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雨の夜:カズオ・イシグロ、pinback

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小雨が降り続く週末。
洗濯物を外でパリッと干せないのは嫌だけど、薄暗い部屋でのんびりしてるのも、充電って感じで悪く無い。
でも、家の中で気力体力を持て余し気味の末っ子の遊びに付き合うのが、ちょっと面倒くさい。
一緒に絵を描いたりダンスしたりしてみるが、正直、一人で本でも読んでたい。
ボーッと考えたいこともある。
はー。やっぱり疲れてるのかな。中年の衰えってヤツか。

で、ごめんね、とも思いながら、「ほら、早寝早起きだよ!」なんつって早目に子供たちを2階に追いやり、大人は階下でコーヒー飲みつつ静かに過ごす。宵っ張り両親。

今晩(ってかもう日付変わってるけど)好きなように過ごしたら、明日は絶対、思いっきり一日子どもに捧げよう。
ただでさえ、平日一緒に過ごす時間が少ないんだから。

「週末しか休めない」というのは、スケールの小さい考え。
「子供時代しか一緒に遊べない」というのは、スケールの大きい考え。
大は小を兼ねるはず(違うか……)。


雨の日のBGM。
ジャケット買いしたら、中身もすごく良かった。アルバム全体が、静かでぼんやりした夢の中の景色っぽい。



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わたしを離さないで(by カズオ イシグロ)

カズオ・イシグロの小説で、一番好き。
SF設定かとも思ったけど、全体的には幻想文学風味だった。
なんだか夢の話みたいで、ぼんやり懐かしい。雨の夜にぴったり。

感覚は生々しいけど、状況は妙に曖昧でリアルさが感じられないのが、カズオ・イシグロの特徴だと思う。個人的には、カフカを読んだ時の読後感にも似てる感じ。

同著者では、『日の名残り』の方が有名かもだけど、そっちはあんまり。
精一杯やった人生にも漂う失敗感と、それに対する態度の話であれば、もっと現実感ありまくりのタイプの作家の方が良いや……。(ちょうど息子の本が目の前にあるんだけど)パールバックの『大地』とか、色々あるし。

探偵小説のようでそうじゃない『わたしたちが孤児だったころ』は、カオスというか何というか、小説の面白さ的には失敗作ではないか?と思いつつ、著者の特徴が露わな感じなのは面白かった。


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Commented by amelia42 at 2011-05-30 21:58
今日、無事に到着してます!
ほんとにありがとう!
夕方からパソコンが不調なので、明日朝イチでメールさせてもらいますね。
取り急ぎ、ご報告まで。
すみません!
Commented by マーサ at 2011-05-31 17:27 x
イシグロさんの本は気になりながら、まだ一冊も読んでいません。
でも、こちらのご紹介を読ませていただいたら、自分も好きな本になりそうです。今度図書館で探して見ます。
Commented by macchi73 at 2011-06-01 08:17
Ameliaさん、
了解です!色々とありがとうございました。

マーサさん、
カズオ・イシグロは読み易かったです。
物語を面白がるんじゃなくて、「(本の中の)私の感覚」を辿る本という感じでしょうか……。
私は基本的には三人称で面白いストーリーがぐんぐん進む本の方が好きで良く読むのですが、こういう一人称が強いお話も、案外良いものですね。
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by macchi73 | 2011-05-29 01:36 | ★面白かった本など | Comments(3)

庭ブログのはずだった。なのに昆虫の記事がダントツで多い。虫 & 植物 & 子供の記録。日常読む本はほとんどブログのアフィリエイトポイントで買わせてもらってます。感謝。


by macchi73