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2017年 05月 06日
ロビンソンの庭化
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ゴールデンウィーク3連休の夫実家帰省から戻ったら、庭の緑がグッと濃くなっていた。うわ。出かける前と様相が違う。例えるなら、紅顔の美少年だったのが、久しぶりにあったら髭が青々してたって感じ。毎年、GW帰省の前と後って変化が激しいんだよなあ。

初夏の庭、三日会わざれば刮目して。
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玄関を囲むように蔓を這わせているゼフィリーヌの花が一輪だけ咲いていて、扉の鍵を開ける間、バラらしい少し青っぽい芳香で迎えてくれた。今年最初のゼフィリーヌだな。
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先週今週と週末も出勤で、連休はこの3日間だけなので、私のゴールデンウィークはこの帰省でおしまい。

連休が終わってしまうのがなにか勿体無く、休みを最後まで有効利用すべく夜には窓を全部開けてガタゴトと衣替えやら部屋の夏支度やらしていたら、家の中を暖かい夜風が通って行った。その後、部屋全体が羽衣ジャスミンの甘い香り。

そっか、毎年思うけど、花の香りって夜の方が濃い。ジャングルも良い。

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でも、例年だと、帰省から戻る頃には庭が色んな花々でもっとカラフルだったと思うんだけどなー。今年は全体的に開花が遅いみたいだ。こう緑一色で鬱蒼としてると、昔みた映画、『ロビンソンの庭』を思い出す。



鬱蒼とした緑って格好良いじゃん、自然回帰って良いじゃん、スピリチュアルってヤツじゃん、とか廃墟に集うヤングなフーテンたちがシャラくさいことを言っていたら、どんどん増殖する緑の狂気に飲み込まれてしまいましたとさ、という話(←嘘くさい要約)。

当時、夜バイト後の時間潰しに行ってたオールナイト映画館で観た時は、湿気や緑増殖の感覚が生々しくて感動した。この不快が一周して快感になる感覚、分かるよなあと。

当時は自分もモワッとした空気の中、ジメジメと怠惰に所在無く暮らしていたせいもあるかもしれない。冷んやりドライなオフィスで一日中勤勉に暮らしている現在、もう一回見ても当時ほど身に迫った感覚を感じられるかは分からない。

ただ、初夏までは美しく優しい緑が、真夏にかけて突如凶暴な原始の緑に変化するという点については、常々マイガーデンにより身をもって知らされており、当時よりも今、より共感できると思う。

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by macchi73 | 2017-05-06 23:55 | 【庭】季節の様子・庭仕事 | Comments(5)
2017年 04月 18日
夕暮れの緑の光
夕方、空を見たらカラフルだった。

東の空は薄青。そこから上空を流れる雲は薔薇色で、西の地平は夕焼けで橙色に染まっている。沈む太陽はちょうど雲で隠れて光芒しか見えず、その雲の下で区切られた空の一角だけ、クリアな緑色に光っていた。

緑色の光ってあまり見ないから、しばらく見とれてしまった。
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太陽から地球に届く光は、大気圏に突入するなり大気中の窒素や酸素などの分子や細かい粉塵にぶつかって、波長が短い光から順に四方八方に拡散しては消えていく。なので、空の色って、自分が光の散乱度合いのどこにいるかによって見え方が変わってくるのだと思う。

可視光線の波長は、短いものから順に、青紫・藍・青・緑・黄・橙・赤だ。
だから太陽光線が大気圏に入ってすぐの空の色はきっと青紫~藍色で、それから真っ青になり、段々と緑が混ざった水色のグラデーション、もっと進むと黄色~橙色になって、最後は赤色光だけが残り、その先は人の目に見える光は消えてしまうんだろう。

ふだん緑色の空をそんなに見かけないことから考えると、青と緑の光は重なり合いながら水色の濃淡を作り、ほぼ一緒に拡散しちゃうのかもしれないな。その、青色が届かず緑色だけが残ったポイントがあの一角なのかなとか考えて眺めてたら、大気圏をあっちこっち散りながらの光の道のりが想像されて、ちょっと楽しくなった。

それかまたは、単に太陽の前にかかった雲がプリズムみたいな分光器の役割を果たして、緑の光を分離して見せてるだけっていう可能性も高いかな?緑の光だけが何か唐突な感じでポコッと雲の下に隔離されてる様子を見ると、そっちの方が正しそうな気もする。

詳しくは、こんど早く帰れた日、子どもと屋根の上で考えてみよう。

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子どもと一緒に空の色について考えるための覚書
参考サイト:

【光の波長と散乱】
イメージとしては、こんな感じか?
本当は、光っていうモノがそのまま遠くまで届くっていうよりは、電子の運動リレーで進んでいるように見えるだけという話も別のとこで読んだので、細かく見ると、もっと複雑なんだろうけど。水面の波もそうだけど、波形って成分自体が移動してるっていうよりは、エネルギーの移動なんだろうな。
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【光の波長と粒子のサイズ】
●可視光線の波長:赤700nm〜青紫400nm
●窒素:0.36nm
●酸素:0.34nm
●二酸化炭素:0.33nm
●一般的な雲粒:1000nm(=0.01mm)


【反射と散乱】
光は面にぶつかると反射する。しかし、自分の波長より小さな粒子にぶつかった時には反射せず、散乱しながら通り抜ける。光の散乱が少ないほど、光は遠くまで届く。

(A)粒子の大きさ<光の波長 → レイリー散乱(短い波長の光ほど強く四方八方に散乱される)
(B)粒子の大きさ≒光の波長 → ミー拡散(波長に関係なく、光の進行方向へ散乱される)
(C)粒子の大きさ>光の波長 → 反射(物体は反射された光の色に見える)

ふだんの空の色に影響するのは、主に(A)のレイリー散乱。
地球の大気を構成する窒素や酸素などの分子は光の波長より小さいため、大気中では、まずは波長の短い光が強く散乱する。空気中をさらに長く光が進む場合、より遠方まで届くのは、散乱されにくい波長の長い光となる。

以上のことから……

●昼間の空は青い:
昼間は太陽光の入射角が高く、地上までの空気の層の距離は短いので、より多く拡散されている波長の短い光(青紫・藍・青・緑)に染まって、空は青系に見える。

●夕焼け空は赤い:
夕方は太陽光の入射角が低く、人の目に光が届くまでの空気の層の距離が長くなるので、波長の短い光(紫・青)は拡散しきってしまう。そのため、拡散しにくい波長の長い光(黄・赤)だけが人間の目に届いて、空は赤系に見える。

●曇りの空は白い:
雲を構成する水滴や空気中の塵などは光の波長より少し大きいので、レイリー散乱ではなく、ミー散乱が起こり、全ての波長の光が等しく散乱されて空は白っぽくなる。

ちなみに、雲の隙間から太陽の光が柱状にさす薄明光線も、光の進行方向へ強く散乱が起こるミー散乱のせいっぽい。あれも綺麗なものだよな。
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旧約聖書のエピソードから、薄明光線はヤコブの梯子(ジェイコブス・ラダー)とも呼ばれる。


『ジェイコブス・ラダー』

自分は夢を見ているのか?狂っているのか?どこにいるのか?という恐怖と混乱の場面の中に、時おり唐突に静かな幸福の場面が挟まれる。

今だとわりとあるような映画かもしれないが、当時は結構ショックで、かなり好きだった。

陰惨な話が得意なウィリアム・ゴールディングの『ピンチャー・マーティン』に似た構造の話だけれど、ジェイコブス・ラダーの方は、悲惨の中のハッピーエンドだと思う。

この映画の中のマコーレ・カルキン、すごく良い。懐かしい子供のイデア。

天使みたいな人がいう。地獄で燃えているのは人をとらえて離さない愛着や思い出だ、それらは全部焼き尽くされる、でもそれは人を罰するためじゃない、それは……ってのは、多分本当にそうなのかもなと思うけど、それでもやっぱり、最後まで探し回って掻き集めちゃうだろうな、私も。


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by macchi73 | 2017-04-18 23:55 | 【こども】自然学習、自由研究 | Comments(7)
2017年 02月 11日
立春の候、世界の片隅で君の名を
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直行直帰の仕事で、いつもより少しゆっくり目に家を出たら、庭の梅が咲いていた。
花の満開はもう過ぎたっぽいけど、それでも庭を通って門扉まで、近くを通ればふんわり梅の香りがする。春だなー。

まだ寒い時期に「春だなー」って思うのって、なにか新品感があって嬉しいもんだ。新春とか立春とかいう言葉の、めでたい感じ。

先月今月は、一人でいろいろと馴染みのない場所に行く仕事が多くてちょっと楽しい。

昼間乗り物に揺られて遠くまで足を伸ばしたり、いろんな人に話を聞いたり、珍しい設備使わせてもらったり試験受けたり、いつもと少し違う動きをしていると、仕事もそろそろ飽きたと思ってたけどやっぱり楽しいかもなと思ったり。一人で移動すること、シーンとした知らない建物を歩きまわること、ずらっと並んだ資料や設備を見ることが、けっこう好きかもなと思う。あまり仕事の本質に関係ない部分なので、そんなに人には言えないが。

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出先からの帰り道、以前よんで面白かった漫画の映画がやってたので観て帰った。

『この世界の片隅に』

原作つきの映画って原作の方が面白いことが多いけど、これは映画もかなり良かった。

特に、小さい子の悲しい場面の表現が、映画ならではの見せ方で、派手ではないのに衝撃的だった。

振り返れば、喪失したものたちとの過去も含んで、この世界が続いていくのは美しい、かも。



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そのちょっと前に子供と観た映画のことも思い出した。
どっちも「喪失に対してどうするか」を含んでいる部分で、少し共通するところもあるような、無いような。

コメントにも書いたが、二つの映画で解決方法が全然違うのが面白かった。

『君の名は』

現実には絶対に起こりえない「あの時こうだったら……」の実現が許容される世界の話だった。その時点で「え、それアリなの?」と、私は少し脱落気味。

が、実は喪失の痛みの最中にいる場合は、こういう物語が心惹かれたり癒やされたりするのかも?と、後で思い直したり。無くした場所、無くした人の、そうではない未来が生き生きと実現される世界を夢想する……。

そういう意味で、失われなかった世界の物語、取り零した分岐の先の物語も、この世には必要なのかもしれないね……とか言ったら、息子にはそういう話じゃないよ!と強く言われた。息子は監督のファンっぽい。適当な見方ですまない(←脱落してたからな)。


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by macchi73 | 2017-02-11 23:55 | 面白かった本など | Comments(2)
2016年 12月 27日
マダム・イン・コタツ
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雨の休日。
みんな忘年会やら何やらで今日は家には末っ子と私しかいない。薄暗い部屋でコタツに入ってごろごろして過ごす。

今ものすごくピクルスが食べたい気分、と子供が言うので、「んじゃー庭からハーブ適当に摘んできて」と、自らはコタツを出ずに言う。はいどうぞ、と雨の外界から娘が持ち帰ったのは、フェンネル、タイム、ローズマリー。

それで覚悟を決めてコタツを出て、台所でピクルス液を調合していたら(→うちの定番レシピはこちら)、娘も隣で鉄瓶でお湯を沸かし始めた。コーヒー入れてあげる、わたしコーヒー入れるのは学校でいちばん上手かもしれないよ、他の子はたぶん、豆挽いてこうやってコーヒーいれてないと思うんだ……と、得意そう。

ピクルスを大小二つの瓶に詰め、コーヒーも入ったので、続けて朝ごはんの用意。
って言っても、クリスマスイブに料理をいっぱい作ったので、ここしばらくは残り物を適当に温めたり、少しアレンジするだけで軽食は事足りているのだった。ふっふ。楽ちん。
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漬けて1時間も経ってないけれど、ピクルスも遅い朝食のお供にしてみる。
浅漬けすぎかな?と聞くと、「じゅうぶん美味しい!」と娘。確かに。バターとクリームたっぷりの料理には、ピクルスの酸味がよく合う。二人して、小瓶をペロッと全部食べてしまう。

それで、年賀状書いたり、本を読んだりして、一日こたつで過ごした。たまに洗濯、片付け、洗い物。ソファの隣のランプ以外の電気はつけないで、ずっと薄暗く。娘が、「外は雨の音、中は時計の音だ……」とつぶやく。それと紙をめくる音。無言で聴いていれば、同じ雨音でも、南と東の窓からはそれぞれ違う音色が響く。

こういうだらだらした日が一番好きだな、と娘。
えー、でも何にもしない無意味な一日だったなーって、日の終わりに後悔しちゃわないか?お母さんはそうだな、と言ったら、いやあ、色々やったらやったで、何にもしないことをしない一日だった、って後悔するから同じだよ、なんて言う。その辺りの感覚は、よくわからず。

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夜はインドカレーを食べた。そしてインド映画をみた。こたつで。

『マダム・イン・ニューヨーク』

英語を話せないインドの母親が、英語を話せる夫や子供達(学校教育が母の時代と変わり、子供たちは英語を準公用語として話せるっぽい)に軽んじられているが、ニューヨークに住む姉家族の結婚式の手伝いで、一ヶ月間、家族と離れてアメリカに滞在することになる。そこでも英語がわからずに傷つくことがあり、見つけた英語教室にこっそり通って勉強したり、クラスメートと交流したりして、自分も周囲も変わっていく話。

……ってあらすじだと月並みな感じがするが、母親役のインドの女優が落ち着いた中にも剽軽な雰囲気があり、魅力的ですごく面白かった。

素敵な女性なのに色々と傷つく場面が多くて、そんな時には私も泣きたくなった。そっか......忘れがちだが、みんなができる何かができないって一面を切り取って、何もできないみたいに扱うことはできないんだよな。

最後、こっそり勉強した英語で新郎新婦へおくったスピーチも良かった(あとで英語の先生から赤ペンコメント入っていたが)。

夫婦は対等で助け合うものだが、長い生活の中でそれを見失うことがある、そんな時は…… という話で、
It means marriage is finished?
No, that is the time you have to help yourself.
Nobody can help you better than you.
If you do that, you will return back feeling equal.
Your friendship will return back.
Your life will be beautiful.

(尊敬と友情を失ったとき、)
それは結婚の終わりを意味するでしょうか?
いいえ、その時こそ、自分で自分を助けなければならない時です。
誰もあなたよりも上手くあなたを助けることはできません。
あなたがそうするなら、対等の感覚を取り戻せるでしょう。
あなたの友情は戻ってくるでしょう。
あなたの人生は美しくなるでしょう。

家庭内で忘れがちなリスペクトの感情だが、大事なんだなと反省。
しかし、それでもそれが失われた時は、相手じゃなくて自分がそれを取り戻すべく動く時なんだ、っていうのが現実的で良かった。

ちなみに、国際結婚などで家族間の母国語が異なる場合、マイナー言語を母国語とする親の地位が家庭内で下がってしまうことがあるというのをどこかで読んだことがあるが、その話も思い出したりして。日本だとあんまり直面することが無い問題だが、親子で生活や教育水準が違ったりする時とかは、起こり得る話かもなと思ったり。


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by macchi73 | 2016-12-27 23:55 | 面白かった本など | Comments(6)
2016年 08月 31日
大室山とシャボテン公園(恐怖のルート87!)
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娘と2泊3日の二人旅の最終日。
朝から雲行きが怪しく天気が荒れそうなので海には行かずに、ホテルの目の前の大室山にちょっと登って早めに帰宅することにした。
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大室山は伊豆高原駅からバスで15分ちょっとの駅近の火山。
駅からもすぐ近くに見えるが、泊まったホテルからだと窓を開けてすぐ目の前だった(徒歩1分)。

ちなみに、朝の散歩に出たところ、山の麓ではなぜかクジャクがうろついていた。

「ナニッ!大室山にはクジャクが生息しているのか!?」と野鳥観察心がハッスルしそうになったが、宿の方によると、すぐそばのシャボテン公園ではクジャクや猿が放し飼いにされており、そこからたまに抜け出して山の方まで遠征してきているということのようだ。「えっ、放し飼い?見に行きたい!」と、いきなり今度は娘の目が輝く。了解、できたら登山の後にはシャボテン公園にも寄ってみよう。

大室山は、お椀を伏せたような丸っこい形の火山で、麓から頂まではリフトに乗って行く。荷物があれば、麓のロッカーに預けて行くと楽チンだと思う。
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リフトに乗る前にはまだ晴れていたのに、山の半ば程まで来たら、いきなり真っ白な霧のような雲のようなものが足下に流れてきて、視界が悪くなる。

「うわー、すごい!リフトで雲の上まで来た!下界は雲の下だ!」と喜ぶ娘。

いやー、いくらなんでもこの高さでそれはないだろ。単に途中で一帯の天気が変わっただけだろうと思う。
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で、頂上についた時にはかなりの本降りになってしまったので、団子屋さんで団子を食べたりしながら雨宿りする。晴れていれば火口底におりてアーチェリーなどできたようだが、天候不順で本日は中止となっていた。となると、何もない山の上で、やることないんだよなあ。

でもせっかく登ったんだから火口縁をぐるっと歩いてから下山するかと、お鉢巡りの散策に出たら、いつの間にか雨は止んで濃霧と風だけになっていた。「おお、さすが山の天気は変わりやすいねえ」と、何か満足気な娘。ううーん、そうなのかな……ここ、山っていうほど山なのかな……と、まだ腑に落ちない私。大室山は標高580mとはいえ麓と頂の高さの差は260m程度しかなく、サンシャイン60や都庁なんかとそんなに高さは変わらない。スカイツリー(634m)よりはかなり低いし……。そんな高層ビルで、地上と屋上と天候が違うってこと、あるっけ?
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どんどん乳のように濃くなる霧と、バホバホと合羽を鳴らして吹き付ける風に、テンションが上がっていく娘。やたらはしゃいでいる。見晴らしがとても良さそうな地形なのに眺望を楽しめないのは少し残念だが、これはこれで面白くてよかったかな。
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で、真っ白な世界で遊びながら40分くらいかけてゆっくり火口縁を一周して、下山のリフトに乗ったら、またちょうど山の半ばくらいから視界が良くなって、麓に着く頃には晴れになっていたという……。

「ほら、やっぱり山と下界の違いじゃない?」と娘。えー、お母さんは、高さのせいじゃなくてちょうどお天気の変わり目だっただけだと思うんだけど……自信なくなった。大室山くらいの高さで、麓と頂にそんなに差が出ることってあるのか?


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下山して、まだお昼前。天気が保ちそうなのでシャボテン公園も見に行くことにする。公園へのシャトルバス乗り場は駅舎みたいな形をしていて、大室山のすぐ向かい(徒歩2分)。

公園内は、期待に違わぬ放し飼いさ加減。
まずは園の内外をつなぐアーケードの上をすでにリスザルが何匹も飛び回っていてびっくり。子どものテンション上がる!小さいリスザルが、さらに小さい子猿を背中にのせて走り回っているのを間近で見られたりして、面白かった。お土産屋さんなどの扉には「動物が入ってくるから開放厳禁」の注意書きがあったりして、ときめく。

また、放し飼いではなくとも、多くの動物にエサをあげたり触れたりする仕組みがそこかしこに仕掛けられていて、とにかく動物に触りたい娘にとってはとても面白かったようだ。カワウソにエサをあげる時に手のひらを触れ合ったり、カピバラを撫でたり、ペリカンにエサをねだられて囲まれたり、楽しそうにしていた。
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しかし、そこでふと思うに、なんで動物園じゃなくて、シャボテン公園っていう名前なんだ?
ということで、高原竜の洞窟入口(と書かれてたけど、どうみてもグリフォンにしか見えない)を通って、シャボテンゾーンにも入ってみることにする。

シャボテンゾーンの連絡路は、なぜかブラックライトを多用して、おどろおどろしい雰囲気のトンネルが多い。トンネルの途中、小さい男の子が、これ以上進むのはイヤだよう!と泣いて、お父さんお母さんを途方に暮れさせていた。なんだろう、この内装は。大室山の噴火を表現してたりするのか?ちなみに、小学生にはとてもウケが良い内装でもあった。
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そして冒頭からいきなり、サボテンではなく円谷プロ系の展示。
ちゃんと読まなかったのでよく分からないが(←ちゃんと読め)、写真から判断するに、ウルトラマンのエピソードに、大室山から高原竜が生まれた回などがあったのだろうか?
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しばらく行くと、やっとサボテン系の展示が始まった。
サボテンの見せ方はなかなか凝っていて、意外なことにけっこう面白かった。時おり、異国情緒あふれる風景など。
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すごい巨大なサボテンたちの世界や、すごい臭い多肉植物の花も体験できる。
うわっ臭い!!オエッ!……ガガイモ科の仲間には庭でもおなじみの園芸植物も多いけど(カロライナジャスミンとか)、芳香出したり腐臭出したり、匂いで虫をおびき寄せるのが得意っぽいな。
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そして、やたらサボテン食をプッシュしている園内。
それがサボテンの味なのかどうなのかイマイチ分からなかったが、ソフトクリームはなかなかフルーティで美味しかった。テキーラも売ってれば、絶対に飲んじゃうのになあ!お酒を置くのは難しいのかな?
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いろんな種類の小さいサボテンが沢山生えていて、そこから引っこ抜いて好きに寄せ植えを作って良い場所もあった。私はあまり知らない世界だが、多肉愛好家だとワクワクプレイスなのかもしれない。
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そんな感じで夕方まで遊んで、東京に戻る。
帰りはやはり土砂降りになってしまい、大雨で電車が止まったりして足止めもあり、でもこの湿ったグズグズ感も、なんだか旅っぽくて楽しい。
駅で電車の再開を待つ間、大室山カレーというワサビ味のカレーを食べてみた。これはなんというか……面白い味。これから大室山を思い出す時に、一緒に思い出すことになるだろう。
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今年の二人旅も楽しかったね〜と話しつつ、やっと動き出したスーパービュー踊り子号でビューンと帰宅。夜には家族に写真やお土産見せて、「でもやっぱり家が一番いいなあ!」とか娘のお決まりのセリフ聞いて、夏休みのイベントはおしまい。今年もつきあってくれてありがとう。

夏休みも残り数日。新学期に備えて生活リズム整えよう。

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気になってウルトラマンは視聴してみた。
すごい!!そのまんまシャボテン公園と大室山がストーリーの現場になってる!うわっ、娘と乗ったリフトもミニチュア化されて、あんなことに!行った場所だと思うと面白さ倍増だ!これからシャボテン公園に行く人たちは、絶対にウルトラマン見てから行った方が良いと思う。

ウルトラマン「恐怖のルート87」(1966年、25分)
詳しくはこちらのサイトにも:

>> 気まぐれ特撮道:特撮ロケ地巡り~伊豆半島編④(シャボテン公園・大室山)

ウルトラマンのこの話以外でも、ショッカーのアジトにされたり、怪人牧場(なんかすごい!)にされたり、怪人の人間狩りの現場にされたり、シャボテン公園&大室山、特撮で活躍しすぎ!格好良すぎ!!



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伊豆高原駅の待合室でずっと流れていた伊豆半島紹介動画。
そうそう、人に自信をもって「ここ良かったよー!」ってオススメできるのは、こういう旅スポットなんだよなあ。多分いつ行っても感動が待っているだろう安定性がある。



でも、そっからポロッと外れたもっさりルートでも、自分で行ったときにはなんか楽しかったなーってとこや、一緒に行った人と「あそこも楽しかったよね〜」って後々も笑っちゃう感じの場所って、あるよな。同じ楽しさが他の回でも再現されるかは、かなり自信ないけど……。これは出来事の一回性とか偶然性、ってやつに関わってると思う(あと、事前の期待の低さか?)。
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by macchi73 | 2016-08-31 07:00 | 【その他】日記 | Comments(4)
2016年 06月 26日
屋根の上で音楽
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食材を買いに出かけようとしていたら、公園帰りの娘と出くわした。
買い物付き合ってくれる?と誘ったら、オッケー!と言う。手をつないで、お昼の出来事を話しながら歩く。

今日は同学年の子たちで公園に行ったら幼稚園や低学年の子たちも集まって来て、ずっと水鉄砲して遊んでたんだという。いやあ、だんだん全員うまくなって、なかなかの戦いだったよー、でも小さい子には本気だせないけどねー、なんて歯切れ良く話しているのを聞くと、随分お姉さんっぽいじゃんと感じる。家の外では末っ子の顔じゃないんだろうな。

それで買い物を手伝ってもらって(大助かり!)帰宅したら、あ、ピノはこれから屋根で音楽聴くけど、お母さんも一緒に来ない?と、今度は私が誘われた。面白そうなので、ついて行ってみる。
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窓からちょろっと屋根に出るだけかと思ったのに、「ううん、ホントのてっぺんまで行くんだよ」と、空中の細道あり、段差ジャンプあり、よじのぼりありの道中で、けっこうスリリング。屁っぴり腰でついて行く。壁から直接登るルートもあるんだけど、それだとお母さんは無理そうだからねー、ふふふ、と笑われて、ちょっと屈辱だ。
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それで頂を極めて、「どう、この風景?」と、やたら得意そうな娘。

「この高さだと蚊もいないんだよ」なんて言うのには、えーホントか!?いっても10m未満だろ?と眉唾モノの感じもしたが、でもとりあえず今日の様子ではホントに蚊もいなくて、向こうに見えるビル群までは視界を遮る建物もなく、気持ち良い風が吹いていた。これは素敵な場所だ!
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お互いにおすすめの音楽をYoutubeで見せ合いながら、屋根の上を満喫。

そうして暗くなって来た頃、私の携帯に「どこいるんだよう!」と夫から電話があって、家の中に戻る。それで、「みてみて、こんなとこに居た」と屋根からの写真を夫に見せたら、ダメだよ!!危ないでしょう!!と、きつく叱られた。

まあそれは確かにそうだ、と二人で謝って、「今後は(高い方の屋根には、お母さん抜きでは)登らない」と約束。ま、屋根の上で、もうそういう約束はしてたんだけどね。()部分はとりあえずサイレントで。

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娘のおすすめはアニメやボーカロイドのやたらテンポの速い曲が多かった。「お母さんたちがいつもかけてる曲も好きだけどね、友達とはこういうの聴く」と、また娘の外の顔を一つ知る。

屋根の上でダンサブルな曲は、娘が踊り出しそうでヒヤヒヤする。



お母さんは、こっちの方が好き!笑っちゃった。ひろし。

そして、「お小遣い3000円って、少ないの?」と、無邪気な目で訪ねてきた娘がおかしくて、さらに笑う。小学生には、三千円は大金か!?




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今日見た映画 "Mommy" は、画面のアスペクト比で遊んでたりして、ちょっと面白い感じの映画だった。 発達障害の息子が、カラフルに魅力的に表現されている。


発達障害児の親が自分の生活保障のために子の養育を放棄する権利を保障した法律が可決された、架空のカナダでの物語。

綺麗な映像で面白く観たが、テーマは実はピンと来ずにいる。

壊れないために自分の人生を選ぶ母親と、壊れても家族を捨てられない母親の間に通う友情の話かな?どちらの選択でも失われるものと得られるものがあり、自分で選ぶ痛みなら、どちらの選択もありだ、っていう……?まあそりゃそうだよな、って感じ。

子どもを騙して施設に入れるためのドライブ中に、母親の目の前に生き生きと広がった白昼夢ーー子どもが目指していた学校に入学し、すくすく育ち、夢を実現し、素敵なパートナーを得て、晴れの舞台で幸せそうにニッコリ微笑んでいるーーのところで母親が感じる痛みは、ちょっとわかる気がした。

「こうもあれたはず」っていうストーリーを愛着のある人の上に描いて、実際には起こってないことなのに、失われてしまったように感じることってあるのかもしれない。実際は起こってないし、多分起こらないし、失われたと感じられるのは、ただの可能性だけなんだけど。

最後、子どもは駆け出して、そっちはそっちで、母視点とは別の可能性があるかもしれないのは、良かった。母にも自分の人生があるし、子どもにもある。


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by macchi73 | 2016-06-26 23:55 | 【その他】日記 | Comments(6)
2016年 03月 21日
親子喧嘩
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3連休の中日の朝。
なんだか久々にゆっくり子供と一緒に過ごせるなーと思って、今日は何でも好きなことに付き合うよって言ったら、漫画喫茶で半日過ごしてみたいという。

ええー、ごめん、その選択はナイ!
せっかくのお天気の日に勿体ないよ、漫画喫茶なんてシケた密室には(←失礼、好きなんだけど)雨の日とか夕方とか、もっと貴重じゃない時間帯を使って連れてってあげるからさー、と説得したが、「なんでもって言ったのに……」と不満そうに黙り込む子ども。そこに夫が加勢してきたので、こちらは全くの不利となり、「行きゃあ良いんでしょうが、行きゃあ!もう絶対『なんでも』とかって言わないからな!私は君らに対して慎重になる!」と、プリプリしながら漫画喫茶に行くことになった。

それでムッツリしながら漫画読みに入ったら、やっぱり漫画は面白く、半冊目くらいで思わず「フヘッ」とか笑ってしまって目があって、さっきごめんよ、と仲直りする。そっからはお互いに独り笑いしつつ、一緒にゴロゴロ寝そべって、黙々と4時間ほど物語にどっぷり浸る。

そうして、今日はすっごい読んだねー、満足だー、ぐったりだー、と1日の終わりくらいの気持ちで外に出たところ、まだまだ明るくて暖かい昼下がりだった。うわ、ちょっとしたタイムスリップ感。

で、午後はサイクリングに行って、暗くなるまで外で遊んだ。
帰り道、充実した1日だった!という娘。確かに、なんだか二日分遊んだみたいな気持ちがする。
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それで思ったんだけど。
私は毎日ずっとオフィスに閉じこもって過ごしてるから、お昼の陽光や外気ってものすごく貴重なものに感じるけど、子どもはいつも外で遊んでて、年に数回大人といる時しか漫画喫茶なんて入れないから、そっちの方が特別感があるんだよなあ。きっと。
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漫画喫茶で読んだ一冊(ってか、上下二巻)。

『百万畳ラビリンス(上) 』

話の筋は、すごく面白い出来かっていうと、そうでもなかったんだけど。

団地っぽい部屋や畳敷きの和室が変な風に歪んでどこまでも連なるラビリンスの感覚が、とっても良かった。こういう場所、夢で見たことあるなーって感じ。

個人的なかなり偏った嗜好の話になってしまうが、変な場所に迷って出てこられなくなる物語って、映画でも漫画でも小説でも、昔から何故か妙にグッとくるんだよなー。古くは子どもの頃に読んだ眉村卓の『迷宮物語』とか、小説だけでなくアニメ版も好きだったんだけど、風景的にはそういうのに通じる感じがちょっとした。

あと、私もゲーム好きな子どもだったので、昔のゲーム話のアルアル話も共感できたり、風景のモデリングの手法とかも「うんうん、ゲームだとそうだよね」って思えたりとか。

小学校の時、ファミコンのソフトをわざと半挿しにしてプレイすると普段と違う変なステージが現れるという現象を見つけた時には非常にワクワクして、そればっかりやってたのを思い出した。マリオブラザーズとかドンキーコングとか、いつもの場面なのに、床に見た事がない穴がボコボコあいてるとか(←これは本当にそうなる)。そしてその中のある穴に落ちると、隠しステージである地下世界を見ることになるとか(←これは当時の期待と空想)。

そういう嗜好や経験がある人には、おすすめの漫画かも。

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by macchi73 | 2016-03-21 23:55 | 【その他】日記 | Comments(0)
2015年 11月 08日
シダクロスズメバチ(シダ黒雀蜂)
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紅葉狩りに誘われて、友達の友達グループと山歩きに出かけた。アウトドア、すっごい久しぶり。

山上でのお弁当タイム中、ウィンナーを食べてる人の手元に黒っぽい蜂が執拗に寄って来て、図々しくもウィンナーをムシャムシャ食べ始めた。雀蜂に似ているが、ずっと小型で、黒地に白に近い淡黄色の縞模様の蜂だ。キラービーだ!と同行のおじさんが、なぜか嬉しそうに何度も叫ぶ。あはは。


←キラービー。
B級映画で一分野を確立している、凶暴な生物が遺伝子のナニカで巨大化しちゃったり、超進化しちゃう系。

まだ小さかった頃に、それ系の元祖とも言えそうな『新巨大生物の島』を観て以来、私はわりと避けてる分野でもある。わざわざ避けなくても、普通かすりもしないが。


家に帰ってから調べたら、キラービーではなくてクロスズメバチ(黒雀蜂)だった。
Wikipediaによれば、地中に営巣する体長10-18mmの小型のスズメバチ。肉食性が強く、新鮮な動物の死体から筋肉を切り取って肉団子を作ったり、食卓上の焼き魚の肉からも肉団子を作ることがあるっていうから、今回の行動にもぴったり合致する。

で、もう少し調べていたら、シダクロスズメバチっていうのもいるらしい。
海抜約300m以上の山地樹林に生息しており、見た目はクロスズメバチにそっくり。違うのは、顔の中心の黒い線がクロスズメバチは途中で切れているのに対し、シダクロスズメバチは顔の先まで貫通している。それで撮影した動画をよくよく見たら、今回のはどうもシダクロスズメバチっぽいかな。
(ところで、「シダ」ってどういう意味なんだろう?)
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▼▼ もっと見る ▼▼
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by macchi73 | 2015-11-08 19:13 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(4)
2015年 09月 23日
秋分の日
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秋分なので(?)、箪笥の中身を秋物に入れ替えた。

ペラペラの夏物は押入れへ、薄物の秋物を箪笥へ。
大量の布地を抱えて、あっちこっち分類。この連休、天気がよくて洗濯ものもガンガン乾くのが嬉しい。お日様にあたって動き回っていたら汗ばんできて、むっ、衣替えにはまだちょっと早いか?とも思ったけど、この休みを逃すとまた時間を作るのが大変そうなので、仕方ない。やっちゃう。

ついでに1Fも大掃除。
全部の部屋を片付けて、箒と雑巾をかけて、家中の窓を開けたら爽快になった。カーテンも洗ったら、部屋が明るい。すっかり片付いたフロアに音楽をかけて、部屋から部屋へ掃除完了のダンスを踊りながら末っ子と移動してたら、汗がポタポタ落ちてきて、うーん、やっぱりまだ衣替えには早かったか。

庭も家の中も、金木犀の甘い匂いでいっぱいだ。うっとりする。空気の味が甘い。

2Fは子どもたちの領分なので(散らかっている……)、私は手出しせず。先月くらいから綺麗にするように小言を言ってたら、連休中にやるという話だったのに、まだ終わってない様子。まあ、現代では午前3時頃までが今日のうちと思って、明日までは待つ。

ってか、自分も連休中に済ますはずだった庭仕事が、庭面積の半分しか終わってない。洗濯ものも、最後の分が庭に吊るしっぱなしだ。

甘い香りの良い風がそよそよしてる月夜なので、このまま明朝まで干しちゃおう。一晩かけて、金木犀の匂いが染み付くかもしれないし(嘘)。
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末っ子と踊りまくってたのはボリウッド映画、『きっと、うまくいく』のダンス。
今日のランチに行ったお店のモニタでやってた。この形の指笛が吹けないことに、微かな敗北感。




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by macchi73 | 2015-09-23 23:55 | 【その他】日記 | Comments(0)
2015年 07月 25日
イギリス夏休みドライブ:4〜5日目(ジュラシックコーストなど)
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イングランド南部の海岸を、海に沿ってずっと東進してみる。
このあたりの海岸はジュラ紀の地層があるためジュラシック・コーストと呼ばれ、アンモナイトの化石が採れるっぽい。

予定としては、化石採りはLyme Regis〜Charmouthで主に行い、West Lulworth辺りでは白いチョーク層でできた断崖絶壁の景観を楽しむつもりだったのだが、前半から目一杯楽しみすぎて、Lulworhは無しになった。がーん。でも楽しかったから良し!
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 4日目(ジュラシックコーストで化石採り)


▶︎ 8:30 宿出発
今朝は朝からたいへんな快晴。
ふと見たら、なぜか全員同じポーズで並んで寝てるから、笑ってしまった。同んなじ夢でも見てんのかよー。

みんなー起きろー!とカーテンを開ければ、まぶしい朝日のおかげで夫以外のみんなはスッキリ早起きして遊び出す。ぐーぐー寝ている夫よ、連日の運転手お疲れさま……。
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ちなみに本日は土曜の朝で、昨夜ロンドンでの仕事が終わったもう一名の友人もここから合流。
旅の仲間を増やし、みんなで一緒にホテルの朝食を食べて、熱いコーヒー飲んで、化石採りに出発だ!

▶︎ 9:00 寄り道、無駄足
道中、青空が気持ち良い。
宿からエクスマウス方面に一旦下ると A la Ronde という面白そうな建物があるので、それを見てから海岸に向かおうと誘ったら……開場が11時からだった。ショック。きちんと調べてなくてごめん!(←って、こればっか)

気を取り直してLyme Regisへと向かう。
(でもなんだか楽しそうなとこなんだよなー。機会あれば行きたい。→A la Ronde 公式サイト
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▶︎ 10:00 - 14:30 ライムレジス(Lyme Regis)
ジュラシックコーストの開始点とも言える、ライムレジスに到着。
ライムレジスは、想像していた以上にリゾート地っぽい明るい雰囲気の綺麗な街で、淡いピンクや水色の建物やマリンな感じのお店が多くて、なんとなく心浮き立つ。

ここから隣町のチャーマスまでは、海岸沿いに歩いても1時間はかからない距離で、化石探しツアーとかできるみたいだ。インフォメーションセンターで「昼頃からは潮が引くから、そしたらアッチに見える博物館でやってる化石ツアーに参加できるよ」と教えてもらう。
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ふーん、化石ってどんなのかなーと適当に足元を見ながらみんなのとこに向かうと、ライムレジスの海岸って丸くて滑らかな小石で面白い。マットな質感の純白の石が多いので、ちょっと割ってみたら、中身は黒くて透明感のあるガラス質で、その中に点々と星のような白い斑点が見えて綺麗だ(ちょっとピータンみたい)。けど、これは化石じゃないよなあ。
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そんな感じで、化石拾いはお昼すぎからかなーなんて話して、海岸でゴロゴロする。

そしたら、「あ、これは?」と娘。
大きなダンゴムシっぽい模様がプレスされた石を持っている。なんと、いきなり化石っぽいか?
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朝は人もあまりおらず、ただただ静かで美しい海岸という感じだったが、昼が近づくにつれ、気づくとかなりの人出になってきた。

朝に見たときには「物置が並んでるのかな?」と思ったものが、持ち主が来て鍵を開けると、中は小さなコテージみたいになってるのも判明。

e0134713_17503695.jpgこの写真はアッサリした内装だけど、綺麗なカーテンやら小物やらソファやらミニキッチンやらが作り込まれ、居心地良い小さなお家みたいに整えられているものも多かった。

長期滞在する人たちが海遊び用にレンタルするモノなのかな?それとも住民の所有物なのかな?

海岸でもこのミニコテージ前でも、お茶など飲みながら椅子に体を伸ばしてじっと動かない人が多い。

海辺のヨーロピアンって、なんだか日光浴中のカナヘビに似てる……。


街の規模としては、ライムレジスが色んなお店があって楽しいリゾート、チャーマスは長閑な海水浴場という感じっぽい。なので、1時間くらいライムレジスの街を楽しんでから早目のランチを食べて、化石を拾いながらチャーマスに向かえたら良いかなーというのが、当初の構想だったのだが。

あまりの天気の良さとリゾートな雰囲気に、みんなが好き勝手な行動に……

⚫︎子供たちが水着に着替えて、本格的に海遊びを始め出す
⚫︎女たち(私と友人)がショッピングし始める(かわいいお店がいっぱいなんだ!)
⚫︎男たち(夫と友人)は海辺の日光浴でうつらうつらしたり、立ち読みに熱中したり

で、楽しい街だねーと女二人でショッピングバッグを両手に下げて、ふと街の時計を見たら……

うわっ、いつの間にか14時くらい。

えーっ、いつの間に!お昼ご飯も食べてないじゃん!時間たつの早いよ!
慌てて各所に散ったみんなを探し、リゾート感に満ち満ちたカフェで美味しいお昼を食べた。子供たちはもはや、化石より海水浴に夢中。

ううーん。昼過ぎくらいまで化石探しして、午後からは景観で有名な「ウェストラルワース〜ダードルドア」の散策しようと思ってたんだけどなー。どうしよっかな?と考えて、とりあえず、チャーマスにはサクッと車で行ってみることにする。チャーマスの方が、化石に関しては本場らしいし。

▶︎ 15:00 チャーマス(Charmouth)
ライムレジスからチャーマスは、車でほんのすぐのところだった。到着するなり、眼前に広がるイギリス海峡!

すごい綺麗!!海がキラキラしてる!

ライムレジスとは雰囲気が全く違い、お店や人出はあまりなくて、ただただ綺麗な海が静かに広がるばかりといった感じ。開放感がすごい。
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地形としては、海へ向かう綺麗な川があって小さな橋がかかっている。
ちなみに河川名はRiver Char。そっかー、だから河口にあたるこの場所がCharmouthなのか!

橋の上流は河川公園のような感じで水鳥たちが浮かび、河口付近の浅瀬では小さい子供たちが水遊びしている。また、海に向かって左側はイギリス南部海岸特有の断崖絶壁の丘になっていて、丘の上は草が青々と風にそよいでいる。海に面した崖面は、灰色〜白のチョークのような質感の地層で美しい。

↓河口付近の小さな橋に立って眺める、River Charの上流と下流。
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↓ 緑の広がる丘だが、その海岸側は断崖絶壁になっている。奥の方はチョークみたいに白い壁面で、南海岸に特徴的な地層らしい。

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ここで心のタガが外れてしまい(?)、私も水着になって子供たちと泳ぎまくる。

チビたちと3人で広い空の下、ザバザバと水を漕いでイギリス海峡に向かえば、聞こえるのは波の音ばかり。遠浅に見えて、ある程度行くと急に深さが出るので注意。macchi, 来るよ、次大きいの来るよ!と子供たちが期待に満ちた声で叫びながら両腕にしがみついて来ると、大きな波が来て体がブワッっと持ち上がって、グルっと海面と空とが見える。悲鳴をあげる子供たち、楽しそう。ねー、旅行来てよかったでしょー!と叫べば、「よかったー!」「よかったー!」と答える。すっごい楽しい。

一方、私以外の大人3人は水に入りはしなかったが、静かに海を楽しみながら、崖によじ登ったり、ずっと遠くまで歩いて黙々と化石を探したりしていたようだ。

その成果はこちら。素晴らしい!!

e0134713_17523016.jpg一番大きな化石をとった友人にコツを聞く。

「なんかずーっと波打ち際を歩きながら波が引くところをじっと見てると、砂の中にポツンとあったりするよ」

その背後で、最初に一人だけリードして化石の数を集め、みんなの羨望を集めていた夫が、密かに悔しそうにしてる。



——なんかたのしいねえ
——のどかだねえ
——もう今日はここだけで充分だね
——っていうか、すごい楽しいから、あともう一日旅程を伸ばして明日も遊ぼうか。海辺で宿、適当にとってさ……

なんて会話を夫として、それぞれ、気の済むまで夕方まで好きに過ごした。全員ばらばらに(気楽)。
景観で有名な「ウェストラルワース〜ダードルドア」に行く予定は省くことになったけど、なんかとっても幸せな気分だからこれで良いや。

しかし私たちは考えていなかった。
こんなに幸せで頭を空っぽにしたのんびりタイムのおかげで、本日の宿の手配をまったくしていなかったツケが後から来ることを……。(頭、からっぽにし過ぎ!)


▶︎ 19:30 ウェイマス着
綺麗な港町、ウェイマスにやってきた。
これまで見た軍港プリマス、商港ブリストルとはまた違った、開放的で享楽的な感じの港町だ。
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リゾート地らしく通りにホテルもいっぱい並んでいるので、さすがにどこかは空いてるだろうと、スマートフォンを使い慣れたメンズがウェブサイトで検索しまくっているが、どこもかしこもNO VACANCYのようだ。微かに「あれ、これ今晩大丈夫かな?」という気分が漂ってくる。

で、ホテルもアレだけど、晩ごはんのお店どうする?という話になり、久々に魚介類が食べたくなった私が美味しそうなシーフードを出すところを探して、今度はちゃんと開店中であることを確認してからお店に向かう。

そしたら、今夜は満席とのこと!(←いつもツメが甘くてごめん!)
付近のお店も軒並み満席っぽい。なんだよリゾートっぽくてすごい美味しそうな店なのにーと未練を残しつつ、更に南下してポートランド島というところに渡ってみる。
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▶︎ 20:30 ポートランド島
南端に灯台があるようなので向ってみるが、あまり観光の時間はない。子供たちが入店できる時間が過ぎちゃうよ(だいたい9時までのことが多い)ということで、少し慌てながら島の中のお店を探してドライブ。辺りが暗くなってきた。ドキドキ。

(でもここも良いところっぽい → Portland Bill Lighthouse)

▶︎ 21:00 - 22:30 食事
車を流していて、友人がお店を見つけた。今から子連れで入れますか?と聞いたら、OKだという。良かった!

入ってみたら、中はグラスとナプキンが綺麗にセットされた長テーブルで、ちょっとばかしシックなお店という感じ。そしてメニューには、食べたかったシーフードが沢山だ!ラッキー!
ヒラメやカニ、リッチな前菜からメインまでたっぷりゆっくり食べて、なんか良いお店に入れたねーと、みんな満足。全ての心配事を忘れて、満腹で満面の笑顔だ。「この幸運の流れで意外と宿も見つかるんじゃない?」と気楽に言う女たち。問題はインターネット使いの男たち(主に在英友人)に丸投げ状態。

帰り道、海に映るポートランドの夜景が綺麗で「ほー」とため息が出るが、今夜の宿はどうしよう……。

▶︎ 24:00 車中泊
結局、手を尽くして探したが、一帯の宿はどこも満漢全席……じゃないや全館満席ということが判明した。そっかー、今の時期は欧州の皆さんのバカンス時期でもあるんだもんなあ。仕方ない。

で、私が得意の「えー、それでは皆さん、今日は野宿、あるいは車中泊で……」という意見を述べたところ、今回は「それも仕方なしか」ということで受け入れられた。お、やっと野宿嫌いの夫が折れたぞ!と、ちょっと嬉しい。が、友人たちには申し訳なし。

macchiは明日は何したい?と友人に聞かれたので、地図を見て、こっからだったらNew Forestの国立公園とか見に行きたいと遠慮なく話したら、じゃあその付近まで言って適当に車停めて寝ようということになった。その後はあんまり意識がない。ドライバー陣はきっと大変だったことだろう。感謝。


 5日目(ニューフォレスト)


▶︎ 6:00 New Forest National Park
朝早くからベッドでもある車が動き出し、なんだか夢心地でぼんやりしてたら、いつの間にかニューフォレスト国立公園だった。

ダートムア国立公園は一面のムーアだったが、こちらは名前の通り、森林の公園っぽい。

冷たい空気の朝の森林浴で、だんだんと目が覚めて来る。鳥たち、馬たち、ウサギたちの群れがいた。綺麗。子供達は車の後部座席で布に埋もれて静かに寝息をたてている。ここは私一人の趣味だけのために立ち寄ってくれたって感じだったな。恐縮。
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▶︎ 8:30 ストーンヘンジ、朝食
冷たい雨が降ってきた。気温は14度(これで夏か!)。ストーンヘンジのあるソールズベリーで休憩。ストーンヘンジ観光は9:00から運行されるシャトルバスでしか行けないみたいなんだけど、ショップと食堂はもう開いていた。ストーンヘンジのイメージとは違うガラス張りのモダンなショップで、お土産を買ったり、温かいスープを飲んで温まる。

そうこうしてたら、ビニール合羽に身を包んだ15名ほどの集団がとぼとぼとストーンヘンジから帰って来るのが見えた。彼ら、みんな押し黙って無言。下を向いている。寒いのか?辛いのか?ションボリしてるのか?

で、ストーンヘンジは道すがら眺めるだけでいいね、なんて話し、一路ロンドンへ急ぐ。
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▶︎ 12:00 ロンドン着
雨も上がり暖かくなり、友人たちのよく行くショップで買い物してから、おすすめイタリア料理店でランチ。連日の移動旅行、お疲れ様〜!と、ノンアルコールで乾杯。

それから家に帰って(←友人宅だけど)、お風呂はいったり着替えたりして、すっきりする。
それから「旅行もいいけど、やっぱ家はいいね〜!」なんて寛いで(←友人宅だけど)、子供たちにネイルしてもらったりボードゲームしたりしてたら、いつの間にかガクッと寝落ちしてしまった。

気づくと一人で目覚めたらしき友人(途中参加で一番疲れてるはず……)がインド人街から美味しいインド料理をいっぱいテイクアウトしてきてくれてて、みんなで最後の晩餐。こういうの好きでしょ、全然俺も使ったことないけど、と見たこともない謎のインドスパイスをどっさりくれた。なんとお礼を言ったら良いのやら。

 お別れ


翌朝、空港まで見送ってもらって、みんなにさよなら。
しかも、長いことご無沙汰していたイギリス在住の先輩たちまで見送りに来てくれてて、びっくり&ちょっと感激。

それじゃあまたね、元気でね、としみじみ別れを惜しみそうになった瞬間……

夫が「うわ、どうしよう、車にPC忘れた!!」とか青ざめて叫び、一挙にその場がバタバタに!

出勤中の友人に空港まで届けてもらうという大迷惑をかけて、なんとも締まらない別れになった。最後の最後まで、ごめん!

10日間、過ごしてみればアッという間だったなー。
おかげで私はとっても楽しい旅行だった。みんなもそうだったら良いんだけど。正直、自信はない。
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行きのフライトで見たPee Makがすごく笑えたので、帰りのフライトでもタイのホラー映画を見た。そしたらこっちは真面目に作った映画だった(怖くないけど)。



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タイ映画史上最もヒットしたホラー作品らしい。しかしおそろしく怖くない……。

作りとしては、日本の『リング』系のビックリ怖がらせ映画だと思うのに、やっぱりちょっとした国民性の違いのせいなのか、ラッダ・ランドに出てくるピー(幽霊)は1ミリもビックリもしないし怖くもなかった。というか、ピーが冷蔵庫から出てこようとしたらビビったお父さんが扉を閉めてしまってピーが閉じ込められるとか、物を投げ合って人と戦うピーとか、真面目に作ってる割におかしくないか。ピーって、ただの近所の変な人か?って感じ。

でもそのかわり、幽霊話以外のとこが、かなりグッと来た。
家族大好きなお父さんなのに、仕事も家庭もやることなすこと裏目に出て上手くいかず、どんどん追い詰められて最後はとんでもなく辛いことになってしまう……。ピーは怖くないけど、お父さんが怖い。落ち着け、お父さん、落ち着いてくれ!なんだか泣けた。

お父さん役の役者(サハラット・サンカプリーチャー)がとにかく優しそうで良かった。ちょっと夫に似てるかな。

Pee Makの主人公もそうだったが、タイって優しくって弱気そうな男性が人気なのか? ヒロインの方がキリッと頼もしい。


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by macchi73 | 2015-07-25 23:55 | 【その他】日記 | Comments(0)