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2015年 07月 25日
イギリス夏休みドライブ:4〜5日目(ジュラシックコーストなど)
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イングランド南部の海岸を、海に沿ってずっと東進してみる。
このあたりの海岸はジュラ紀の地層があるためジュラシック・コーストと呼ばれ、アンモナイトの化石が採れるっぽい。

予定としては、化石採りはLyme Regis〜Charmouthで主に行い、West Lulworth辺りでは白いチョーク層でできた断崖絶壁の景観を楽しむつもりだったのだが、前半から目一杯楽しみすぎて、Lulworhは無しになった。がーん。でも楽しかったから良し!
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 4日目(ジュラシックコーストで化石採り)


▶︎ 8:30 宿出発
今朝は朝からたいへんな快晴。
ふと見たら、なぜか全員同じポーズで並んで寝てるから、笑ってしまった。同んなじ夢でも見てんのかよー。

みんなー起きろー!とカーテンを開ければ、まぶしい朝日のおかげで夫以外のみんなはスッキリ早起きして遊び出す。ぐーぐー寝ている夫よ、連日の運転手お疲れさま……。
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ちなみに本日は土曜の朝で、昨夜ロンドンでの仕事が終わったもう一名の友人もここから合流。
旅の仲間を増やし、みんなで一緒にホテルの朝食を食べて、熱いコーヒー飲んで、化石採りに出発だ!

▶︎ 9:00 寄り道、無駄足
道中、青空が気持ち良い。
宿からエクスマウス方面に一旦下ると A la Ronde という面白そうな建物があるので、それを見てから海岸に向かおうと誘ったら……開場が11時からだった。ショック。きちんと調べてなくてごめん!(←って、こればっか)

気を取り直してLyme Regisへと向かう。
(でもなんだか楽しそうなとこなんだよなー。機会あれば行きたい。→A la Ronde 公式サイト
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▶︎ 10:00 - 14:30 ライムレジス(Lyme Regis)
ジュラシックコーストの開始点とも言える、ライムレジスに到着。
ライムレジスは、想像していた以上にリゾート地っぽい明るい雰囲気の綺麗な街で、淡いピンクや水色の建物やマリンな感じのお店が多くて、なんとなく心浮き立つ。

ここから隣町のチャーマスまでは、海岸沿いに歩いても1時間はかからない距離で、化石探しツアーとかできるみたいだ。インフォメーションセンターで「昼頃からは潮が引くから、そしたらアッチに見える博物館でやってる化石ツアーに参加できるよ」と教えてもらう。
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ふーん、化石ってどんなのかなーと適当に足元を見ながらみんなのとこに向かうと、ライムレジスの海岸って丸くて滑らかな小石で面白い。マットな質感の純白の石が多いので、ちょっと割ってみたら、中身は黒くて透明感のあるガラス質で、その中に点々と星のような白い斑点が見えて綺麗だ(ちょっとピータンみたい)。けど、これは化石じゃないよなあ。
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そんな感じで、化石拾いはお昼すぎからかなーなんて話して、海岸でゴロゴロする。

そしたら、「あ、これは?」と娘。
大きなダンゴムシっぽい模様がプレスされた石を持っている。なんと、いきなり化石っぽいか?
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朝は人もあまりおらず、ただただ静かで美しい海岸という感じだったが、昼が近づくにつれ、気づくとかなりの人出になってきた。

朝に見たときには「物置が並んでるのかな?」と思ったものが、持ち主が来て鍵を開けると、中は小さなコテージみたいになってるのも判明。

e0134713_17503695.jpgこの写真はアッサリした内装だけど、綺麗なカーテンやら小物やらソファやらミニキッチンやらが作り込まれ、居心地良い小さなお家みたいに整えられているものも多かった。

長期滞在する人たちが海遊び用にレンタルするモノなのかな?それとも住民の所有物なのかな?

海岸でもこのミニコテージ前でも、お茶など飲みながら椅子に体を伸ばしてじっと動かない人が多い。

海辺のヨーロピアンって、なんだか日光浴中のカナヘビに似てる……。


街の規模としては、ライムレジスが色んなお店があって楽しいリゾート、チャーマスは長閑な海水浴場という感じっぽい。なので、1時間くらいライムレジスの街を楽しんでから早目のランチを食べて、化石を拾いながらチャーマスに向かえたら良いかなーというのが、当初の構想だったのだが。

あまりの天気の良さとリゾートな雰囲気に、みんなが好き勝手な行動に……

⚫︎子供たちが水着に着替えて、本格的に海遊びを始め出す
⚫︎女たち(私と友人)がショッピングし始める(かわいいお店がいっぱいなんだ!)
⚫︎男たち(夫と友人)は海辺の日光浴でうつらうつらしたり、立ち読みに熱中したり

で、楽しい街だねーと女二人でショッピングバッグを両手に下げて、ふと街の時計を見たら……

うわっ、いつの間にか14時くらい。

えーっ、いつの間に!お昼ご飯も食べてないじゃん!時間たつの早いよ!
慌てて各所に散ったみんなを探し、リゾート感に満ち満ちたカフェで美味しいお昼を食べた。子供たちはもはや、化石より海水浴に夢中。

ううーん。昼過ぎくらいまで化石探しして、午後からは景観で有名な「ウェストラルワース〜ダードルドア」の散策しようと思ってたんだけどなー。どうしよっかな?と考えて、とりあえず、チャーマスにはサクッと車で行ってみることにする。チャーマスの方が、化石に関しては本場らしいし。

▶︎ 15:00 チャーマス(Charmouth)
ライムレジスからチャーマスは、車でほんのすぐのところだった。到着するなり、眼前に広がるイギリス海峡!

すごい綺麗!!海がキラキラしてる!

ライムレジスとは雰囲気が全く違い、お店や人出はあまりなくて、ただただ綺麗な海が静かに広がるばかりといった感じ。開放感がすごい。
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地形としては、海へ向かう綺麗な川があって小さな橋がかかっている。
ちなみに河川名はRiver Char。そっかー、だから河口にあたるこの場所がCharmouthなのか!

橋の上流は河川公園のような感じで水鳥たちが浮かび、河口付近の浅瀬では小さい子供たちが水遊びしている。また、海に向かって左側はイギリス南部海岸特有の断崖絶壁の丘になっていて、丘の上は草が青々と風にそよいでいる。海に面した崖面は、灰色〜白のチョークのような質感の地層で美しい。

↓河口付近の小さな橋に立って眺める、River Charの上流と下流。
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↓ 緑の広がる丘だが、その海岸側は断崖絶壁になっている。奥の方はチョークみたいに白い壁面で、南海岸に特徴的な地層らしい。

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ここで心のタガが外れてしまい(?)、私も水着になって子供たちと泳ぎまくる。

チビたちと3人で広い空の下、ザバザバと水を漕いでイギリス海峡に向かえば、聞こえるのは波の音ばかり。遠浅に見えて、ある程度行くと急に深さが出るので注意。macchi, 来るよ、次大きいの来るよ!と子供たちが期待に満ちた声で叫びながら両腕にしがみついて来ると、大きな波が来て体がブワッっと持ち上がって、グルっと海面と空とが見える。悲鳴をあげる子供たち、楽しそう。ねー、旅行来てよかったでしょー!と叫べば、「よかったー!」「よかったー!」と答える。すっごい楽しい。

一方、私以外の大人3人は水に入りはしなかったが、静かに海を楽しみながら、崖によじ登ったり、ずっと遠くまで歩いて黙々と化石を探したりしていたようだ。

その成果はこちら。素晴らしい!!

e0134713_17523016.jpg一番大きな化石をとった友人にコツを聞く。

「なんかずーっと波打ち際を歩きながら波が引くところをじっと見てると、砂の中にポツンとあったりするよ」

その背後で、最初に一人だけリードして化石の数を集め、みんなの羨望を集めていた夫が、密かに悔しそうにしてる。



——なんかたのしいねえ
——のどかだねえ
——もう今日はここだけで充分だね
——っていうか、すごい楽しいから、あともう一日旅程を伸ばして明日も遊ぼうか。海辺で宿、適当にとってさ……

なんて会話を夫として、それぞれ、気の済むまで夕方まで好きに過ごした。全員ばらばらに(気楽)。
景観で有名な「ウェストラルワース〜ダードルドア」に行く予定は省くことになったけど、なんかとっても幸せな気分だからこれで良いや。

しかし私たちは考えていなかった。
こんなに幸せで頭を空っぽにしたのんびりタイムのおかげで、本日の宿の手配をまったくしていなかったツケが後から来ることを……。(頭、からっぽにし過ぎ!)


▶︎ 19:30 ウェイマス着
綺麗な港町、ウェイマスにやってきた。
これまで見た軍港プリマス、商港ブリストルとはまた違った、開放的で享楽的な感じの港町だ。
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リゾート地らしく通りにホテルもいっぱい並んでいるので、さすがにどこかは空いてるだろうと、スマートフォンを使い慣れたメンズがウェブサイトで検索しまくっているが、どこもかしこもNO VACANCYのようだ。微かに「あれ、これ今晩大丈夫かな?」という気分が漂ってくる。

で、ホテルもアレだけど、晩ごはんのお店どうする?という話になり、久々に魚介類が食べたくなった私が美味しそうなシーフードを出すところを探して、今度はちゃんと開店中であることを確認してからお店に向かう。

そしたら、今夜は満席とのこと!(←いつもツメが甘くてごめん!)
付近のお店も軒並み満席っぽい。なんだよリゾートっぽくてすごい美味しそうな店なのにーと未練を残しつつ、更に南下してポートランド島というところに渡ってみる。
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▶︎ 20:30 ポートランド島
南端に灯台があるようなので向ってみるが、あまり観光の時間はない。子供たちが入店できる時間が過ぎちゃうよ(だいたい9時までのことが多い)ということで、少し慌てながら島の中のお店を探してドライブ。辺りが暗くなってきた。ドキドキ。

(でもここも良いところっぽい → Portland Bill Lighthouse)

▶︎ 21:00 - 22:30 食事
車を流していて、友人がお店を見つけた。今から子連れで入れますか?と聞いたら、OKだという。良かった!

入ってみたら、中はグラスとナプキンが綺麗にセットされた長テーブルで、ちょっとばかしシックなお店という感じ。そしてメニューには、食べたかったシーフードが沢山だ!ラッキー!
ヒラメやカニ、リッチな前菜からメインまでたっぷりゆっくり食べて、なんか良いお店に入れたねーと、みんな満足。全ての心配事を忘れて、満腹で満面の笑顔だ。「この幸運の流れで意外と宿も見つかるんじゃない?」と気楽に言う女たち。問題はインターネット使いの男たち(主に在英友人)に丸投げ状態。

帰り道、海に映るポートランドの夜景が綺麗で「ほー」とため息が出るが、今夜の宿はどうしよう……。

▶︎ 24:00 車中泊
結局、手を尽くして探したが、一帯の宿はどこも満漢全席……じゃないや全館満席ということが判明した。そっかー、今の時期は欧州の皆さんのバカンス時期でもあるんだもんなあ。仕方ない。

で、私が得意の「えー、それでは皆さん、今日は野宿、あるいは車中泊で……」という意見を述べたところ、今回は「それも仕方なしか」ということで受け入れられた。お、やっと野宿嫌いの夫が折れたぞ!と、ちょっと嬉しい。が、友人たちには申し訳なし。

macchiは明日は何したい?と友人に聞かれたので、地図を見て、こっからだったらNew Forestの国立公園とか見に行きたいと遠慮なく話したら、じゃあその付近まで言って適当に車停めて寝ようということになった。その後はあんまり意識がない。ドライバー陣はきっと大変だったことだろう。感謝。


 5日目(ニューフォレスト)


▶︎ 6:00 New Forest National Park
朝早くからベッドでもある車が動き出し、なんだか夢心地でぼんやりしてたら、いつの間にかニューフォレスト国立公園だった。

ダートムア国立公園は一面のムーアだったが、こちらは名前の通り、森林の公園っぽい。

冷たい空気の朝の森林浴で、だんだんと目が覚めて来る。鳥たち、馬たち、ウサギたちの群れがいた。綺麗。子供達は車の後部座席で布に埋もれて静かに寝息をたてている。ここは私一人の趣味だけのために立ち寄ってくれたって感じだったな。恐縮。
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▶︎ 8:30 ストーンヘンジ、朝食
冷たい雨が降ってきた。気温は14度(これで夏か!)。ストーンヘンジのあるソールズベリーで休憩。ストーンヘンジ観光は9:00から運行されるシャトルバスでしか行けないみたいなんだけど、ショップと食堂はもう開いていた。ストーンヘンジのイメージとは違うガラス張りのモダンなショップで、お土産を買ったり、温かいスープを飲んで温まる。

そうこうしてたら、ビニール合羽に身を包んだ15名ほどの集団がとぼとぼとストーンヘンジから帰って来るのが見えた。彼ら、みんな押し黙って無言。下を向いている。寒いのか?辛いのか?ションボリしてるのか?

で、ストーンヘンジは道すがら眺めるだけでいいね、なんて話し、一路ロンドンへ急ぐ。
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▶︎ 12:00 ロンドン着
雨も上がり暖かくなり、友人たちのよく行くショップで買い物してから、おすすめイタリア料理店でランチ。連日の移動旅行、お疲れ様〜!と、ノンアルコールで乾杯。

それから家に帰って(←友人宅だけど)、お風呂はいったり着替えたりして、すっきりする。
それから「旅行もいいけど、やっぱ家はいいね〜!」なんて寛いで(←友人宅だけど)、子供たちにネイルしてもらったりボードゲームしたりしてたら、いつの間にかガクッと寝落ちしてしまった。

気づくと一人で目覚めたらしき友人(途中参加で一番疲れてるはず……)がインド人街から美味しいインド料理をいっぱいテイクアウトしてきてくれてて、みんなで最後の晩餐。こういうの好きでしょ、全然俺も使ったことないけど、と見たこともない謎のインドスパイスをどっさりくれた。なんとお礼を言ったら良いのやら。

 お別れ


翌朝、空港まで見送ってもらって、みんなにさよなら。
しかも、長いことご無沙汰していたイギリス在住の先輩たちまで見送りに来てくれてて、びっくり&ちょっと感激。

それじゃあまたね、元気でね、としみじみ別れを惜しみそうになった瞬間……

夫が「うわ、どうしよう、車にPC忘れた!!」とか青ざめて叫び、一挙にその場がバタバタに!

出勤中の友人に空港まで届けてもらうという大迷惑をかけて、なんとも締まらない別れになった。最後の最後まで、ごめん!

10日間、過ごしてみればアッという間だったなー。
おかげで私はとっても楽しい旅行だった。みんなもそうだったら良いんだけど。正直、自信はない。
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行きのフライトで見たPee Makがすごく笑えたので、帰りのフライトでもタイのホラー映画を見た。そしたらこっちは真面目に作った映画だった(怖くないけど)。



Ladda Land(amazon.co.jpで調べる)

タイ映画史上最もヒットしたホラー作品らしい。しかしおそろしく怖くない……。

作りとしては、日本の『リング』系のビックリ怖がらせ映画だと思うのに、やっぱりちょっとした国民性の違いのせいなのか、ラッダ・ランドに出てくるピー(幽霊)は1ミリもビックリもしないし怖くもなかった。というか、ピーが冷蔵庫から出てこようとしたらビビったお父さんが扉を閉めてしまってピーが閉じ込められるとか、物を投げ合って人と戦うピーとか、真面目に作ってる割におかしくないか。ピーって、ただの近所の変な人か?って感じ。

でもそのかわり、幽霊話以外のとこが、かなりグッと来た。
家族大好きなお父さんなのに、仕事も家庭もやることなすこと裏目に出て上手くいかず、どんどん追い詰められて最後はとんでもなく辛いことになってしまう……。ピーは怖くないけど、お父さんが怖い。落ち着け、お父さん、落ち着いてくれ!なんだか泣けた。

お父さん役の役者(サハラット・サンカプリーチャー)がとにかく優しそうで良かった。ちょっと夫に似てるかな。

Pee Makの主人公もそうだったが、タイって優しくって弱気そうな男性が人気なのか? ヒロインの方がキリッと頼もしい。


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by macchi73 | 2015-07-25 23:55 | 書籍・CD | Comments(0)
2015年 07月 24日
イギリス夏休みドライブ:3日目(エデン・プロジェクト)
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2015夏休み旅行の3日目は、残念ながら朝から大雨だったので屋内で過ごせるエデン・プロジェクトをゆっくりみることにした。
エデン・プロジェクトは、大きな植物園みたいなものではあるが、バイオームと呼ばれるドームの中に、イギリスとは違う気候の環境が人工的に作られており、世界中から集められた各種植物が栽培されているのが特徴。
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 3日目(エデン・プロジェクト観光)


▶︎ 8:00 予定変更
3日目は、朝早くから激しい雨。
これまでの雨は、パラパラ降ってもすぐに光が差したりして屋外活動に問題なかったが、今日はさすがにダメっぽい……。

なので、今日は屋根のある施設、エデンプロジェクトでゆっくり過ごすことにした。エデンプロジェクトは、日本でイギリス旅行を計画中に娘が一番食いつきが良かった場所だし、ちょうど良いかもしれない。

宿で美味しい朝食を食べてから、出発!

▶︎ 9:00 宿出発、雨の湿原
せっかくの雨なので、ムーアの本当の湿原状態も見てみたいところ。
ということで、すぐに高速にはのらずに、ダートムアの中を通って西に向かう。

すごい雨で、ムーアは一面の霧。運転していても前方が見えない。これは湿原の本領発揮を期待できそうだ。
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ダートムアに入ってしばらく進むと、あちこちに昨日とは違って水場ができているのが分かった。
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動物たちはどうしているんだろう?と思ったら、昨日より見かける数がかなり少ないので、どこか良い場所で雨宿りしているのかもしれない。ただ、体の大きな馬や羊はわりと平気な顔で、その辺の藪の中でムシャムシャ草を食べていたりもした。動物はそんなに気にしないのかな。

この状態の地面ってどんな感じなんだろうと思い、適当な場所に車をとめて歩き回ってみた。
そしたら、水たまりなどないように見える地面でも、水がたっぷり含まれていて、歩くたびにジュワッと水が滲み出て足跡部分が水たまりになる。本当にスポンジみたいだ。

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↑地面に水は見えないのに、走り回ると足元からは水しぶきが上がる。面白い。

▶︎ 10:00 迷子
道を数回間違えたら、どんどん変なところに迷い込んでしまう。ナビにももう ”Unnamed” としか判定されない道ばかり。ダートムアはとっくに出ているはずだけど、よくわからないことになってきた……。道幅がどんどん狭くなってきて、そのうち舗装もない土の道になってきて、道に森が被さって来て枝が窓にビシバシぶつかったりする。
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建造物発見。この橋みたいなのは何だろう?地図で探してみたけど、ちょっとわからなかった。水道か何かかな?
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▶︎ 12:00 エデンプロジェクト到着
やっと道にエデンプロジェクトの看板発見。
宿からエデンプロジェクトまではダートムアを通っても2時間はかからないはずだったが、迷子やら何やらで、結局3時間かかってしまった……。

看板に従い、駐車場に車を停めて、ここからは遊歩道を歩くかシャトルバスに乗るかするようだ。もう乗り物はみんな飽きてたので、遊歩道を歩いて行くことにする。
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エデンプロジェクトはイギリス人の夏休みの結構な人気スポットらしく、場内についてからもチケットゲートまでの待ち時間1時間という案内が出て、人が並んでいた。「ちょっとmacchi, 1時間って、どうすんだよ……」と夫が嫌そうに言う。ムッ。これは私が大嫌いな質問だ。そりゃ選択肢は二つ、黙って待つか、嫌なら引き返すかしかないね、と少し意地悪な感じで答えてしまう。

が、並んでみたら、チケットゲートまでの道のりにも綺麗な植物や模型がレイアウトされていたり、お手洗いがあったり、動く怪獣(手人形)を連れたスタッフが並んでいる子どもたちが飽きないような対応をして回ってくれていたりで、そんなに待っている感覚でもなかった(実際には40分弱くらい)。
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▶︎ 13:00 - 17:00 エデンプロジェクト見学
場内は植物園らしくいろんな草花で彩られている。早速、一番面白そうな熱帯バイオームへと突入!
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園内には水場や熱帯住居、本物みたいな滝もあって、ムワッとした熱帯の中、マイナスイオンを浴びられたりした。また、熱帯の鳥たちが、木々の間を飛び回っていたり、足元を歩いていたりもする。楽しい。

子どもがやたら笑っていたのは、Baka Campというプレート。なんだかな……こういうとこだけ目敏いよな……。
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それと一番面白がっていたのは、バイオーム内、高さ50mのところまで登れる階段。
登ると足元が網になっていて、網越しや手摺り越しに下を覗くとチョー怖い!下を覗き込んでる子どもの姿を見ると、自分で覗き込むよりも更に怖い!!

キューガーデンのTreetop Walkway(18m)は怖くなかったのに……50mの威力って凄い。
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そんなこんなで、一番派手な熱帯バイオドームを楽しんだ後、食堂のオープンテラスでランチして、他のスポットもざっと見て、17:00頃にシャトルバスでエデンプロジェクトを後にした。ちょっと駆け足だったけど、楽しかった!

ちなみに、午前中早い時間帯に着くようにすれば、たぶん入場も並ばず、もっとゆっくり楽しめると思う。


▶︎ 18:00 - 19:30 プリマス
エデンプロジェクトを出たが、更に西進してランズエンドなど目指すか、東の方に戻るかを少し悩む。

結果、西は諦めて、東へ1時間ほどのプリマスに行くことに決めた。
ランズエンドまで行って「イギリス最西端制覇!」と達成感を得たい感じはするけど、戻り時間を考えると、子どもはドライブばっかり長くなっちゃってあんまり面白くないだろうしなー。

で、プリマスについたらいい感じに雨は上がって、みるみる明るい光がさしてきた。広々した海の景色が気持ち良くっていい感じ!
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しかも、偶然何かのイベントらしく、広場には屋台や移動遊園地がセッティングされていて、ステージではヘビメタっぽいライブが行われている。

お祭り気分に盛り上がり、最初、乗り物のりたーい!と浮かれて走り回る子供たち。
が、実際に乗っている人たちの様子と悲鳴を見たらすっかり怖気付いてしまい(遠心力系の激しい乗り物ばかり。ヘビメタだから?)、一緒に乗ろうよ〜乗りたいんでしょ〜と追いかけると、「乗らない!乗らない!広場の方がイイ!macchiイジワル!お母さんイジワル!」と走って逃げ惑う子供たちであった。うひひ。
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プリマスの港、光がさして綺麗だ。
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1620年、ピルグリムファーザーズを乗せたメイフラワー号が新大陸アメリカに向けて出発したのも、この港。

世界の植物を集約するエデンプロジェクトというのもなんとなく大英帝国という感じだし、探検家フランシス・ドレーク船長が拠点としたのもこのプリマス港と考えると、凄い勢いで海外に拡張していた大英帝国の昔日を思ってしまう。植民地とか各種戦争とかの是非はあるけれど、やっぱり、外へ外へと拡大しようという人間の精神には、何かしらのロマンを感じたりもしなくもない。

▶︎ 21:00 ホテル着
プリマスを散策した後は、明日からの化石拾いに備えて、1時間半ほど東のエクセターまで戻った。
道中、子どもは疲れて眠ってしまって静か。連日の移動、お疲れさん。眠ってる子供って、かわいいものだ。

e0134713_247424.jpg宿についたら起きた。起きたら生意気だった。

「今日のホテルはまあまあ合格」



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夜のドライブ中、夫が気に入ってずっとかけていたCD。
旅の出発前に友人から借りた一枚だが、子供達には不評で、「曲交換!」とビシッと言われるので、寝てる間に……。

Die Buben im Pelz & Freundinnen

なんかよく分からないドイツ(or オーストリア?)のバンドの、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのコピーアルバム。よく見ると、ジャケットがウォーホールのバナナ(本家版ジャケ)じゃなくて、ソーセージになっている。

長距離ドライブ中のリピート再生で耳に馴染んでしまって、「もう本家よりこっちの方が断然イイよ、聞いてるとイギリスの風景が浮かんでくる……」と、旅行後の夫の愛聴盤になってしまった感あり。


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by macchi73 | 2015-07-24 23:55 | 書籍・CD | Comments(0)
2015年 07月 23日
イギリス夏休みドライブ:2日目(ダートムア)
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2015夏休み旅行の2日目は、ムーアが広がるダートムア国立公園の観光。
公園と言っても物凄い広大なので当然ハッキリした区切りも見当たらず、中にも普通に点々と村のようなものがあったりする(公園面積 954 km², 東京都の半分弱の大きさ)。
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 2日目(ダートムア観光)


▶︎ 6:00前 起床(早起き!)
宿の前の広々とした野原を散歩したくて、珍しく早起きできた。
早速チャチャッと身支度して出ようとしたら、単独行動禁止!と夫に注意される。で、みんなを誘ったが、子供たちは「庭の動物と遊んだりバドミントンしたりアニメ見てる方がイイ〜」と連れない。夫はまだ眠いという(ドライバーお疲れ様)。で、友人に付き合ってもらって二人で早朝荒野の散策をした。
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背丈ほどの藪が茂る荒野の中には、草が刈られた道、草を踏み倒しただけの道などがあっちこっちに伸びている。
それらを辿って歩くと草の上に小さくて丸い糞がたまに落ちているのでワクワクする。これは野ウサギがいるっぽい……。とか思ってたら、早速見つけた!!歩いていた先方で、小道を横切って藪から藪へ飛び込むウサギ発見!!うわー、一気に目が覚める!!「ピーターラビットに似てる」と冷静な友人。本当は這いつくばって藪の中のウサギの跡を探したい気がしたが、友人の手前、ちょっと恥ずかしくて衝動を堪える。

藪の中からは、カチカチ、チッチ、ピーピー、いろんな鳥の声が賑やかに聞こえて、囀りの中を歩いているみたいだった。私たちの足音で、色んな小鳥が飛び立つ。そのうち小雨がぱらついて来たので宿に戻る。戻り道、なんか地面から規則的な振動が伝わって来たと思ったら、大きな馬に乗った人が荒野の向こうを駆けて行くのが見えた。これ、地面に耳をつけたら色んな動物の足音が聞こえそう。

宿に戻り、みんなで簡単な朝食を食べてたら晴れてきたので、今度は夫と散策に出た。今回はずーっと丘を越えるところまで足を伸ばすと、遠くにリッチな感じのペンションが見えた。犬の群れの声が移動してくる……と思ったら、大きくてスリムな格好良い犬を連れた男たちが開けた野原からこちらの藪に向かってきている。うわー、これはウサギたちドキドキじゃないか?

なんて思ってたら、またウサギを見かける。やった!……が、すばしっこくって写真は無理だ!その代わり、ウサギ道っぽい草のトンネルや、地面の穴を見つけた。この広い野原を、私には見えないウサギたちが縦横無尽に駆け回っているのかと思うと、なんだか楽しい。犬に気をつけろよ!と思う。

▶︎ 9:00 Glastonbury着、食事と観光
Bristolの宿を出て、40分くらいのドライブでGlastonbury という街についた。休憩を兼ねて、食事と散歩をする。

グラストンベリーは、一言でいうと「スピリチュアルの町」という感じ。アーサー王とグイネヴィア王妃の墓があると言われるグラストンベリー修道院は、イギリス最古のキリスト教の遺跡らしい。そのアーサー王伝説のせいか、街全体が、魔法・妖精・ヒーリング・ヨガ・占いなどに満ち満ちている。それがいたく子供心にヒットしたようで、お店巡りで興奮することこの上ない。1時間ほどの滞在にしとこうと思ってたんだけど、子供達が楽しそうなので、結局半日近くを過ごしてしまった。

Glastonbury 街中
街中のお店には、魔法の杖や魔女の鍋、なんかの骨や指輪、コスプレみたいな衣装などなどがゾロリと並んでいる。おもちゃ屋さんにも、面白いものが多い。
街の教会の芝生の上には ラビリンスと呼ばれる模様が書かれていた。和解と調和の精神で歩きましょうと書かれていたので、みんなでそのようにしてみる。
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Charris Well(庭園)
前に写真で見て、来てみたいと思ってた庭園。
全部見てまわっても30分程度の小ぢんまりとした庭だけど、とっても居心地の良い綺麗なとこだった。ウチもこういう庭にできたら良いなあ。
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チャリスの湧水はイギリスの中でも最も古く水量も豊富らしく、神聖視されたりしているようだ。
有名なパワースポットで、ジョンレノンもここで「イマジン」の構想を練ったりしたとか。所々にじっと瞑想してる人たちがいて、子どもたちもつられて座禅を組んでじっと瞑想したりしていた。行儀が良くて大変よろしい。この赤い聖なる水は飲むこともできる、と書かれたグラスが置いてあったので一口飲んでみる。とても冷たくて、鉄の味がした。
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Glastonbury Tor(トーの丘)
アーサー王伝説に出てくるグランストベリー修道院の近くにあるトー。
Tor(トー)って、コーンウォール移動中によくみかけた表記だけど、丘とか高所っていう意味なのかな?よく分からず。試しに登ってみたら、けっこう高くてしんどかった!
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登る途中には家畜も自由にうろついており、足元は糞注意。トーの丘は、糞の丘でもあった。
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てっぺんの塔の中は、なんか座禅を組んで瞑想している人たちでいっぱいだった。
丘の頂上は凄く見晴らしが良くて、向こうの海峡までが見渡せた。例のごとく柵などないので、子どもたちがはしゃいで駆け回っているのを見るにつけ、急斜面を転げ落ちたらどうしよう……とドキドキして足が萎える。それを可笑しがって、斜面のふちでわざと転ぶ真似などする子供たち。そういう冗談はヤメロ!と叫ぶと、めちゃくちゃ嬉しそうに笑う。ハイテンションな子どもたちって、心臓に悪い。
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▶︎ 15:40 Bovey Tracy着、チェックイン
Glastonburyから1時間半くらいで、宿のあるBovey Tracyに到着。
グラストンベリーで長く遊んだので、もう4時近い……。車を宿前に停めてみんなには車内で待っててもらい、チェックインだけ急いで済まして、まっすぐダートムア国立公園に向かう。

今日の宿はThe Cromwell Arms。
市街地にあるパブの裏側が感じの良い庭になっていて、後ろに幾つか部屋がくっついている。これなら今晩は晩御飯も宿で食べれるから、ギリギリまでダートムアで遊べそう。
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▶︎ 16:00 - 20:00 Dartmoor National Park
Bovey Tracyからは、すぐにダートムアに入ることができる。

まずは一番近いインフォメーションセンターに向かい、公園内の地図をもらった。おすすめスポットは?と聞くと、フームと考えた様子で「ここはとてもとても広い……」と言うので、とりあえずそこにあったポスターに大きく載っている石橋みたいなものの写真を指差して聞いたら、Postbridgeという場所だと言って行き方を教えてくれた。

公園は、本当にとてもとても広かった。
なので基本は車で流しつつ、面白そうなものがあれば車を停めて散策する。道路脇には点々と車止めのための空き地があるので、動物の群れや登ってみたい岩山(岩登りしてる人たちはけっこういた)、走り回りたい野原など見つけたら、だいたいその付近で適当に降りて遊ぶことができた。
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ムーアに降り立ってみると、色んな草に覆われた足元はフカフカしていて、ちょっとスポンジみたいな感触だった。ダートムアは湿原とは言っても、雨水をよく吸収・分散する泥炭の厚い層に覆われている湿原なので、雨が降っていない限りは表面は乾いているようだ。ただ、インフォメーションでもらった地図をみると危険地帯のマークなどもあり、その辺りは底なし沼みたいな湿地になっていて遭難者とかもいるようだ。地図なしで闇雲に移動しないようには気をつけないといけないかもしれない。
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あちこちで、羊・馬・牛・ウサギ・色んな鳥などが、群れで、または一匹で、頻繁に見られ、とても楽しい。
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古代の石橋(Postbridge)
ダートムア国立公園内にある川にかかる石造りの橋。13世紀頃に作られた古いものらしい。
川の水は透明で、子どもたちと覗き込むと魚が泳いでいるのが見える。

川沿いを歩くと、花が咲き乱れていてとても綺麗。
いかにもワイルドフラワーの花畑といった中にジギタリスがよく咲いていたけど、こっちだと野草だったりするのかな?川に沿ってずっと散策したら、野原の奥の方に、どこかに続いている散策用の小道のようなものもあった。試してみたい気がしたが、さすがに今からだと途中で暗くなりそうなのでやめた。残念。
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▶︎ 20:30 宿、夕食
ムーアを堪能後、暗くなる前に宿に戻る。
6人用の大きなファミリールームが安かったので一室借りたら、クローゼットには古いオモチャ箱なんかもあって、「おおっ!この宿は良いね」とみんなに言われる(←えっ、それって、昨日の宿は……!?)。
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おもちゃ箱の中を見て「あっ、これは俺が子どもの頃に気に入って遊んでたものと全く同じのだ、すげー!」と嬉しそうにする夫(TOMY製)。子供たちはツイストゲームなどして遊ぶ。
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それからたっぷり食事して、まだ遊んで、明日に備えておやすみなさい。子どもたち、二段ベッドをどのように使うかでしばし議論した後、妥協案に至って眠る。

なんかダートムアが思っていたよりみんな楽しそうだったので、英国最西端(ランズエンド)の地を踏むという計画はやめて、明日もダートムアでも良いかもな……とか思ったり。

もっと時間があればなあ!しばらく滞在して、ダートムア探検するのも面白そうに思う。

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* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

ドライブ中、子どもたちが気に入って歌いまくっていたのは、 ヒゲ美人コンチータのアルバム。見た目はインパクトあるが、歌は朗々と歌い上げるスタンダードな感じ。歌謡曲っぽい。


子供たちは歌詞がわからないので、だいたいは「コンチータはコンチ〜タ ♪ オオ!」という歌詞で気分良さそうに歌っていたので笑った。

が、サビだけは何故かいきなり上手な英語になってたり。


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by macchi73 | 2015-07-23 23:55 | 書籍・CD | Comments(0)
2015年 07月 22日
イギリス夏休みドライブ:1日目(コッツウォルズ)
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2015夏休み旅行の1日目は、コッツウォルズ観光。
コッツウォルズには大小の村があり、それぞれ観光地として有名なようだが、とりあえず子供たちが楽しそうなBurton-on-the-Waterを目的地に設定する。
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 1日目(コッツウォルズ観光)


▶︎ 9:30 ロンドン発、寝坊
早起きして7時には出よう!とか言ってたのに、みんなでゴロゴロしてたら9時を過ぎた出発になってしまった。夏のイギリスって夜も9時過ぎまで昼のように明るいから、ついついみんな夜更かししちゃうんだよなあ。

時間があればSwindonを通過してXTCのアンディ・パートリッジを探そう!とか言ってた夫だが、一番寝坊だったので、パートリッジは省く方向でプリーズ。ちなみに「もし本当にパートリッジ見つけられたらどうすんの?」と聞いたら、「うーん、別にどうとかないな……遠くからちょっと見て…帰る…?」という。却下。

XTCはSwindon出身のバンド。なんで、故郷近所のWhite Horseの地上絵をジャケットに使ったりしている。


▶︎ 10:30 ドライブ休憩
ロンドンからは高速(M40)にのってひたすら西進。
途中オックスフォード付近のサービスエリアで一回止まって、おかしや飲物など補給する。道中あちこちにあるSAには、トイレ・コンビニ・ATMなどが設置されていて、色々と便利だ。

夫が走行中に時々、「macchi, 今ってどこ走ってる?制限速度っていくつ?」と鋭く聞いてくる。イギリスって高速道路(M**)が無料でゲートなどが無いので、主要幹線道路(A**)からシームレスに繋がっているのが、ドライバーとしてはたまにドキドキするとのこと。ちなみに制限速度は、Mは70マイル(112km/h)、Aは60マイル(96km/h)、Bだと30マイル(48km/h)くらい。

だんだんと、道の景色が田園っぽくなってくる。

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▶︎ 11:40 Burford 着、ランチとショッピング

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コッツウォルズらしい黄みのあるレンガで統一された綺麗な街並みに入ったので、休憩して昼食。
Burfordはコッツウォルズの中では大きい街で、お土産や食事に向いている場所のようだ。骨董店や小洒落たお店が多くて、散策が楽しい。観光客の人気も高い。

ランチとCream Teaを堪能の後、街を散策してたら、スポーツ専門のアンティークショップで上の子に頼まれていたものを発見した。いくらイギリスでもそんなもの都合よく見つからないよーと思っていた物だったので、すごく嬉しい。旅の幸先、良さそうな予感!

▶︎ 14:30 Bourton-on the-Water 着、散策と子供レジャー
Burfordから車で20分くらいでお目当てのBourton-on-the-Waterに着く。
村の中心を流れる川には、フワフワの雛を引き連れた子育て中の水鳥たちや、魚を網でとって遊んでいる子供たちがいた。川の獲物を見せてもらったら、日本のハゼとよく似た魚だった。

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Bourton-on the-Waterでは子供が好きそうな、ミニチュアタウンと迷路に入る。どっちもとても面白かったので、オススメ。

ミニチュアの村(Model Village)
本格的なミニチュアのBourton-on the-Waterの街並みがあって、中を歩きまわれる。
「あ、これさっき通ったお店だー!」「みて! 進撃の巨人のマネ!」とか、子供にすっごくウケていた。

なんと、ミニチュアの街の中にもModel Villageがあって、そのミニModel Villageの中にも、さらにミニミニModel Villageがあって、そのミニミニModel Villageの中にも微かにミニミニミニModel Villageが見えるという面白さ!

もしかして私たちのいるココの上にも、もう一階層大きい世界があって、上から覗かれてたりしてね……と言ったら、子供たちが「あー!!合わせ鏡の世界だ!」と言った。なるほど。

e0134713_18383664.jpg人物と一緒に撮らないと、本物か模型かわからない精密さ加減。路地の向こうの景色や、建物内部のステンドグラスなんかもちゃんと作り込んである。

ただし、ビレッジの出口脇にある「人形展」ってのは、入る価値なし(£2)。っていうか、ちょっと大人風味のセクシーな洒落など並んでいて(透明人間の新婚初夜、とか)、子どもがいると「これどういう意味?」とかしつこく質問されて困る……。

オアシスのリアムが「この小さな村は俺の心のオアシスだ」とかなんとか言ってる記事が貼られていて、笑った。



トンボの迷路(The Dragonfly Maze)
Model Villageのすぐそばにある迷路ゲーム。
小さい生垣迷路だが、けっこうみんな迷ってしまって、何度も同じ人たちとすれ違って、お互い照れ笑いしたりする。
謎解きは、窓口でも言われたが、英語ネイティヴでないとかなり難しい。
が、ちょうどネイティヴのグループが隣で謎解きしていたおかげで、それを聞きかじって私たちも見事正解(カンニング!)。迷路の中のある場所に立って、あることをすると、隠れたトンボが姿を表すという仕掛け。面白かった。

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▶︎ 17:00 Bibury 着、散歩
レジャーを楽しんだ後、南下して宿に向かう。
途中で楽しそうな場所があれば車をとめて眺めたりしてゆっくり進む。
古い街並みで有名なBiburyでは、白鳥や牛がすぐそばまで寄ってきて、子供たち興奮。

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▶︎ 19:00 Bristol着、橋観光
コッツウォルズを出て西南に進んだところで、巨大な橋を通る。
The Crifton Suspension Bridgeと言って、世界一古い吊り橋らしい。車をおりてちょっと見物してみたら、物凄い眺望だ。「うわーすごーい!」とハイテンションになって動き回る子どもたちを見ると、お腹がスースーするみたいな髪の毛が逆立つみたいな気分になる。怖い。子どもたちの不規則な動きが怖い。

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ここはBristolという街で、ちんまり可愛かったコッツウォルズの村々と全く違う、非常にゴツい雰囲気の港湾都市だ。10〜18世紀に商業港として繁栄を誇った場所で、今はブリストル大学と西イングランド大学の学生が多い大きな街らしい。

e0134713_19195851.jpg橋には、イギリス版「いのちの電話」である "SAMARITANS CARE” の看板が……。

なんだかわかる。ついつい吸い込まれそうになる高さと景色の美しさだ。怖い。



▶︎ 20:00 宿着、困惑
Bristolから南下したところに安い宿を予約してたので、そこに向かう。
が、ついたら門がしまっていて誰もいない。宿の前に広がるのは荒野ばかりなり。「これって、どうなってんの?」と夫や友人に聞かれるが、私もどうしたものやら。

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ここで、どこに助けを求めるべきか……?


宿からメールでもらっていた電話番号にかけるが、何度かけても留守電。ヘロー、ヘロー、ウィアライブド、バット、ウィ・キャンナット・ファインド・エニバデ、ヘルプ!とか吹き込んでみるが、コールバックも無し。仕方ないので、ヨイショと門を乗り越えて敷地内に侵入し、しばらくその辺の扉をガチャガチャやったり、近所のドアを叩いてみたりする。

そしたらやっと前の建物から人が出てきて、ここじゃ何もできないよ、車で村の入口の方に行ってそこで受付しなと言われる。「また道を戻るんだね」と私を見る夫の視線がやや冷たいが、イヤ全然そんな情報なかったんだって!サイトにもメールにも書いてなかったんだって!と言い訳しながら、車で受付に向かう。

そしたら、ついた先には無人の事務所に佇む白人親子がいて、「私たちも20分以上ここで待ってるけど誰も来ないのよ……」とか言う。がーん。どうしよう。途方に暮れてしばらく一緒に立っていたら、やっと一人の女性がやってきた。で、鍵をもらって帰り、ついに(!)宿に入れた。はー。

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宿はメンテナンスばっちりという感じではなく、「空気入れ替えないと!」と早速友人が窓を開けて回っていたが、丸々一棟貸切でリビングやキッチンも広く、ベッドルームは3つもあるし、庭にはヤギや子犬や猫がいたりして子供が喜ぶ。この微かに田舎のカビ臭い壁の薄い感じ、なんか懐かしくて私は嫌いじゃないかも……。

e0134713_19321267.jpgどの動物も人懐こくて、子供たちによじ登ったり、手から葉っぱを食べたりするが、子犬が近づくと子やぎがビビって直立する。

可笑しい。ペット同士は仲良しじゃないのか。



▶︎ 23:30 夜の訪問者、恐怖
その夜中、宿のオンボロドアをガンガン叩く人あり。
用心して窓から覗くと、暗闇に白人男女が立っていた。何かあったら即ぶん殴れるように(嘘)、手元に重くて硬いカメラを置き、細めにドアを開けてみる。

そしたら、ぼくら遥々オーストリアから来たのに、予約したこの宿についたら鍵もないしスタッフもいないんだよ、君らはこの宿の人?とか聞かれる。なんと!さっきの私たちと同じ状況の人たちだった。

「ほらなー、私だけじゃないんだよ、みんなこの罠にはまるんだよ!そういう宿なんだよ!」と、冤罪が晴れた気分だ(だが、そんな宿をとったのは私だ)。

で、レセプションの場所を伝えてみるも、時刻はそろそろ0時だし。
もし誰もいなくてどうにもならなかったら、ここの1ベッドルーム使っても良いよと話して別れる。

そんなドタバタで、なんか可笑しい気分になって、ぶらっと目の前に広がる広野に出たら、満天の星だった。

うわー綺麗!!

あまりに何も無いのでしばらく外でボーッとする。そしたら深夜もだいぶ過ぎた頃、さっきのカップルが戻ってきて、鍵借りられたよサンキュと言った。よかった。お疲れ。おやすみなさい。
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コッツウォルズを通過してみたのは、ロンドン北西部の田舎ということで、好きな映画『狼男アメリカン』の現場に近いと思われるから。で、泊まった宿が、いかにもB級ホラー映画で宿泊者が一人ずつやられていくような雰囲気だったのでちょっとドキドキした……ワタシ的に、大満足!!

狼男アメリカン (デビッド・ノートン監督)

子どもの時にテレビで観て、恐怖と笑いとどっちを狙ってるのか良く分からず、なんかヘンテコな雰囲気で好きになった。主人公の友人がゾンビになっちゃって、時々気軽な感じで忠告にやってくるのが妙に可笑しいような悲しいような。

ヒロインの看護婦役のジェニー・アガタが、とにかく色っぽい。私が知ってる中で一番の美人かもと思っている。


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by macchi73 | 2015-07-22 23:55 | 書籍・CD | Comments(0)
2015年 07月 19日
栗鼠@ロンドン近郊
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夏休みイギリス旅行で、まずはロンドンの友達家族の家にお邪魔した。
数日そこで親同士・子供同士で久々に遊んだら、その後はそこの子たちも一緒に車に乗って、夫の運転でイギリスの地方を巡る予定。

ロンドン来るのに博物館や歴史的な建造物など連れて行かないの?という声は友人・家族からもあったが、歴史や文化モノはよっぽど衝撃的でない限りは中学くらいからの方が面白く見られそうだし、博物館などは東京でもある程度のものは見られるので、まあ、今回はイイかな……とか言ったら「そうだね〜人混み面倒臭いしね〜」と、ズバリ本心を読まれてたり。はは。そう、チビたちと都会行っても、自分が楽しい場所が子どもが飽きる場所だったりその逆だったりで、なんか面倒臭いんだよな。

そういう訳で、ロンドンでは全く都心に出ず、友人宅でボードゲームしたりプールで泳いだり近所を散策したりして、数日のんびり過ごす。

子どもたちは朝から晩までずっと一緒にくっついて遊んでいて、「もうずっと家でいいよー。っていうか旅行じゃなく家で留守番して二人で遊んでるのが一番イイ!旅行メンドクサーイ!」とか言う。ええー、旅行も楽しいって!一緒に行こうよ!と誘うと、じゃあ今からmacchiも一緒に泳いでよ〜そしたら行ってあげるよ〜とか条件を出される始末。なんとなく『macchiの面倒臭い旅行に付き合ってあげる子どもたち』的な関係性が確立されて、トホホな気分だ。くそー、すごい面白くしてやるから見てろよ!とか思う。

そんなこんなでロンドン市街地観光といえるものは殆どしなかったが、イギリスでの運転練習を兼ねて、友人宅から近めのキューガーデンとウィンザー城などだけ、ちょこちょこ出かけてみた。
そしたらどちらもとっても楽しくて、あれ、小学生ともなると、意外ともう一緒に市街観光しても楽しかったかも!?とか思ったり。

キューガーデン: Royal Botanic Gardens, Kew

広々して美しく、とても良い植物園だった。色んな生物がその辺をウロチョロしてて、人間と同じフィールドで一緒に生活してるのが楽しい。念願のリスも至近距離で見られて満足!
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高さ18mの Treetop walkway も面白い。
背の高い樹木で構成される森を上から観察できて、普段間近では見えにくい高木の果実なども至近距離で見られる。
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その辺の樹木の中から声がする?と思って中を見ると、中にベンチが設置されていたり、子どもたちが木登りしていたり。
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園内ショップでイギリスの動植物図鑑や観察キットなども色々売っていたので、早速購入。
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もちろん園内の各種ガーデンも美しかったが、そちらは遊んでいたら写真とり忘れ……(本当に園芸好きなのか?)。
で、ショップ前の植え込みの写真しかなかったが、全体的に日本とは色使いが違うなービビッドだなーという印象だった。イギリスは曇天が多いようだから、目に鮮やかな方が好まれるのかな?
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ウィンザー城: Windsor Castle

入口で各国語対応の音声ガイドを借りられる。
子どもはその操作や説明が楽しいようで、かなり真面目に聞き込んでは噛み砕いて私に説明してくれ、まるで子どもの方が引率者のよう。けっこう学ぶ姿勢がちゃんとしていて、ちょっと私は小学生を見くびっていたなーと感じた。
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子どもたちが特に気に入ったのは、メアリ女王のドールハウス (Queen Mary’s Doll’s House)と聖ジョージの広間(St George's Hall)。

聖ジョージの広間には名誉を称えられた騎士の個人旗がいっぱいに飾られているが、それらに混じってたまに真っ白な旗がある。それは罪を犯して名誉剥奪された騎士のものであり、その恥は末代まで残るのだ……的な説明が、何故か子どもたちの心にいたくヒットした模様。帰宅してからは、城内ショップで買ったお土産の王冠と毛布と木の枝を使って、お互いになにか名誉や王位を授けあっていた。
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また、ここも現役で女王滞在に使われているお城だけあって、城内庭園がとても美しかったが、そちらは写真とり忘れ……(本当に園芸好きなのか?)。


そして近郊ドライブの主目的である運転練習はと言うと、ラウンドアバウトに泣かされた。

日本の交通ルールはイギリスを元にしているらしく、他はほぼ問題なかったが、イギリスで信号機の代わりに使われているラウンドアバウト (Roundabout) という仕組みに混乱する夫。うまく正しい出口を見つけられず、グルグル・グルグル・グルグル回って、そして間違ったルートに抜けてしまい、また戻るためにグルグルする……という目眩のするようなドライブになった。

まあでも旅行前に練習できて良かったよ、難しいけど、たぶん明日からはもう少し大丈夫だと思う……という夫の弱った声を聞きつつ、これは移動時間が大幅オーバーした時のプランB, Cも念頭においておいた方がいいだろうな……と地図を描きながら考える夜。楽しい旅になりますよう。
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ロンドン滞在中、子どもたちとやって楽しかったボードゲーム『CLUEDO』。
日本でもイトーヨーカドーとかで売ってるよー、とは友人談。

クルード(タカラトミー)

かなり古くからあるボードゲームらしい。友人宅のボードは、イギリスらしくシャーロックホームズ関係の場所や人物が使われていた。やってみたイメージとしては双六+神経衰弱+パズルゲームって感じ。

ルールはamazonに詳しく載っている通りだが、一見複雑そうに見えて、プレイしてみるとシンプルで小学生低学年くらいからでも楽しめそう。これ、シャーロックホームズじゃなくて、名探偵コナンとかで作ったら、日本の子どもにもウケるんじゃないかな。


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by macchi73 | 2015-07-19 23:55 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(0)
2015年 07月 18日
栗鼠@バンコク
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夏休みでイギリス旅行へ行く途中、トランジットでタイのスワナプーム空港に着いた。
出発直前まで仕事でバタバタしてたせいで、あまり旅程について考えていなかったが、タイに着いてみたら待機時間が長い……。これは空港内だけだと子供が飽きてしまいそうなので、急遽、バンコク市内に出て夕食がてら散策してみることにした。

「どこ行く?どうする?」と問われても、全くのノープラン状態。
まあバンコクは都会だからぶらぶらすれば良いもの見つかるでしょ……なんて話しながら、駅からの電車にのって、なんか聞いたことのある語感のPhaya Tai駅まで出てみる。
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ネット環境も全然準備してこなかったので、散策中はmapもお店も検索できない。なんか無防備感がハンパ無い。普段どれだけ自分たちがウェブや携帯電話の恩恵を受けているかを実感しながら、丸腰の気分で街をぶらついた。
(ちなみに、空港内ならインフォメーションに言えばWifi環境は案内してくれる。けど空港の外では使えないし、街に出てから適当に歩いて探すんで良いね……とか気軽に出てしまったのであった。あとで思うに、空港で目的のお店など検索してちゃんと決めてから街に出ても良かったかもしれない)

途中、高架下に小さなインフォメーション・ブースを見かけて、置いてある地図をもらう。よし、とりあえず目立ったマークがついている公園っぽいとこまで歩いてみよう!

が、歩いても歩いても、全く目的地が近づく様子が無い。そのうち段々と、ゴチャゴチャしていた街の雰囲気が大味な感じに変わってきた。
そこで夫が、目をピカッと光らせて「ちょっと待って、macchi, 手に持ったその地図の縮尺は!?」と問う。が、どこにもそんなことは載っていないのであった。

えーと、目印によれば今はここからここまで歩いたワケだよねと言うと、「えっ……あと倍歩くのは遠すぎるよ、引き返そう!」と夫が凛々しく断言。ええーせっかく半分歩いたのにー行ってみようよーと主張する私と、「いいよ、駅近の街でいいよ」という夫と娘。家族内多数決により、もと来た道を引き返す。ちぇー。

それでまた狭くてごちゃっとした路地を歩いていたら、何か長いものが電線をつたってビルの壁を登っていくのが見えた。

おっ、ネズミか!?でもやたら体が細長い……?

目をこらしたら、リスだった。
実は今回のイギリス旅行の目的の一つに「野生のリスをみる」というのを掲げていたのだが、いきなり中継地点のバンコクで達成してしまって拍子抜け。森のリスは可愛いのに、街のリスはがっしりしたネズミみたいだ……。
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午後6時ちょうど。街じゅうに何かの歌が流れてきた。

その途端、ゴチャゴチャとカオスな感じで動いていた人の流れがピタッと止まり、みんなで同じ方向を見て直立不動になったので、戸惑いながら、なんとなく私たちも周囲の真似をする。それでひとしきり曲が流れて終わったら、またみんなばらばらの方向に動き出した。面白い。

みんなの視線の先の広場に王族っぽい大きな絵があったので、王様を讃える歌っぽいな。
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マーケットでタピオカジュースなど買って娘と一緒に道端に座って夕涼みしてたら、地図を持っていたせいか、夫が外国人旅行者に道を尋ねられているのが見えた。
夫がそんな場所は知らないと答えると、じゃあその辺のお店の人に聞いてみてくれない?と喰い下がられている。いやー自分たちも旅行者なんで……とか言うと(←タイ語はわかりません、という意図で)、「ケッ!役立たずかよ!」という感じで去られて、なぜか一人ポツンと路上に打ち捨てられた感じになっている夫。その様子が目に見えて傷ついているので、なんか笑った。分かる分かる、夫って優しそうな東南アジア人に見えるんだよなー。道きいちゃうよー。

真っ暗になってきたので、「もうここで良いよね」と、薄暗くてよく分からない店で、よくわからない肉を食べた。
メニューを見て3回くらい注文するが、そのたびにウェイトレスさんが「OK」と厨房に引っ込み、だいぶたってから「そのメニューはもう切れてしまった、ソーリー」と戻ってくる。じゃあいっそ何があるか教えてくれないか?っていうか、材料切れが判明するまでの長いタメ時間は一体なんなんだ?と、怪しげな気分で胸がざわつく。広い店内だが、私たちの他にお客は1組しかいない。
やっと出てきたゴッチャリ盛られた料理を食べながら、macchi, ポークって書いてるけどこれ絶対ポークじゃないよ……ソースも何味だかハッキリしなくてよく分からないよ……と、夫が不安そうにする。ふふ、それはリス肉かもしれないなと思う。

そして食後。食休み中も座席で地図を調べて「やっぱりさっき聞かれた場所、この地図に載ってないよなー」と、やや憤慨した調子で夫が言った。まだ気にしてたのか……。

さ、もう21時だ、そろそろ飛行機の時間だから帰ろう!と、電車の駅に向かったら、私たちが食べたヘンテコな店の少し先のブロックに、めちゃくちゃ美味しそうな料理ゾーンがあった。ショック。あたりに漂うタイ料理らしい良い匂いと、居心地良さそうな椅子、素敵なメニューに満ち満ちた看板などを見て、家族3人でうなだれる。

今回のノープラン作戦は、ちょっと失敗だったな……と呟けば、無言で頷く家族たち。
面白そうな場所ではあるから、今度ゆっくりまた来ようか、と静かに話しながら空港に帰る。
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チェックイン窓口でMonkがInfant/Disableと並んで特別扱いなのが、なんかタイっぽいなと思ったり。
持ち込み禁止品に手裏剣があったのも、変な感じ。


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その後、フライト中に観たタイ映画 “Pee Mak” が面白かった!

日本語でもDVDが出ているようだ。でも、機内版ではもっと幻想的なジャケット写真(一人で河にむかって立っている女性の後ろ姿だけのモノトーン写真)だったので「面白そう!」って思ったが、日本版DVDのジャケットだったら観ようとは思わなかったろうな。

Pee Mak (邦題:愛しのゴースト)

四谷怪談のタイ版。ストーリーには多少ひねりあり。

帰国して調べたら、タイでの観客動員数は『アナと雪の女王』の10倍超えで、タイの歴代興行収入No.1になったヒット作らしい。幽霊疑惑の妻が魅力的。

ストーリーとは全然関係ないが、登場する男性陣の髪型が全部ヘンテコなのは、コメディー要素なのか?それともタイの兵隊の髪型だったり民族的なものだったりするのか?気になってしまった……。


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by macchi73 | 2015-07-18 18:00 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(6)
2015年 07月 15日
ウスムラサキイラガ(薄紫刺蛾)@アロニアの上
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娘からプレゼントをもらった。
「面白い虫だよ。名付けてグリボー」

ほら見てと、いつものように得意気に手の上を這い回らせているのを「ふーん」なんて眺めてたら、私の中の痛虫アラートが発動。ちょっと待った!それは危ない形の虫かも!ちょっと触るの止めなさい。

それでステンレスバットの上でよくよく観察すると、緑に黄緑のドットのある薄い甲羅をのっけたイモムシといった様子。
甲羅部分は少しだけ固くて紙のような質感だけど、その下のイモムシ本体はジェリーのように透明で弾力がある。綺麗。その透明な体をモゾモゾ波打たせて歩いているのをつっつくと、吸盤みたいにピッタリと床に密着し、平たくなって剥がれなくなる。確かに面白い姿ではある……。

多分これはウスムラサキイラガの幼虫じゃないかと思う。
漢字で書くと、薄紫刺蛾。文字のごとく、刺されると痛いイラガ(刺蛾)の仲間だ。
ムラサキイラガとも似ているが、黒い体毛が根元だけ太く、先は細いのが特徴。
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「グリボーは今日の花材のチョコレートベリーにくっついてたんだよ」と娘が教えてくれる。
あんまりグリボーって呼ぶなよ……多分これ痛い虫だから飼わないぞ……とか内心思いつつ。

チョコレートベリーってなんだ?
ウスムラサキイラガの食草はアロニア、別名チョークベリーだから、ますます怪しい。
調べたら、やはりアロニア=チョコレートベリーだった。チョコレートと呼ばれる由来は載ってなかったが、チョークベリーがチョコベリーとなって、そっからチョコレートベリーというキャッチーな名前になったのでは?と想像する(違うかも、適当)。

グリボーのことはどうしたら良いのか迷いつつ、とりあえず雨の夜である今は、私の机の上でチョコベリーと一緒に元気にしてる。
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by macchi73 | 2015-07-15 23:55 | 【生物】昆虫・その他の生物 | Comments(4)
2015年 07月 06日
ヤマモモ(山桃)
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小学校の保護者会に行った帰り道。
少し離れた珈琲屋さんで豆を買って帰るために通学路ではないルートを歩いたら、並んだ街路樹の下に赤い果実がいっぱい落ちてて歩道がヌルヌルになってる場所が時々ある。

うわーすごい実がいっぱいだ!これ食べられるのかな?としゃがみこんで観察する娘。「拾っちゃダメだよ」「うん、見てるだけー」とか話していたら、通りかかったご婦人が「それは食べられるのよー、ヤマモモって言うの」と教えてくれた。ヤマモモとは山に生えて桃のような実をつける木で、雌雄異株。強い木なので街路樹によく使われるが、雌の木がたまにまじっていて結実しちゃうらしい。昔は良いおやつだったけど今の子は美味しいものがあるからもうこんなものは食べないわねえ、という話を聞いて、ソワソワしてる娘。今の子だが、明らかに食べたがっている……。

そんな話をしていたら、隣の公園のお掃除をしていたおじさんが、こっちにも生えてるよと教えてくれた。行ってみたら、モッサモサに実ったヤマモモの木が数本!

落ちてるのは汚れてるからねと、樹上の果実を公園の水道で洗って食べさせてくれた。へえ、薄味だけど、ほんのり甘酸っぱい。面白がって、さらに食べようとする娘。野生のものだから、一度にあまりいっぱい食べるとお腹を下すかもしれないよ、と教えてくれるおじさん。私は私で、触ると松ヤニみたいなべたべたが手指につくところから、これは果実酒にしたらジンみたいになって美味しいのでは!?とか思いつく。
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で、娘の両手いっぱいくらい貰って帰った。
家で果実酒にしようとしたが、「お酒だと子供が飲めないじゃん」という抗議を受けて、酢と氷砂糖とレモン果汁に漬けて、サワーにした。多分一週間くらいで飲み頃だ。
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by macchi73 | 2015-07-06 19:27 | 栽培日記:ハーブ、果樹、野菜 | Comments(5)
2015年 07月 05日
雨後の庭
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降ったり止んだりの日曜日。

娘が庭で虫取り網を持って蝶を追いかけていた。そばに寄って行くと、「すごく黄色い蝶がいる」と静かに言う。

娘の指す方を見ると、確かに鮮やかな黄色の蝶が飛び回っている。庭では今、百合のイエローウィンが沢山咲いていて、菜園いっぱいに巨大化したフェンネルも黄色い小花を咲かせているので、あちこちに黄色が点在している。ぼんやり見てると、一面の緑色の中に黄色いドットを散らした絵みたいで綺麗。

娘が蝶を捕まえた。
キチョウには白っぽいのと黄色のとがいるけど、この個体は物凄く濃い黄色だ。前翅の先が尖っている気がしたので、もしかしてツマグロキチョウ(ちょっと珍しい)かな?とチラッと思って手を伸ばしたけど、娘が手を開いたら、すぐにどっかに飛んでいってしまった。
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それから「ねえコレ収穫したい」と娘が持ち上げたのは、小玉メロンのころたん。いつの間にか大人の拳より大きく、ずっしり重くなっている。しかも、結構な数だ。

ううーん、果実がオレンジがかって来たら収穫って読んだから、まだもう少し先かなあ。でもこんなにシトシトシトシト長雨が降り注いでるのを見ると、大丈夫か不安になったりする。せめて泥ハネ防止のために、地面にビニールマルチか何かしないと、湿気で傷んじゃったりするのかな?
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連日の雨で、睡蓮鉢も日々、水が溢れまくっている。
金魚の稚魚たちは大丈夫かと覗き込んだら、全員元気でピコピコしてた。どうやら増水時にはちゃんと水底に潜ってやり過ごしているようだ。こっちはもう心配しなくても大丈夫そう。
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それで、庭のあちこちで実っているベリー類など見ながら、なんとなく二人で庭を一巡する。
なんか少し肌寒いし、今日は溜まった家事を片付けながら静かに過ごそう……とか思ったら、娘が「今日はバドミントンね!約束」とニカっと笑った。む。覚えてたか。



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by macchi73 | 2015-07-05 12:18 | 出来事・その他 | Comments(0)
2015年 07月 04日
Tour de France 2005 / 2015
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いかにも梅雨っぽいジメジメ続きだ。

雨の重みで、庭の徒長した草花がクテッと倒れまくっている。つられて自分もグテッと気怠い。薄暗い部屋で、子供が退屈している。出かけようよー!暇だよー!とまとわりついてくる。いまお母さん本読んでるんだよー、たまの休日なんだからちょっとほっといてくれよー、と部屋から部屋へ逃げてたら、どこまでもついてきて、

ホ ン ハ ・ イ ツ デ モ ・ ヨ ル デ モ ・ ヨ メ ル デ シ ョ ー !

と、シューシュー唸りながら言う。目が据わってる。うわー、その顔は可愛くない……けど一周して可愛いかも。

仕方ないから一緒に雨散歩に出た。
娘はまだプリプリしてる。なんだよ言う通りにしたのに、と言うと、オカーサン遅いんだもん!もう午後になっちゃったし!と乱暴な歩き。怒りん坊だなあ、と言ったらギロッと睨まれ、手を伸ばしたらパシッと振り払われた。傘さしなよーと声かけても、小雨に濡れて歩くのが好きなの、なんて鼻息荒くいうので、一緒に傘無しで歩いていたら、窓から見るよりは意外と降ってて、前髪や顎の先からポタポタ水が滴り出す。通り過ぎる人たちが心配そうにチラッとこっちを見る。これは世間的には小雨ではないかもしれない。

で、雨宿りも兼ねて体育館でバドミントンしたり、花屋さんで猫たちと遊んだり、七夕イベントで短冊書いてお菓子と笹をもらったり、図書館で本を借りたりして、夕方帰宅。8.6km, 12000歩。いつの間にか機嫌は直ってて、買物の荷物持ちなどしてくれる。今日楽しかったー!明日もバドミントンに行こうね!絶対ね!と楽しそうに話しながら、もらった笹を水盤に活けて短冊を飾った後には、いつものように「えーまだ起きてるー」とかごねることもなく、速やかにベッドに移動。いっぱい運動したせいか、すぐにぐっすり寝てしまう。

それで静かになって、やっとのんびり読書ができた。
小学4年生かー、そろそろ反抗期くる子もいるのかな、とか思いつつ。
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今週の読書は、ロードレース一色。

2015年ツールドフランスが今日から始まったので、すっごい久々に中継を見たら、昔よく見てたバッソとかペタッキ、ボーネンが現役でちょい嬉しくなる。うう、ボーネン……昔イケメンだったよな……と夫が絞り出すような声で言う。ん?いまもけっこう格好良いと思うけど、髪型のことか?さすがに青年ではなくなったな。

そう言えば、2005年の今頃、先輩がツール会場付近に1年間の海外研修に行ってたんで観戦に行く計画してたんだよなあ。末っ子の妊娠で旅は取り止めたんだけど、レースが終わってみたらランスが7連覇を飾って引退という、見どころ満載、ツールが派手にキラキラした年だったんだ……。それが一転、翌年2006年にはオペラシオン・プエルト(スペイン国家警察のドーピング摘発大作戦)があって、ロードレーサー界はなんかボロボロな感じになったのだった。それがもう10年前か。

そんなことを思い出しながら、当時のドーピングについてのノンフィクションを読んだ。
告白者のタイラー・ハミルトンの当時の活躍も坊ちゃん風の見た目も、映像としてよく覚えてるので、共感を覚えながら引き込まれてグイグイ読めた。良い本だった。

『シークレット・レース』(タイラー ハミルトン)

非常な努力をしてやっと参入できた業界(ロードレース界)が、実は不正(ドーピング)に手を染めないと活躍できない世界だったら、自分は、人々は、どうするか?という話。それが、当時渦中にいたハミルトンの一人称で語られる。

結果としては、良い人間なのに薬に手を染めた選手もいたし、良い人間とはいえないのに薬には手を出さなかった選手もいた。恐れ知らずで堂々と糾弾した選手も数名いたが、彼らが排除されるのを見て、段々と誰もが「沈黙の掟(オメルタ)」に従うことになる……。

こういうのって、ロードレース界だけじゃなくて、けっこう色んな業界で、程度は違えどある話だと思う。それに手を出さないとこの世界でイッパシの人間になれないし、自分だけがクリーンに振舞って落ちこぼれたからってこの世界が変わる訳ではない。もしそうだったら、ライバルも誰もが同じことをしているんだったら、同じ条件で戦うために自分がコレをするのもある意味公平なことではないか?っていう考え方が広がって行くのはよく分かる。特に、それがその業界の中でもハードに働いて働いて、自分の努力の結果でやっとトップメンバーに入れたと感じている人たちの間であれば。

著者のハミルトンもこう語る:
罪の意識を感じそうになったら、いつもの台詞を自分に言い聞かせた。「これは同じ条件下での戦いだ。僕は一番ハードに働いた。そして、勝つのは一番ハードに働いた人間だ。僕はやり遂げた。だからそれに値するのだ」と。

正直、その業界に執着があって熱心にやってる人、成功してしまった人ほど、こういう暗黙の掟からは逃れ難いんだと思う。例えもし自分が直接手を染めてなくても、業界の崩壊は自分の居場所の崩壊でもある訳だから。そうやって起きるモラルハザードって、でも長期的にはその中にいる人たちの何かを殺す。何故かというと「これは外側の何も知らない人たちが言うように完全な悪ではない、必要悪だ」っていくら自分たちで思っても、やっぱりそれは外側の世界には絶対に隠すべき事であり続けるからだ。
これが僕が学んだことだ。つまり、秘密は毒なのだ。秘密は人生の喜びを奪う。秘密はその日、その瞬間を生きる力を盗む。秘密は、愛する人々との間に壁をつくる。

それで疲れ果て、しかも外部からの薬物一掃の圧力がもうどうしようもなく強まって来た情勢の中、ハミルトンはコンタクトをとってきた捜査官に全てを告白する。捜査官の一番のターゲットは、もちろんスーパーチャンピオン、ランス・アームストロングだ。が、そのランスは桁外れに強くて酷いやつで、あらゆる勢力と手を組んで告白者たちを圧迫・恐喝、そして隠蔽工作などをするので、ハミルトンはさらにヨレヨレに疲れ果ててしまう。ランスほどの人気も権力もコネもないし。で、そのコネなどもあってか捜査中止になって、一瞬ランスが勝ったように見えたり、色んな経緯があって、最後は……。

最後まで読んで、自分の自転車生活中に溜め込んでしまった色んな品を整理しようとする時のハミルトンの気持ちが、よく分かった。ルールとして良い悪いというのとは別の次元で、力を尽くしたかそうでなかったかっていう次元の感慨っていうのは、個人レベルでは当然あるよな。
これらの品々をあらためて手にするのは嫌なことだろうと思っていた。見たくもない過去を思い出し、それらをすぐに埋めてしまいたいというような衝動に駆られると思っていた。実際、それはその通りだったーー僕の心は痛んだ。とても痛んだ。だけど、僕は思い出の品々から手を離せなかった。一つひとつ、それらを手にとっていった。そして、ひとつの真実に辿り着いた。これが、僕の人生なのだと。この異常で混乱した世界が、この驚きに満ち、生き生きとした現実こそが、僕の人生そのものだったのだと。

ちなみに、この本の出版の後しばらくして、続々と出てくる告白者と捜査結果に外堀を埋め尽くされて、ランスもついにドーピングを認めることになる。他の選手たちが悔いの感情を表明するのとは対照的に、ランスは全く感情を感じさせないたった5回のYesだけで告白したというのが印象的だった。

10年前、ツールを楽しく観ていた時、夫はウルリッヒを・私はランスを応援してたので(この二人とも、薬物使用として遡って勝利を剥奪されている)、ランスのこの先が、何かしらいい感じに転がってほしいなあと祈ったり。


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さらにもう一冊、こちらはフィクションの、ロードレース・サスペンス小説。
正直、こっちの本は、私はそんなに面白く思わなかったけど、同じ題材のフィクションとノンフィクションを続けて読むことで、現実に生きてる人間って小説よりも複雑な存在だと、重みを持って感じる効果はあった。

『サクリファイス』(近藤 史恵)

Amazonでも200件近いレビューがついてて評価も高かったのでちょっと期待して読んで、なんとも言えない気分になった。読後感を一言で表せば、「サクリファイス過ぎ!」。

登場人物が少年漫画のキャラクターっぽい。人格=役割。こいつリーダー、こいつ補佐、こいつライバル、こいつ主人公、的な。

読んでて浮かぶ登場人物の様子が13-18歳くらいだったので、もしかしたら、中高生の部活が舞台とかだったら、こういうのも意外とアリだったかもとはちょっと思った。


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他の関係者たちも、ドーピングを語る。

だいたいこんな論調が多いっぽい。
リーバイ・ライプハイマー「わたしがドーピングをした理由―自転車ロードレース現役選手の告白」
われわれが愛し、わたしが自らの職業として選択したスポーツがこうした状況にあったことは残念でならない。わたしが過去にやむを得ず下した決断を悔やんでいる。わたしはドーピングをしてでも夢を実現したいと思っていたことを認め、禁止薬物を使用したことを認める。(略)
もっと早く告白できたかもしれない。だが、そうしたからといって、わたしのキャリアに終止符が打たれる以外に何か達成されていただろうか。1人の選手が名乗り出て、自転車ロードレース界の暗黙のおきてに逆らって自らの過去を告白していたとしても、組織的な問題が是正されることはなかっただろう。(略)
検査手法の向上やこのスポーツの文化の変化のおかげで、自転車ロードレースは随分以前からはるかにクリーンなスポーツになっている。新しい世代の選手たちは、われわれが過去に下したような決断に迫られるようなことはない。この状態が続くようにするためにわたしの世代ができることは、自分たちの過去の行いに対する責任を取ることだ。

ジョナサン・ヴォーターズは、スマートなタイプ。
ジョナサン・ヴォーターズ「スポーツからドーピングを除く方法」
そして考えてみてほしい、正しい選択をし歩き去った才能あるアスリートたちのことを。彼らは自らの良心の導きに従ったことで罰され、取り残された。彼らはどうやって夢を失ったことに折り合いをつけるのだろう?それは彼らから盗まれた。(略)
私が知るほとんどのドーピングしたことのあるアスリートたちは、こう言うだろう。彼らはただ、公平な競争の場が欲しかったのだと。それはあることを教えてくれる。皆が求めるのは公平なチャンスで、それ以上ではないのだ。だから、私たちの若いアスリートたちに、ドーピングのない、公平な競争の場を与えよう。私たちの努力とリソースをスポーツを公平なものにするために投じよう。もう2度とその選択を迫られるアスリートがないように。

自転車界での未来を盗まれた側のバッソン。ドーピングを嫌って早々に自転車界を去ったポテンシャルある選手たちは、他にもきっともっといたと思う。
Christophe Bassons ~ a loner against doping
アームストロングに対し「僕は次世代の選手のために今のこの自転車界を正したいんだ。」とバッソンスは言い放った。それに対してアームストロングは「そう思うならお前が自転車界から消えろ。」と吐き捨てた。

ドーピング告白した選手の中でも、微妙な立ち居地にいるランディスのインタビューは面白かった。ランディスは、私のイメージとしてはヤケクソな選手。でも言ってることは一番理解しやすくて、自分の感覚にも近い気がする。
ポール・キメイジによるフロイド・ランディス インタビュー
後悔は感じるよ。それがどうしてかはっきりさせよう…俺がした決断については、俺は特に罪悪感を持っていない。だけどその決断は俺の大切な人々ーー家族や俺の周りの人ーーをとても苦しめた。だからそれを後悔している。でもあまりそれを突き詰めていきたくはない。そうした決断を一度もしていなかったら、俺はそもそもツール・ド・フランスに出ることはなかっただろう。俺のキャリアや俺が加わることになったチームでは、もし俺がそれ(ドーピング)をしなかったら、俺はツールに行けなかっただろう。そこから俺が得た良いことも悪いことも、俺は経験できなかっただろう。だから俺にとっては、別にいいんだ。俺は何とかできる。でも他の人にも影響したから、だから俺は後悔している。
(略)
ーーだがきみはある人々に対しては不正をしていたんだ。2006年のツールにはドーピングしていなかった選手もいた。きみはそうした人々にどう対峙する?その事実にどう対処するんだ?

事実はこういうことだ。誰かは必ず彼らに不正をする、俺は不正をされる側にはなりたくない。善い筋書きはどこにもない。物事がそのうち正されることもない。俺はUCIに訴えに行く気もない―彼らは買収され、金を払われているんだ。

他の選手の告白が、悪いと分かりつつ避けられなかった、苦しかった……ってな感じがあるのに、その点はサラッと超えちゃってる感じもあるランス。ある意味ちょっと規格外っていうか、気の毒な(っていうと変か)気もする。一部だけ、スポッと感受性が低いってこと、割とあると思うんだよな……。
「もうパパを擁護しなくていい」元自転車王者の告白禁止薬物の使用認める
「勝つことが重要だった。今も勝つことは好き。意味はちょっと違うけれど」「(薬を使って)悪いと思わなかった?」と3度聞かれても答えは「ノー(思わなかった)」。「欺いていると思わなかった?」と聞かれ、「『だます』という言葉の定義がライバルや敵が持たないような利点を(自分が)得ることだとしたら、私はそうは思っていなかった」と語った。(略)
元チームメートに対して薬物の使用を強いたということについては否定したが、「いじめていたの?」と言い方を変えると肯定。「僕には(思い描いた)物語があって、それをコントロールしたかった。それに従わない人は嫌だった」。

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by macchi73 | 2015-07-04 23:55 | 書籍・CD | Comments(3)