2017年 08月 09日
オーストラリアの蟻・2(聖堂シロアリ)
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オーストラリアの道路をドライブしていると、色んな場所にボコボコと盛り上がった土の塊が見える。蟻塚だ。

大きさは小さいものから大きいものまで様々で、場所も高速道路の脇から人家の納屋の裏まで、至るところで見かける。土を蟻の唾液や排泄物などで固めたものなので、赤土なら真っ赤な塚、白っぽい土なら白っぽい仕上がりになるようだ。触ってみたら、とても固くて頑丈だった。

↓ 宿の敷地内にも蟻塚。後ろには通りがかりのカンガルーも。
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中にいるのは、こんな感じの蟻。
これって蟻か!?形がおかしい……と思うだろうが、蟻塚を作るのはアリとは言ってもシロアリの仲間なのだった。聖堂シロアリ(Cathedral termites)と呼ばれるシロアリで、こんな風に尖ったツノを持つのは兵隊アリ、働きアリはもう少しアリに似た雰囲気の頭部を持っている。
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そういえば日本の西表島のタカサゴシロアリの頭もこんな形で、大きい巣を作るところとか、似ているようだ。あちらは樹上に巣を作るが、どちらもテングシロアリの仲間ということで、多分似たところがあるのかもしれない。『シロアリの事典』(青海社)によれば、テングシロアリの兵隊アリは働きアリよりも小さくて顎も弱いが、この尖った角のようなところからベタベタした液を吹き出して、他のアリやクモを動けなくするという戦い方をするようだ。

←Amazonの「なか見!検索」をクリックすると、記載されている色んな画像が見られて面白い。

ちなみに、前の記事のグリーン・アントと同様、このシロアリも、アボリジニには貴重な栄養源とされるらしい。グリーンアントが酸味とビタミン源で、こちらのシロアリはタンパク源。試しにパクッといってみたが、シロアリはそんなにこれといった味はしなかった。強いて言えば、少し野菜風味かな?

その様子を見て、あっ、また蟻食べてる、人間としての尊厳はどうしたんだ!なんて呆れられてしまったので、「大丈夫です、生物の尊厳とは、食性なんかによって失われるものではないのです……」なんて、厳かに言ってみる。シロアリの聖堂の前で。


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# by macchi73 | 2017-08-09 23:55 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(0)
2017年 08月 07日
オーストラリアの蟻・1(グリーン・アント)
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空港を出るなり、「お母さん!いいもの見つけた!ちょっとおいで!」と娘に腕を引っ張られて、透き通った緑色の蟻を見せられた。綺麗!

この蟻は、現地ではgreen tree ant とか単に green ant と呼ばれて親しまれ、ちょっと煩がられてもいるようだった。とにかくどこにでもいて、今回のオーストラリア旅行で一番よく見かけた生き物だったかも。

和名だとツムギアリ。名前の由来は、樹上に葉っぱを糸で綴った巣を作るから。
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よくお尻を振り上げたポーズをとっていて、娘と一緒に覗き込んでは、ダンスみたいで可愛いねーとか言っていたんだけど……。なんか、足元にお仲間の死体っぽいのが結構転がってないか?
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別のアリのお尻の噛み付いて、汁を吸っているヤツもいる。もしかして襲ってたりしてるのか?それとも、たまたま死んでしまった仲間の栄養分も無駄にすまいとしてるだけ?
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ズームアウト。

うーん……やっぱり襲ってるみたいに見えるかな……。
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出会い頭には触覚でササっとお互いに撫で合ったりしてるから、多分、そうやって匂いを嗅いでみて、巣が違うと小競り合いしたりするのではないかと思う。ちなみに、体が大きいのと小さいのが混じっている時があるが、体の大小は、仲間か敵かの判定には関係ないようだった。
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また、カイガラムシが付いている枝の上に集まっているのもよく見かけた。この辺の習性は、日本でもオーストラリアでも同じっぽい。アリはカイガラムシの甘露が大好き。
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旅行前に蟻の本を読んで、ツムギアリを見てみたいなーと思っていたとこだったから、しょっぱなからラッキーだった。嬉しい。持つべきものは、目の良い子供(虫好きの)。

そういえば、以前ツムギアリに特に興味がなかった時に東南アジア辺りでも見かけたりはしていたんだけど、その時は「ツムギアリって金色だ」と思って眺めていたのだった。体が緑色なのは、オーストラリアのツムギアリだけの特徴っぽい。

e0134713_152255.jpgケアンズ滞在中の宿のご近所のパブ、GREEN ANT CANTINA。お店のモチーフがグリーンアント(だが可愛くない)。

緑色の腹部には、ビタミンたっぷりの酸味のある液が入っていて、アボリジニがレモン代わりに食べると聞いた。

そういえば、東南アジアに行った時にもツムギアリをレモンティーに使うとかなんとか言われていたし、試しにちょっと試してみたら、本当に酸っぱかった。レモンのようなフルーティーな香り高い酸味でなく、ビタミンC剤のような酸味。特に美味しくはない。




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# by macchi73 | 2017-08-07 20:50 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(2)
2017年 08月 05日
河川の岩の上に点々と見られるゼリー状の虫のようなもの→サカマキガイの一種?
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オーストラリアの熱帯雨林の宿に滞在中、付近のジャングルを散歩していたら川沿いに雨ざらしのボートがあるのを見つけた。この辺一帯はずっと何もない場所なので、おそらく宿の持ち物だと思われる。当然、「乗りたい!」と浮かれる子供。
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でもオーストラリアでは「川にはワニがいるので、遊泳区以外の川に絶対入ってはいけません」という警告を至るところで何度も見てるからなあ……ちょっと怖い。

で、いったん宿に戻って、部屋に置かれていたメモを確認すると「この付近にはワニはいない。川のそばにあるものはボートでも何でも自由に使って良い。カーブは深い淵になっている。泳ぐ時は安全は自己責任で。この辺は国立公園敷地内なので自然を荒らさないこと」とか書かれている。

ワニがいないなら安心だ。

早速、濡れても良いように水着に着替え、川ピクニックをした。川を渡って、向こう岸の大きな平たい岩場でお弁当を広げてランチする。メタリックブルーに光る大きな蝶がジャングルの上を飛んでいる。水中には沢山の小さな魚影。樹上からは、小鳥が代わる代わる目の前の水面にダイブしたりして賑やかだ。水浴びなのか?小魚を獲ろうとしてるのか?



それからボートでずっと、川を遡った。ボートは底に穴が空いている構造で、お尻が濡れるが水着だから気にしない。一旦濡れたら、もう体が水に浸かるのも気にしない。ジャングルにも川にも、人間は私たちしかいなくて、森からは色んな鳥の叫び声が響いてくるけど、それがかえって、とても静かな感じがする。
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岸に近い水底に、鮮やかな赤い花びらがチラチラと見えた。
飛び込んで一つ拾ってみたら、花びらじゃなくて表面がツルツルの硬い豆だった。拾い集めると手の中でカチカチと硬質な音をたてる。どれも全く均質な同じ形・同じ大きさをしていて、人工物みたいで綺麗。赤い点々を追って岸に上がるとデイゴに似た木が生えていた。なんとなく、これが海紅豆っていうヤツかなと思う。
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水深が深くなった場所では、カモノハシの巣じゃないか?と思われる横穴も見つけた。覗いてみたい気もしたけど(←嘘、絶対ダメ)、カモノハシって臆病だし、結構強い毒を持ってるらしい。脅かさないよう、バチャバチャ水音をさせないよう、距離をとってそっと通り過ぎる。明日は早起きして、まだ暗いうちに対岸からこの穴を見張ってみよう。そしたらカモノハシが出てくるところを見られるかもしれない。
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それから水が堰き止められて滝っぽくなっている岩場を渡ろうとしたら、表面がヌルヌルしていて、滑って転びそうになる。慌てて手をついたら、何か不思議な感触があってギョッとした。

見ると、岩の上にボコボコと、たくさんの透明な寒天状の点々が……これは何だ!?
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ちょっと気持ち悪いので、その辺の葉っぱで掬い上げてよく見ると、一つのゼリーに一匹ずつ、何か幼虫のようなものが入っているのが分かった。うへえ。
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いきなり脳裏に、むかし読んだジャングルの川に棲む恐ろしい寄生虫たちの話が蘇る。いや、でもあれはオーストラリア熱帯雨林の話ではなかったはず……事前に調べた危険情報にも寄生虫の情報はなかったはず……ここは遊泳できるって宿の人も言ってたはず……。

遊泳、本当にできるんだよな!?

急にゾッとして、辺りを見回しても、私たち以外は人っ子一人いない。色んな鳥の叫び声も、いきなり不気味に響き出す。さっきまで嬉しかった無人状態が、急に怖くなったりして。とりあえず子供には「ピノ!ま、まだ潜っては無いよね?潜るのは無しでね。ね、念のためね」とか言う。

それで宿に戻ってから、すごい勢いでゼリー虫の正体を調べてみたが、なかなか「これだ!」というものが見つからない。しばらく探してみて、”jelly dot on rock in river Australia” の検索ワードでヒットした記事が一番近いように見えるが……それによれば、これは虫じゃなくて貝の卵、Physa acuta、つまりサカマキガイの一種かな?

正体が(多分)分かったところで、サカマキガイについては日本語で調べてみて、まあどこにでもいる貝なんだなと、ある程度安心する。

でも、もし「これ知ってるよ、貝じゃないよ、危険生物だよ、やばいよ」という場合には、教えていただけると幸い(もう手遅れか!?)。



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# by macchi73 | 2017-08-05 23:30 | 【生物】魚・貝など | Comments(5)