2017年 03月 06日
梅の花 かばかりにほふ春の夜の やみは風こそうれしかりけれ
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寝室の窓から見える、梅の大木が満開だ。
朝も夜も、風がフワッと吹くたび馥郁たる香りと白い花びらが流れてくる。すごく綺麗で、見てると気分がすーっとする。

樹上も綺麗だが、地面も綺麗。散った花びらが桜貝みたいだ。

あ、例えが逆か。可憐な花びらに似た貝だから桜貝の名がついた訳だよな。
しかし梅貝と書いてしまうと、全然可憐じゃない貝になってしまうのは、なにか梅が不憫。そういえば、奈良時代までは和歌の中で花といえば梅だったのが、平安時代の途中から花といえば桜にとって替わられてしまったようだ。プリマ交代の趣。

一説によれば、平安京の中心部の植栽が梅から桜に植え替えられたことがその理由らしい。平安後期に書かれた日本最古のガーデニング書『作庭記(さいてくき)』にも、庭には桜を植えるべしとあるようだが、たぶん現代のガーデニングと同様、ハイソなお洒落ガーデンの最たるものである都の庭に憧れての桜ブームがあったんではないかと想像する。

流行りの植栽に弱いんだよなー。そのミーハー心、わかる。ガーデナーなんて、みんなそう(←偏見。単に自分がそう)。
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まだ梅の方が圧倒的に人気の時代があった。詠まれた歌の数は、梅が桜の2、3倍。

『万葉集』

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# by macchi73 | 2017-03-06 21:30 | 栽培日記:春の植物 | Comments(2)
2017年 03月 04日
雛祭のおままごと
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ひな祭の夜、日帰り出張からの帰宅が少し遅くなりそうで家に連絡を入れる。末っ子がひな祭りを楽しみにしてるかもしれないからな……。

そしたら夫と息子は用事で出かけてしまって、娘たちしかいないという。
おっ、じゃあ女の節句(?)にちょうど女だけか、ということで中間地点の街で待ち合わせして、ひな祭りディナーに行くことになった。ちょっと夜更かしになるけど金曜の夜だしまあ良いだろ。

待ち合わせ時間を気にして電車を乗り継ぎながら、上の子たちの時はせっせとお雛様飾ってご馳走作ってたもんだけどなあ……とチラッと思う。家でいろんな季節のイベントをやってたのは何年前までだっけな。この頃はなかなか準備の時間がとれず、外食でなんとかすることが多い。

そして食事中。
前はよく着物着たり、お菓子作ったり、色んな節句飾りを一緒に作ったりしてたねー、あれも面白かったなーと娘たちが言うのを聞いてまた胸がチクっとする。
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そんなこんなで昔のことを思い出し、ふざけてはしゃいでいる娘たちを見ながら一人だけ何かしんみりした気分になったりして。

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翌日はお休み。
小学生たちが遊びに来て、庭でボール遊びしている。賑やか。

それで暖かい飲み物をいれて庭に出たら、「見て見て!すごいでしょ!」と娘がやってきた。差し出されたのは、庭の植物で作ったひな祭りのお菓子。クラスメートたちも、それぞれ熱心に作っている。さすが高学年、子供のままごととは言えクオリティが高いかも……!

なんだ、そっかー。
母親がそんなにイベント頑張らなくても、子供は子供でちゃんと楽しむから良いのか。
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何やりたい?あれ作ってみる?なんて相談したり準備したりして色んなイベントをやらなくなったのをがっかりしてんのは、子供じゃなくて私のようだ。

夫が仕事やめて主夫すると言いだした時、一応そんなの困るよとは抗議したが、頭の中ではまあ仕事増やせば何とかなるかなと計算し、そんなに不安になるようなことはなかった。夫は料理上手だし、私も仕事だけしてれば良いならある意味では楽ちんかもと。そして実際、それほど問題なく今に至る。

ただ、その時の計算に入ってなかったのが、自分がどれだけそういう子供とのイベントを楽しんでたかってことだったんだな。その時は分からなかったが、家族のイベントや季節のあれこれって、私にとっても大人のままごと遊びみたいなもんだったんだ。

上の子たちと色々と凝って工夫してた日々の思い出みたいなものが、下の子とは抜け落ちているのに気づいて、たまに何とも言えない気分になる。その頃どんどん忙しくなっていった仕事の出来事なら、いっぱい記憶はあるんだけど。
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表の庭の梅は散ったが、つづいて裏庭の梅が満開。
杏子の花芽も膨らみだして、もう少ししたらお花見の季節になりそうだ。

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# by macchi73 | 2017-03-04 23:55 | 【庭】季節の様子・庭仕事 | Comments(2)
2017年 02月 26日
冬の野鳥と鳥媒花
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冬の庭は虫も花も少なくてガランとした印象だが、鳥類は夏より多くやってきている気がする。草が茂ってない分、目に付きやすいだけかもしれないが。

今年は、庭の金木犀の幹の上をうろつくコゲラ(小型のキツツキ)を初めて見た。キツツキの住む庭なんて面白いから、居ついてくれたら嬉しいけどなあ!

この時期、庭で見かけるのは、メジロ、ヒヨドリ、シジュウカラが圧倒的に多い。どこにでもいそうなのに意外とやってくる頭数が少ないのは、カラス、スズメ、ハトかな。この傾向は、たぶん庭の花の蜜を目当てにやってくる鳥が多いからだと思う。ツバキやウメの花に頭を突っ込んで、顔に花粉をつけて飛び立っていくメジロをよく見かけるし。

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(↑写真は、12月下旬に皇帝ダリアの蜜を吸うメジロ)

そんな風に、虫がまだいない寒い時期に咲くツバキやサザンカは鳥に花粉を運んでもらう戦術をとっており、鳥媒花と呼ばれる。鳥媒花の植物は種類が少ないため、花にとっては同じ種類の植物に花粉を運ばれる利点があり、鳥にとっても他の鳥と餌の争いを少なくできる利点がある。

鳥媒花は、wikipediaなどによれば、次のような特徴を持つことが多いようだ。
  • 鳥が止まりやすいようにしっかり固い花の作り
  • 色は赤系(=鳥は赤をよく認識する)
  • 虫を呼ぶための芳香は持たず(=鳥は虫に比べて嗅覚は弱い)
  • 昼に花を咲かせ(=夜行の鳥ってそういないしな)
  • 薄いが大量の蜜を出す(=鳥が満足する量をって感じか?)
  • 花期が長い

蜜を大量に出す、という記述に心惹かれて、庭で咲いていたツバキの花芯に指をつっこんでちょっと味見してみたが、大量の花粉が粉っぽいばかりで味は殆どしなかった。虫の多い時期に、香り高く濃い甘い蜜を少量湛える夏の小花たちの方が、人間がチュッと吸って楽しむには良いかもしれない。人間の味覚は、あっまーいものに慣れてるからな。

ちなみに、私のように花粉を運ばないくせに花の蜜を味わおうという行為を、盗蜜という。
もう少ししたら咲き出す、裏庭のアンズの花に集まるシジュウカラやスズメ、ワカケホンセイインコなんかも盗蜜者たちだ。メジロやヒヨドリが、花に嘴を差し込み優しく蜜を吸うのに対して、盗蜜する鳥たちは、花ごと千切って食べてしまう。

【冬から早春に、庭で見かける鳥リスト】

ほぼ毎日見かける定住者は、多い順に、
ヒヨドリ
・メジロ (*庭に巣もある
・シジュウカラ(*庭に巣もある
・スズメ(*庭に巣もある
キジバト
カラス

毎日ではないがちょくちょく姿を見かけるのは、
・ツグミ(*動画あり
・ジョウビタキ(年によって、メスが来たり、オスが来たり)
ハクセキレイ
ムクドリ
オナガ
ワカケホンセイインコ

一度、または数回見たことがあるだけなのは、
・ウグイス
モズ(*早贄もたまに見かける)
・カワラヒワ(*公園で撮影)
・コゲラ(*公園で撮影

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# by macchi73 | 2017-02-26 14:00 | 【生物】野鳥 | Comments(6)