読みにくくはないですが。
良い週末を! (って、もう終わりかけですが……)
レシピのコツは、花は咲きかけの、一番香りが強い時期のを使う方が良いみたいです。
あとは、この分量だと、かなり甘いです。
うちではソーダで割って飲んでますが、ロックで行くなら、もう少し氷砂糖は減らしても良かったなー。