タグ:メタリックカラー ( 24 ) タグの人気記事

2016年 07月 26日
チョウトンボ(蝶蜻蛉)
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チョウトンボを見に、水場のある公園までサイクリングに出かけた。

チョウトンボは、チョウのような色のついた幅広の翅を持つトンボ。
光の当たり方によって黒〜青〜虹色に見える翅の色は、色素ではなく、輝く昆虫によくある構造色だ。

遠目で見ても黒かったり青かったりで面白いので、キャッチ&リリースして、いろんな角度から観察してみた。
構造色にも、薄膜干渉やら多層膜干渉やら回折格子型やら色々あるようだけど、チョウトンボの色はどんな仕組みによるんだろう?翅の場所によって左右対称に色味が違うところを見ると、基本は多層膜による構造色で、それに加えて、入り組んだ翅脈の凹凸による光の干渉で、更に場所ごとの色を生み出してるって感じっぽいかな?
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水生植物の多い広い溜池のような場所に生息し、姿が見られるのは6-9月。
特に珍しい種でもないようだが、他のトンボとはちょっと違った見た目でゴージャスな雰囲気なので、夏休みの小学生なんかは見つけたら喜ぶと思う。
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by macchi73 | 2016-07-26 22:00 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(2)
2016年 05月 03日
ニホンカワトンボ(日本川蜻蛉)
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5月の湿原の小川に、普通の蜻蛉とは違うひらひらと緩やかな感じの飛び方をする蜻蛉がいた。川蜻蛉だ。

カワトンボは、翅の色にバリエーションが出やすいみたいで、これまで地域によっていろんな種名がつけられていたようだが、DNA鑑定により今では「ニホンカワトンボ」と「アサヒナカワトンボ」の2種に落ち着いている。とは言え、どちらもかなりそっくりで私のような素人には見分けるのが難しいが、よく言われている見分け方のポイントは、翅の縁の紋が長ければニホンカワトンボ、丸ければアサヒナカワトンボということだ。

縁紋が長いから、これはニホンカワトンボかな。
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翅がこんな風に鮮やかな橙色になるのは、オスだけのようだ。
(ただし、翅が無色透明なタイプのオスもいる。それは後述)


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メスは翅が無色透明で、縁紋は白い。
ちなみに、トンボの性別は尾の先の形で見分けられる。先端が膨らんでいてフックのような尾毛が出ているのがメス。
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そして、こちらは翅が無色透明なタイプのオス。
オスは、翅の縁紋が赤い(羽化後の若いオスの場合は白いこともあるが、そのうち赤く色づく)。
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こちらは羽化で失敗したのかな?
翅が波打っていて、あまりよく飛べていない個体(メス)がいた。
体色が鮮やかな翠色でとても綺麗。カワトンボは、オスは成長すると白く粉を吹いたような体色になるので、メスの方がメタリックな輝きが強くて綺麗なようだ。
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by macchi73 | 2016-05-03 23:55 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(2)
2016年 05月 02日
オオゴマダラに集られる@栃木井頭公園
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連休の栃木県ドライブ中、喉が渇いたねーとか話していたら「井頭公園」なる公園を発見。我が家のご近所パークの「井の頭公園」との親和性を感じて立ち寄ってみる。ちなみに、栃木県の方は「いがしらこうえん」と読むらしい。

飲み物がありそうなレストランに向かって歩いたら、手前に「花ちょう遊館」という、なんとも魅力的な建物があった。よくある放蝶ドームのようだが、ポスターを見ると鳥や爬虫類もいるらしい。へえ、面白そう!もちろん入る。

入ってすぐ、目の前を巨大なモノクロの蝶(オオゴマダラ)がフワフワと目の前を過って行くのを見て、家族みんなで「わーい!」とばかりに蝶を追う。派手な蝶を目の前で見ることってあんまり無いからな。さっそくテンション上がる。
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……が、目につくのはそのオオゴマダラ蝶一頭だけで、他の蝶が全然見当たらない。

あれれ?これはずいぶんと寂しい蝶ドームだな……季節の問題だったりするのかな?それにしても一頭だけってちょっとショボいかもね?と、家族の目が泳ぎ、テンションがあやふやな感じで下がり始めたところで、「あっ!見て、すごい鳥がいる!」と何かに気づいた夫が叫んだ。指し示された方向を見ると、大きなくちばしを持つオニオオハシが二羽!おおおー。「チョコボールの鳥みたいだ!」と喜ぶ子供。また盛り上がり回復。
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それでよく見ると、熱帯のジャングルのなかには青と黄の鮮やかなキンムネチョウビテリムクが飛び回っていたりするのにも気づく。そっかー、ここはあんまり加温されてなくて温室っぽくないし、蝶はサブで鳥をメインに見せる施設なのかもね。どっちかって言うと、蝶をもっと見たかったけど、これはこれで悪くない……。

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なんて、気をとりなおしてバードウォッチングに励んでいたら、いきなり「パクリ!」という感じで、かのオオゴマダラをオニオオハシが食べてしまった。

ええええーーーっ!?

花ちょう遊館の唯一の蝶が、鳥に捕食されてしまった……?あまりのショッキングな場面に、家族全員、しばし呆然。
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そして、夫がポツリと呟いた。「だから蝶がいないのか、アイツが食べるから」

全員、なんとなくシーンとして、「まあ、とりあえず全部見ようか……植物とかも、面白いよ……」と、とぼとぼ先へと進んだ。トロピカルな園内に枝垂れる、色鮮やかなヒスイカズラが目にしみる。ほんの短い間だったけど、私たちを楽しませてくれたオオゴマダラよ、安らかに眠れ。
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それから進んで、次の扉を開けると、そこはサバンナだった。
さっきのトロピカルとは雰囲気が変わり、乾燥した風景のなかにサボテンなどが立ち並ぶ。

大きなリュウゼツランの上を、これまた大きなニホントカゲがチョロチョロと渡って行くのをみて、トカゲ好きの娘が喜ぶ。んん?これは展示なのか、それとも外から紛れ込んで来ただけなのか?判断に迷う。
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そして次の扉を開けると、蝶の国であった。
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しかもかなり豪華。どの蝶も元気。バタバタ羽音がするくらい飛び回っている。

これだよ、これが見たかったんだよー!

と、家族ともども、テンションMax!

e0134713_2237786.jpgさきほど儚くなったオオゴマダラも、こちらの蝶ドームにはたくさん乱舞していた。

巨大なオオゴマダラが、フワリフワリとたくさん飛び回っているドーム内は、とても華やかな感じがする。

e0134713_2237564.jpgオオゴマダラといえば、サナギ時代の金ピカも有名だ。その金ピカ蛹が、自然な感じで樹木に釣り下がった状態で見られるのも好感度高い展示だと思った。

動物性とは思えない、メタリックな輝き。「金属は喰えないよ」という擬態なのか(?)、または毒を持つゴマダラならではの警戒色なのか……。

e0134713_2237322.jpgリュウキュウアサギマダラは、青味がかった美しい蝶だ。

前にカンボジアのジャングルでみたアナイスアサギシロチョウもため息ものだったけど、鬱蒼とした緑の中でヒラヒラ飛ぶ青い蝶って、特別に綺麗だと思う。

e0134713_2237155.jpg逆に、赤い蝶って、見かけると多少ギョッとする。

体が赤いアゲハといえば、関東でも割りと見かけるジャコウアゲハがいるけど、これは熱帯性のベニモンアゲハかな?

翅に入った赤と白の斑模様が綺麗ではあるけど、やっぱりかなり毒々しい感じ。

ベニモンアゲハも、ジャコウアゲハと同じく、食草のウマノスズクサ由来の毒を体内に持つ。


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なんて感じで楽しく蝶の乱舞する中を浮かれて歩いていたところ、事件勃発。

なぜかオオゴマダラたちが、私にどんどん集ってくる!!
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最初は、「うわーなんだろー、蝶にモテモテだー」とか笑っていたのが、どんどんどんどん、どんどんどんどん、あっちに行ってもこっちに逃げても、4頭も5頭も6頭もパタパタと執拗に追ってこられるにつれて、顔が引きつって来た。やばい、どうしよう、なんだか怖いかも。

しかし経験上(?)、女性のキャーと叫ぶ悲鳴自体が自らの内なる恐怖を更に煽ることを知っているので、「ううう……助けてくれ……」と静かに呻いて、ギギギ、という変な動きで夫の方へとゆっくり進む。私が動くと、動きにつれて蝶が舞い上がって、また体に止まろうとするので、あっちこちの肌にパタパタした蝶の感触がして、さらに変な汗が出てくる。靴紐がむき出しの足の肌に当たった時には、蝶かと思って「ヒッ!」なんて叫んで、たたらを踏んでしまった。夫がメチャクチャ笑っている。くそう。助けてくれよー。

で、「こ、こ、怖がるから、もっと寄って来るん、だって。グフ、フヒヒ」と馬鹿みたいに笑っている夫に最後は少し助けてもらって、優しく蝶を追い払い、這々の態でドームを逃げ出した。なんという恐怖のドーム。ぐったりした。汗だくになった。いつも昆虫好きとか言ってはいるが、それって主に知識として好きなだけで、実は私は子供の時から地方都市の街っ子で、虫に触られるのは慣れていないのだ。

それで、外に出てから冷静さを取り戻し、「怖がるから寄ってくるとかある訳ないじゃん!!何か別の理由があるはず!」と夫に八つ当たり。恐怖の汗を嗅ぎつけて集まってくるなんて肉食獣みたいな蝶、いたら怖いよ。嫌だよ。

だけど、特に何か香水とかつけてる訳でもないしなあ……「お前の汗は蝶臭い」とかいう理由だったらちょっと凹むなあ……とか考えて、思い当たった。館に入る前、ドラッグストアで日焼け止めを買って塗ったんだった!!それ怪しくないか!?

で、調べたら、ビンゴ!!

オオゴマダラのメスが出すフェロモンはパラベンに酷似しているらしく パラベンはオオゴマダラのオスがメスを惹きつけるための性フェロモンを作る材料になるらしく、パラベンをオスのオオゴマダラに与えるとしきりに摂食しようとするという記事があった。そして買ったばかりの日焼け止めの成分表を見たら、はっきりと、メチルパラベン0.3%、プロピルパラベン0.15%と書かれていた。これだったか……。

結論。オオゴマダラ採集に行くなら、パラペンを含む化粧品をつけていくのは良いかもしれない。でも、蝶に吸われるのが嫌ならば、パラベンフリーがオススメです。



オオゴマダラにモテモテになりたいアナタに。

この日焼け止めがオススメ。


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by macchi73 | 2016-05-02 23:00 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(7)
2014年 09月 02日
アシナガキンバエ? ウデゲヒメホソアシナガバエ?
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帰宅したら、夫が得意そうに「青緑に凄く光るハエがいたよ!写真見てみてよ」と言う。
ええっ、ソレって銀蝿っていう……とひるんだら、「違う、違う、それくらいは知ってる!」と心外そう。

銀蝿だったらちょっと嫌だなーと思ってカメラを見たら、お、確かに銀蝿ではない。
背景のヤエムグラとの比較から、多分体長は4,5mmしかない、非常に小柄なハエだ。
脚が長くてスマートで、少し可愛い雰囲気。

これは多分、アシナガバエの一種かな。
アシナガキンバエか、ウデゲヒメホソアシナガバエあたりかと思うんだけど、詳しいところまでは分からず。

腐肉などを食べる銀蝿とは違い、蚊などの小型昆虫を捉えて食べる。
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by macchi73 | 2014-09-02 23:55 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(0)
2014年 07月 20日
構造色
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出張でこっちに来た麻雀友達に会った時にタマムシの話をしたら、翌日、いいものあるよと同僚が書いたという構造色シミュレーションの論文を送ってくれた。
なんと。この中に、玉虫色の発現の秘密が盛り込まれている……!?
しかしそちらの素養が全然ない私であれば、図解を見て何となく分かった感じはしつつも、並んだ数式を見ても「なるほど!」とは全く実感できないのであった。ふ。

でもせっかくだから構造色についてちょっと知ってみようと思う。

構造色とは、実際に色がついていないのに光の干渉により色が見える現象。
タマムシの場合は、多層膜構造色という仕組みで、体表に屈折率の違う薄い膜が何層も重なってるせいで光の干渉が起こって複雑な色味を出してるらしい。見る角度によって光の入射角が変わるので、出現する色も変わって見えるという仕組み。
ふんふん。複数の波が重なって違う波形ができるのは水面なんかもそうだから、きっとそのイメージだな(と、何でも卑近なイメージで捉える文系)。

ちなみに家にあるオオルリアゲハ標本の青い羽も構造色らしいが、こっちは多層膜ではなく、鱗粉に入った規則正しい溝のせい。溝の間隔が青色光の波長のちょうど半分のため、光の中の青だけを反射する構造になっているという。
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実際どんな感じなんだろ?と、試しに翅を顕微鏡で見てみたが、溝の間隔は200nm(ナノメートル)。nmってのは、0.000001mm。当然、うちのチビ顕微鏡では全く見えない。

けど、質感としてなんとなく存在は感じるような気はするかな?
なんとなくね……。(←想像力を働かせ中)
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鱗粉つながりで。


  Things Come Apart (The Charlottes)

病院のベッドで貰った論文を読みつつ、イヤホンで音楽聞いてた。

ふと、この曲いいな、誰だっけなと思ってプレーヤーの画面を見たら、ちょうど蝶の鱗粉ジャケットが表示されてて「おお!(↑)」と思う。

で、曲名を見たら “We’re Going Wrong” と表示されてて「あー(↓)」と思う。


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by macchi73 | 2014-07-20 18:47 | 面白かった本など | Comments(0)
2014年 07月 05日
ヤマトタマムシ(大和玉虫)
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コンクリの道の上で玉虫を拾った。
残業続きで放置しているお詫びに、子供たちへのお土産に持って帰った。
ちょっと見せて放そうと思ったが、家族がホームページで調べてエノキの葉を与えたら食べ始めたのでそのまましばらく家に置いておいた。手に乗せるとテクテク歩いて、顔もよく見ると可愛い。

でも、ある朝、死んでた。

悪いことしたと何だかブルーに気重になっていたら、上の娘が「死骸になっても綺麗だね、標本にする?」とか言うので少しギョッとした。我が家で一番、優し気で乙女チックな君がそんなこと言う……。

でもそう言われて眺めて見ると、玉虫の羽色って、生命を失っても衰えてない。
法隆寺の玉虫厨子の装飾に使われるのも納得だ。
この発色は、色素によるものではなく、光の干渉によって色が見える「構造色」という仕組みだから、色褪せなんかをしないんだと思う。

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by macchi73 | 2014-07-05 20:27 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(6)
2013年 10月 27日
センチコガネ(雪隠黄金)
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本日、登山中に飛んで来たのを夫が発見してお土産に捕まえてきてくれた。

メタリックカラーの光沢を持つ美しいコガネムシ。
美しい体とは裏腹に、糞や死骸を食べる黄金虫なので、「雪隠黄金」。
いわゆる地球のお掃除虫だ。

地域によって、赤、青、緑、金色など色にバリエーションがあるが(奈良公園の真っ青なオオセンチコガネは特に有名)、この個体はショッキングピンクとイエローグリーンのコンビネーションだった。綺麗だなー。

今回の登山は、私は体調を崩してしまい同行できなかったのが悔やまれる。
この残業・休日出勤三昧を来月中には終わらせて、絶対一度は秋山登山するぞ〜!!

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この複雑な輝き……。ため息もの。

自然の中で見たかったなあ!


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by macchi73 | 2013-10-27 20:45 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(3)
2013年 09月 15日
ハグロトンボ(羽黒蜻蛉)
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庭で黒いトンボを捕まえた。カワトンボ科ハグロトンボ。

翅が真っ黒なのが一番目立つ特徴だけど、よく見ると体がメタリックに光っていて格好いい。
蝶のような飛び方でパタパタと羽音をたて、とまる時には翅を閉じる。とてもファンシー。

この個体は、胸部は光ってるけど、腹部はほとんど黒なのでメスかな?
オスだともっと全身がブルーグリーンに光って綺麗なはず。

同じ属のアオハダトンボにも似てるけど、アオハダトンボはかなり自然の豊富な環境でないと見かけないそうだから、こんな住宅地にいるってことはハグロトンボの方だと思う。

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都会の中で見つける、小さな自然つながり。
灰色の労働からの逃避として自然を妄想するマルコヴァルドさんは、ちょっと自分に似てる気がする……がっくし。


へんてこなエピソードが連なる形式は、『ほら吹き男爵の冒険』を思わせる。ただしこちらの主人公のマルコヴァルドさんは、ゴミゴミした都会で働く労働者でかなりしみったれた感じ。男爵の豪快さはない。

難しい漢字にはふりがながふってあって小学生向けなんだけど、この疲れた中年男の逃避的な生き方に、子どもが何か感じることはあるのか?(むしろそのショボさに私は胸がチクチクするくらいだったけど)

……とか思ってたら「ふふ、公園で眠るのってけっこう難しいねえ!」とか、そのまんまの感想を言いながら笑ってた。ま、各エピソードのオチなんかはサザエさん(アニメじゃなくて漫画本の方)に通じる雰囲気もちょっとあるから、意外と子どもにも面白いのかもな。


 マルコヴァルドさんは、しゃがみこんで靴のひもを結びなおすついでに、もっとよく見てみました。それは、キノコでした。こんな都会のどまんなかに、ほんもののキノコが頭を出しているなんて!自分をとりまいていた、みすぼらしい灰色の世の中が、ふいに豊かさを秘めた情けぶかい世界のように、マルコヴァルドさんは思えてきました。そして、人生もまだまだ捨てたものじゃない、決められた時間給や残業手当、家族手当、物価手当のほかにも、なにか期待できるものがあるかもしれないという気がしたのです。

 その日、仕事場でのマルコヴァルドさんは、いつもに輪をかけてぼーっとしていました。こうして自分がいくつもの箱や包みを荷おろししているあいだにも、暗い地面の下では、キノコたちがゆっくりと音も立てずにスポンジみたいな厚ぼったいかさをふくらませ、地下の養分を吸収し、かたい地表を割って出てこようとしている……しかも、その存在を知っているのは自分だけなのです。

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by macchi73 | 2013-09-15 00:30 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(6)
2013年 07月 11日
トウキョウヒメハンミョウ(東京姫斑猫)
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朝の出勤時、足下からムーン!と飛び立ち、すっっっごい飛距離を出す虫がいた。む。変な動きだ。
これはもしかして……と静かに近づいたら、やっぱりハンミョウだった。
庭のハンミョウ穴から、無事成虫になって巣立ったんだな〜!

体長1cm弱。鈍い銅色の光沢があり、背中に白っぽい水玉がある。
夢にまでみた派手派手ハンミョウ(ナミハンミョウ)ではなかったが、近くで目を凝らすと鈍く底光る感じで、光線の具合によっては綺麗に光るかもだ。
ふっふっふ。これは夜が楽しみだ。一匹試験管に捕まえて、帰宅後の楽しみとする。

そして深夜。
LEDライトで色々と照らしながら至近距離で観察してみた。
おおー。やっぱり光によっては少し色が出る。なんとなく満足。
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小さな体をじっくりジロジロと見つめていると、赤紫がかった銅色に見えるかと思いきや、角度と光によっては緑がかっても見える複雑な輝きを見い出せる。
しかし、我に返って冷静に見るとただの地味な銅色。

この地味目で小型のハンミョウは、多分トウキョウヒメハンミョウだ。
背中の白い斑がつながって帯にならず、点々した水玉模様になってるところが特徴っぽい。
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by macchi73 | 2013-07-11 22:20 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(7)
2013年 05月 13日
ルリカミキリ(瑠璃髪切虫)
メタリックブルーに輝く小さな虫が、ドクダミの葉の上をウロチョロしている。
ピカピカの鞘翅以外の体は全身黄色く、クロウリハムシにそっくり。

アップで見ると、困ったようなたれ目をしていて、クロウリハムシおじさんの気弱な甥っ子という感じの顔つきだ。
葉の縁をウロウロしている様子は「困ったな〜。こっから飛べるかな〜。怖いかな〜」と逡巡しているようにも見える。

娘が「この顔、チワワに似てる」と言う。確かに!
なんかやたら可愛い表情。キュンとくるね。
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しかし調べてみたら、この子はハムシでもチワワでもなく、ルキカミキリという小型のカミキリムシだった。
そうか。よくよく見れば、ゴツゴツした触覚は確かにカミキリのものだ。

ちなみに、ルリカミキリの眼は、この体格に似合わぬゴツい触覚のスペース確保のために、触覚の前後に分断されて4つになってしまったらしい。
あー、そう言えばチワワも小顔過ぎて目玉がこぼれそうだもんなあ……と、ちょっと納得。
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こんな可愛い顔をしているが、バラ科の木を食べ荒らす。
我が家のリンゴたちも、かなり酷くやられてしまった。虫は見た目によらないなあ。
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by macchi73 | 2013-05-13 21:37 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(3)