「ほっ」と。キャンペーン
カテゴリ:書籍・CD( 152 )

2017年 02月 11日
立春の候
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直行直帰の仕事で、いつもより少しゆっくり目に家を出たら、庭の梅が咲いていた。
花の満開はもう過ぎたっぽいけど、それでも庭を通って門扉まで、近くを通ればふんわり梅の香りがする。春だなー。

まだ寒い時期に「春だなー」って思うのって、なにか新品感があって嬉しいものだ。新春とか立春とかいう言葉の、めでたい感じ。

先月今月は、一人でいろいろと馴染みのない場所に行く仕事が多くてちょっと楽しい。

昼間いろんな乗り物に乗って遠くまで足を伸ばしたり、いろんな人に話を聞いたり、すごい設備使わせてもらったり試験受けたり、いつもと少し違う動きをしていると、仕事もそろそろ飽きたと思ってたけどやっぱり楽しいかもなと思ったり。一人で移動すること、シーンとした知らない建物を歩きまわること、ずらっと並んだ資料や設備を見ることが、けっこう好きかもなと思う。あまり仕事の本質に関係ない部分なので、そんなに人には言えないが。

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帰り道、以前よんで面白かった漫画の映画がやってたので観て帰った。



原作つきの映画って原作の方が面白いことが多いけど、『この世界の片隅に』は映画もかなり良かった。

特に、小さい子の悲しい場面の表現が、派手ではないけど、漫画にはない映画ならではの見せ方で、ちょっと衝撃というか印象的だったと思う。


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by macchi73 | 2017-02-11 23:55 | 書籍・CD | Comments(0)
2017年 01月 02日
寝正月日記
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年末年始、家族はみんな夫の実家に帰省。私は体調不良で独り東京で寝て過ごす。一人で食べた肉に当たった疑惑。

夜中に便座を抱えて嘔吐の年越し、しょぼい。断熱材の無い我が家、ガランとだだっ広いタイル貼りのバスルームは底冷えが凄い。ひとり震えること地震の如し。体を丸めて唸りつつ、神頼みを無限リピートしてたら、いろんな宗教がお祈りや念仏を勧める理由が分かった気がした。

動き回る気力もないので、水道水に砂糖と塩を投入したものを枕元に置いて摂取して過ごす。経口補水液のつもり。ハンドメイドだがほっこりしない。ちょっと虫の餌っぽい。

こういう時に家族がいればなあとフラフラしながら少しだけ思う。その一方で、家族からの電話やメッセージ連投がしんどすぎて、電話を遠くに隔離したりもする。

三日目、固形物も摂取しようと林檎を薄切りして食べたら気力回復。もしかしたら途中からはただの空腹による不具合だったかもしれない。

コーヒーを淹れようとしたがフィルターが見つからず、キッチンペーパーを適当に折ってフィルター替わりにしたら、どういう訳かタバコの吸殻液みたいな味になってしまった(飲んだことないが)。とんでもなく不味い。オエッとなって廃棄。いつも家族がいれてくれる美味しいコーヒーを思い出す。

それから携帯に送られてきている写真とメッセージを見て、とても天気の良い正月だったと知る。あーあ、釣り行きたかったなあ。

四日目、みんなが帰ってくる前に、キレのない動きで家の清掃と洗濯を少々。抱きつきすぎて友情を感じ始めた便器を特にピカピカに磨く。トライ滅菌。

門扉が開く音がして、家族が帰る。うわー、お母さんが何か薄くなってる!本当だスカスカだ!とか抱きつかれて面白がられる。無音で無臭で冷たくガラーンとしていた家が、いきなり明るく賑やかで美味しい匂いになっていく。食物と飲物が、自分が動かなくても出現する。この数日の静謐が消えてくのを名残惜しく思いつつ、やっぱり人がいるのも良いかもな。

そんなこんなで、家族のありがたさを思い知った年末年始でした。
やりたかったことは何もできなかったが、減量だけは目覚ましい成果。

今年もよろしく。

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出発前に息子がセットして行ってくれた音楽リストのリピート再生で、耳にこびりついてしまった曲。変に好きになっちゃったような、もう聞きたくないような。

曲調から80年代の何かっぽく、YMOとか角川映画なんかを思い出してたら、全然今の曲だった。


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by macchi73 | 2017-01-02 17:00 | 書籍・CD | Comments(12)
2016年 12月 27日
マダム・イン・コタツ
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雨の休日。
みんな忘年会やら何やらで今日は家には末っ子と私しかいない。薄暗い部屋でコタツに入ってごろごろして過ごす。

今ものすごくピクルスが食べたい気分、と子供が言うので、「んじゃー庭からハーブ適当に摘んできて」と、自らはコタツを出ずに言う。はいどうぞ、と雨の外界から娘が持ち帰ったのは、フェンネル、タイム、ローズマリー。

それで覚悟を決めてコタツを出て、台所でピクルス液を調合していたら(→うちの定番レシピはこちら)、娘も隣で鉄瓶でお湯を沸かし始めた。コーヒー入れてあげる、わたしコーヒー入れるのは学校でいちばん上手かもしれないよ、他の子はたぶん、豆挽いてこうやってコーヒーいれてないと思うんだ……と、得意そう。

ピクルスを大小二つの瓶に詰め、コーヒーも入ったので、続けて朝ごはんの用意。
って言っても、クリスマスイブに料理をいっぱい作ったので、ここしばらくは残り物を適当に温めたり、少しアレンジするだけで軽食は事足りているのだった。ふっふ。楽ちん。
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漬けて1時間も経ってないけれど、ピクルスも遅い朝食のお供にしてみる。
浅漬けすぎかな?と聞くと、「じゅうぶん美味しい!」と娘。確かに。バターとクリームたっぷりの料理には、ピクルスの酸味がよく合う。二人して、小瓶をペロッと全部食べてしまう。

それで、年賀状書いたり、本を読んだりして、一日こたつで過ごした。たまに洗濯、片付け、洗い物。ソファの隣のランプ以外の電気はつけないで、ずっと薄暗く。娘が、「外は雨の音、中は時計の音だ……」とつぶやく。それと紙をめくる音。無言で聴いていれば、同じ雨音でも、南と東の窓からはそれぞれ違う音色が響く。

こういうだらだらした日が一番好きだな、と娘。
えー、でも何にもしない無意味な一日だったなーって、日の終わりに後悔しちゃわないか?お母さんはそうだな、と言ったら、いやあ、色々やったらやったで、何にもしないことをしない一日だった、って後悔するから同じだよ、なんて言う。その辺りの感覚は、よくわからず。

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夜はインドカレーを食べた。そしてインド映画をみた。こたつで。

『マダム・イン・ニューヨーク』

英語を話せないインドの母親が、英語を話せる夫や子供達(学校教育が母の時代と変わり、子供たちは英語を準公用語として話せるっぽい)に軽んじられているが、ニューヨークに住む姉家族の結婚式の手伝いで、一ヶ月間、家族と離れてアメリカに滞在することになる。そこでも英語がわからずに傷つくことがあり、見つけた英語教室にこっそり通って勉強したり、クラスメートと交流したりして、自分も周囲も変わっていく話。

……ってあらすじだと月並みな感じがするが、母親役のインドの女優が落ち着いた中にも剽軽な雰囲気があり、魅力的ですごく面白かった。

素敵な女性なのに色々と傷つく場面が多くて、そんな時には私も泣きたくなった。そっか......忘れがちだが、みんなができる何かができないって一面を切り取って、何もできないみたいに扱うことはできないんだよな。

最後、こっそり勉強した英語で新郎新婦へおくったスピーチも良かった(あとで英語の先生から赤ペンコメント入っていたが)。

夫婦は対等で助け合うものだが、長い生活の中でそれを見失うことがある、そんな時は…… という話で、
It means marriage is finished?
No, that is the time you have to help yourself.
Nobody can help you better than you.
If you do that, you will return back feeling equal.
Your friendship will return back.
Your life will be beautiful.

(尊敬と友情を失ったとき、)
それは結婚の終わりを意味するでしょうか?
いいえ、その時こそ、自分で自分を助けなければならない時です。
誰もあなたよりも上手くあなたを助けることはできません。
あなたがそうするなら、対等の感覚を取り戻せるでしょう。
あなたの友情は戻ってくるでしょう。
あなたの人生は美しくなるでしょう。

家庭内で忘れがちなリスペクトの感情だが、大事なんだなと反省。
しかし、それでもそれが失われた時は、相手じゃなくて自分がそれを取り戻すべく動く時なんだ、っていうのが現実的で良かった。

ちなみに、国際結婚などで家族間の母国語が異なる場合、マイナー言語を母国語とする親の地位が家庭内で下がってしまうことがあるというのをどこかで読んだことがあるが、その話も思い出したりして。日本だとあんまり直面することが無い問題だが、親子で生活や教育水準が違ったりする時とかは、起こり得る話かもなと思ったり。


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by macchi73 | 2016-12-27 23:55 | 書籍・CD | Comments(6)
2016年 12月 25日
クリスマス卒業
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いつもは早朝から子供3人でくすくすガサゴソうるさいクリスマスが、今年は静かなものだった。
というのも、サンタからのプレゼントが末っ子にしか届かないという事態が初めて発生。上の双子たちは揃って成人に達してしまったからね、もうサンタ的には子供じゃないんだな。

午前中、二階に上がった末っ子がいつまでも降りてこないので見に行ったら、ベッドに埋まって顔を隠していた。どうやら今年のクリスマスはそんなに嬉しさ爆発の朝ではなかったようだ。なんだよ今年のプレゼントはピンと来なかったの?と聞いたら、それもあるけど(うわ)そういうことじゃない……と、顔を隠したまま布団に潜り込む。しばらく一緒に隣に寝そべってたが、なんとなく、気持ちは分かる気もした。

お昼、大学生の長女と一緒にランチの買い物に出る。
お日様が燦々と照る中、二人で小さいお店を色々見て歩くのは楽しいが、街全体も例年よりのんびり落ち着いていて、なんだかクリスマスの賑やかさが少ないみたい。それとも自分の気持ちの投影なのかな。

お店を見ていた長女が、「あ、これピノ子にそっくり」と言う。
見たら廃材から作った小さなロボが籠にいっぱい入っていて、全部デザインが違って面白い。中から3体、きょうだい其々にそっくりなロボを探し出してお土産に買って帰る。
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帰り道、むかし双子たちとよく散歩した道を歩いていたら、当時の小さな双子の柔らかな様子が鮮やかに目の前に浮かんできて、懐かしさにぶん殴られたみたいで少しクラクラした。あの時のチビスケたちと、今の大人になった双子たちは、同じ人間だけど同じではない。あのチビスケたちは今も君らの中にいるのか?

子供3人、いつもくっついてキャアキャア騒がしく転がり回って遊んでたのは、たぶん時間にしたら7, 8年くらいのもので、家族全体の歴史の中ではそんなに長い期間ではないと思う。でも多分、これから「家族」って聞いた時に思い浮かべてしまうのは、その賑やかでうるさくて大変だった短い期間のことなんだろうなあと思ったり。特に、生まれた瞬間が賑やかさのピークで、遊び相手の二人に一足先に巣立たれてしまう末っ子にとっては、これから色んなイベント縮小が続いて、少し寂しいのかもな。

ロボットを見るなり、うわー!Shiftキーのが欲しいけど、オレンジのをとるのを期待されている気がする!!だって見るからにオレンジがピノでピンクがレイクでシフトがマリオに似てるもん!と笑う末っ子。
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機嫌は直って、大学生が自分たちの用事で出かけるまで一緒に遊んだりプレゼント交換したり。若者たちは忙しいねえ。ピノもそのうちそうなるんだね。お楽しみ。

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ショックの一因でもあったかもしれない、なにかいつもと毛色の違うサンタからのクリスマスプレゼント......。これも何かからの卒業を意味するのか!?

『新版 学習まんが 日本の歴史』

でも午後になったら、楽しそうに読み進めていた。

歴史好きではないかもだが、本好き、漫画好きだもんね。


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by macchi73 | 2016-12-25 23:55 | 書籍・CD | Comments(2)
2016年 12月 22日
ツムギアリ……じゃなくて蛾の巣網
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散歩してたら、椿の並木に、葉っぱを糸で綴った何かの虫の巣のようなものがあった。
サイズは小5の握りこぶしくらいかな。けっこう大きくて、ずっしりしてる。

糸が密に張られていて中はよく見えないが、覗き込むとみっちり、ごしゃごしゃと何かが詰まっている。手に持っていた小枝でちょっとだけ表面を裂いて中身を見てみようとしたが、糸で編まれた表面は弾力があって、枝でグイグイ突いたくらいでは傷つけることはできなかった。

春にオビカレハの幼虫(天幕毛虫)が作った巣の残骸なのかな?とも思ったけど、その割にがっしりしてて状態が綺麗な気がする。それに、オビカレハがつくのはバラ科の枝の又部分が多いっぽいけど、これは椿の葉っぱ部分だし。違う虫の巣なのかも……?

気になって、指で裂いて中身を見ようとしたら、一緒にいた夫が、嫌そうに「やめた方がいいよ」と言う。かわいそうって意味かな?と思って、ほんのちょっと裂いて覗くだけだから大丈夫だよ、すぐ戻すし、と言い訳したが、「もう……いいよ、行こう!早く!」と、物凄く嫌そう。なんで?と聞いたが、いいから!と、取り付く島もない。

それで追っかけながら、「なんでよう」「いいから!」のやりとりが繰り返される、あー、これは子どもたちと夫がよくやってる問答だ……。妻、子供ポジションに堕ちたり。がーん。

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で、家に帰って、謎の巣のことは忘れて、蟻関係の本をいろいろと読んでた。

そしたら本に出てきたアリの話を読んで、「えっ!あれってツムギアリの巣じゃないの!?」と胸がワクつく。

が、もっと調べたら、ツムギアリの分布は主に東南アジアで、日本だと琉球諸島に仲間がいるくらいらしい。うーん、じゃあやっぱりなんかの蛾なのかなー。ううーん、開いてもっとゆっくり見てくれば良かったなあ!
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→ 結局、気になりすぎて、もう一回見に行った。それで、おそらく幼虫で越冬する蛾の巣網らしいのはわかったが、詳しいことは調べ中。マエジロマダラメイガかなあ? アリじゃなくて、ちょい残念。

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なんでそんなにムリヤリ蟻の巣にしたい気分なのか?

それは、先日読んだ『裏山の奇人』(小松貴)が面白かったので、それ関係で、好蟻性生物の調査をしてる人の本などいろいろ読んでるところだから。

『昆虫はすごい』(丸山宗利)

昆虫についてのアレコレを、網羅的に順を追って説明してくれてる感のある一冊。読み終われば、色んな切り口で、昆虫というものをざっと見渡した気分になれる。

「あー、これ知ってる!読んだ or 自分でも見たことある!」って話と、全然知らない面白い虫の話が良い感じに入り混じってて、そんなに詳しくはないけど虫に興味ある人(=私)や子どもたちが、飽きずに読める内容だった。

一つ一つの項目は短くあっさりしてるので、よく知らなくて面白そうな部分については別途もっと詳しく調べたい感じが残った。



……で、せっかくだから好蟻性生物についてもっと知りたいと思い、続けて同著者の『アリの巣をめぐる冒険』も読んでみる。

『アリの巣をめぐる冒険―未踏の調査地は足下に』(丸山宗利)

こっちは著者の専門の好蟻性生物にフォーカスをあてつつ、学者としての歩みも分かる本。『昆虫はすごい』は虫自体の話だったが、こちらの本は、虫と、虫をめぐる昆虫学者の話という感じ。

昆虫の研究に関わる色んな人や場所が登場するが、その中に出てくる人の名になにか見覚えがあり、よくよく思い出したら、前にこのブログで変な虫を見つけたときに種名を教えてくれた当時大学院生の方だった。びっくりした。すごい!
本の趣旨とはちょっと離れるが、遠い憧れに思っていた昆虫研究話が少し身近に感じられて、なんだか嬉しく。


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by macchi73 | 2016-12-22 22:00 | 書籍・CD | Comments(2)
2016年 12月 15日
冬の公園散歩
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平日休みをとって、冬の公園散歩。
今年は久々に仕事を綺麗に片付けて、気がかりなく冬休みに入れそう。嬉しい。

森の中に時々ある食堂で、ホットワイン飲んだりして温まりながらぶらぶらする。
なんか昼間の屋外って良いよなあ……。毎日お昼に自由に歩き回れるだけで、人間の幸福度って飛躍的に上がるんではないか?とか思ってしまう。

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サクサク落葉を踏みながら歩き回ったら、色んな鳥や虫が、色んな場所に潜んでいた。
キジバトが半分落葉に埋まるようにして座りこんでいることが多く(布団みたいで暖かいのかな?)、気づかず歩いていると足元から慌てて移動するのが可笑しくって、ちょっと申し訳ない感じ。

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ウラギンシジミの越冬が見られないかなーと思って、大きな椿の茂みの中を探して歩いたけど見つからず。
なんか首がチクチクするなと思ったら、頭上には毛虫の抜け殻がいっぱいだった。あらま。チャドクガか。

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それから読みたかった本を探したりして、家に帰る。
ぼちぼちとカードやプレゼントが届きだし、家の中にクリスマスの浮き足立った雰囲気が漂ってきたのを感じる。
これから楽しい時期がやってくる。

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フユシャクについて調べていた時に読んだ記事に何かフックがあったので、一冊読んでみた。面白い!

『裏山の奇人:野にたゆたう博物学』(小松貴)

著者が多少暑苦しい感はあるが(奇人だから?)、一人の生物好きの子供がそのまま好きでかつ得意な道に進んで大人になって、なんて幸せな話だろうと思った。わくわくする観察エピソードがいっぱい。社会的、職業的には大変そうな話もあったけど、自由な仕事をするなら、まあ若い時ってそうかもなって思ったり。

好蟻性の生物の研究が専門のようで、それらの記述も面白く、ウェルベルの『蟻』の世界を思い出しちゃった。蟻に関する図鑑や本も共著で色々出してるようなので、そっちも読んでみようっと。

それと、著者に倣って、この冬休みは私も庭のヒミズとネズミをじっくり待ち伏せ観察してみよう!と決心。

虫だけでなく、色んな動物を見るのも好きな著者が、テンに出会って最初は楽しく見てたのに、途中でふとビビりが入るところとか、すごく想像できて笑った。一人で何かしてる時って、そういうことままあるかも。でも一人じゃないと経験したり感じられないことって多いから、一人って怖くて楽しい。
目の前で普通に振る舞うテンを見るうち、私はだんだん恐ろしさを覚えはじめた。もともと、テンは古くから毛皮をとる目的で人間に撃ち殺されてきた動物である。そのため、野生のテンなら、普通人間を避けて行動するはずだ。なのに、この個体は私を見てもまったく恐る様子がなく、すぐ吐息がかかりそうな距離で当然のように振る舞っている。もしかしたら、こいつは私に襲いかかる用意があるのではないかと思えてきた。
...(中略)...
この一件で、私は餌など使わなくても、動かないことと音を出さないことを徹底すれば、まったく人慣れしないてい野生生物さえ至近で観察できるというのを学んだのだった。
あと、著者がスズメバチを手懐ける方法を読んで、前にシダクロスズメにソーセージをあげた時のことを思い出した。鷹匠ならぬ蜂匠、いかす!

昆虫絡みのエピソードではないが、著者とカラスの群れとのエピソードも笑った。
そういえば私が子どもの頃に仔ガラスを拾って庭隅で育ててた時、ピョコピョコ跳ねる仔ガラスをひざに乗せて餌を与えていると、大人のカラスが近くの木にたくさん集まってきてコッチを見てて面白かったんだよなー。あれ、仔ガラスがぐったりしてたら、敵と見なされて攻撃されたりもしたのかな。

ちなみに、その仔ガラスはとても懐き、私の肩にガッシリ爪をたてて留まるようになって(痛い)、鷹匠ならぬ蜂匠ならぬ烏匠の気分を味わわせてくれた。そして無事に飛べるようになって林に帰って行ったが、その後もかなりの間、呼べば応えてくれたものだった。だから今でも私はカラスは特別に好きだ。餌を見せればカア!と口をあけて赤いV字型の舌を丸見えにさせてたこと、嘴の側面についてた斜めの傷を撫でたときの手触り、ピョンピョンと庭の柿の木で飛行訓練してた姿、そんなことも思い出してみたりして。

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by macchi73 | 2016-12-15 21:00 | 書籍・CD | Comments(4)
2016年 11月 15日
夜散歩@野沢温泉村
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夜、子供おすすめの村の宿はすぐに取れそうになかったので、近所の野沢温泉村に泊まった。素泊まりになったけど、村には食べるところは色々あるので、全然OK。温泉街だけに、イタリアンのお店なんかも浴衣のまま入れて、なんだかちょっと面白かった。

野沢温泉村には6カ所の源泉があり、それぞれお湯の特徴が違うっぽい。それで、それらの源泉を楽しめる「外湯」と呼ばれる小さな銭湯チックな建物が村に十数カ所も点在していて、早朝から夜遅くまで、何度でも自由にお風呂を楽しめるようになっていた。外湯、扉をあけるとすぐにお風呂と荷物置き場という超シンプルな作りだったりして、不思議な感じで楽しい。

外は寒いが、村中に温泉が流れているので、道端の格子蓋の上に立つだけでも、ほんのり温泉の温かさを感じたりできる。散策で冷え切ったらその辺の外湯に入ると、また体がポカポカする。高温の湯が多くて、熱風呂好きの私はとっても満足!
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それと、なんといっても、夜には真っ暗なのが良かった。

村の観光スポット的なところにスタンプ台が色々と設置してあって、地図をたよりに何個か集めると景品がもらえたりするんだけど、夜に回ったら、本当に真っ暗な道が多く、携帯を懐中電灯代わりにジリジリ進んだりする。鼻をつままれてもわからないような真っ暗闇もあり、娘が、え、本当にここ前に進むの?真っ暗の中に入っちゃうの?こわいよお母さん、とぴったりくっ付いてくるのが面白かった。それで一番真っ暗な高台に着いたら夫が立っていて、足下には温泉街のポツポツした暗い灯、空には一面の物凄い星屑!!しばらく夫のガイドでプラネタリウムを楽しむ。いつも思うが、星見物は夫を尊敬する稀な機会だ(ひどい)。とても楽しかった。

翌朝は、冷たい小雨。
しとしと静かで冬っぽくていい気分。温泉街を散策する。温泉だけでなく、足湯や温泉卵作り場(?)、飲泉スポット、お土産屋さん、食事処、居心地良いカフェなど、色々あって面白かった。水が豊かな村らしく、寺社やら道やらどこ歩いても、水路が目につく。
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そして帰り道。
途中でぐんぐん快晴になってきて、景色の彩度がどんどん上がって行く。で、彩り綺麗な千曲川や妙義山を見物しながら帰った。とっても楽しいとこだった。今度は冬にスキーしに来ても楽しいだろうな。
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ドライブ中のBGM、ものすごく久々に聴いたRay Wonderが楽しくて良かった。
アルバムだと、ファーストの "Hurray"が一番好き。




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by macchi73 | 2016-11-15 07:00 | 書籍・CD | Comments(2)
2016年 10月 09日
2016年の金木犀(雄しかいない樹)
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9月末から10月頭にかけては金木犀が満開だった。庭も家の中もずっと甘い香りで、なんだか浮かれる。

夜も窓を開け放して香りを楽しんでいたら、「今年は金木犀が早いよね、普通は10月も半ばくらいが花の時期だけど……」なんていう、道行く人の会話が聞こえて来た。

思わず、「そうなんですよ!私もそう思ってたんですけど、でも確かここ数年はずっと9月に満開日が来てんですよね……」と家の中から相槌を打ってしまいそうになる。が、夜中にびっくりさせては悪いので、実際には発声はしない。見知らぬ人への、脳内でのみの相槌だ。

それで植栽メモを引っ張り出して、ここ10年ほどの金木犀の満開日をチェックしてみると、やはり2014年からの3年間は9月後半が金木犀の満開日になっていた。

これってどういうことだろ?
単にここ3年の花期が早いと言えるのか、それとも寧ろ、10月後半が金木犀の時期だったのは昔の話で、今は9月後半が金木犀の季節と言うこともできるのか?

ねえ、そこのところ、あなたはどう思います?……くらいに脳内で見知らぬ人に話しかけ続けるとこだったが、その頃には当然、通りすがりの人たちはずっと先に行ってしまっているのだった。で、真っ暗な窓の外には、金木犀の香りだけ。


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そういう訳で、花の盛りが9月末なのは、ここ最近の流れから言うと実はそんなに驚くほど早いという訳でもないのだけれど、今年は花が散るのも早かった……と思う。迂闊なことに、毎年花の盛りばかり気にしていて花の終わりは記録していなかったので、もしかしたら感覚で言ってるだけかもしれないが。

ある日気づいたら、ちょっと前まで樹上にあったオレンジ色が全部地面に移動してしまっていて、「え、もう終わり?」と、ちょっとびっくりしたんだった。今年はずっと暑さが続いて、いきなりバタバタっと肌寒くなったからか?
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地面に落ちてしまった金木犀の花は、オレンジ色の絨毯みたいで綺麗ではあるけれど、踏ん付けて歩いても、もう、あの魅惑の香りはしないのであった。受粉のための虫を呼び寄せるための花の香りだと思えば、そりゃそうか。

だけど、金木犀は雌雄異株の樹木なのに、原産地の中国からはオスしか運び込まれなかったと聞く。そしたら、幾らたくさんの花を咲かせて虫を呼んでも、花粉がメスまで辿り着くことは無いんだな。さらに言えば、金木犀の香りは日本の蝶や蚊にはむしろ忌避効果となることが多いらしい。原産地では、その香りに呼ばれて来る虫がいたんだろうと思うけど。

呼ばんとする虫も雌もいないのに、それでも毎年辺り一帯を甘い香りにするほどたくさんの花を咲かせてると思うと、金木犀、ちょっと寂しい感じもする。

(でも、その芳香のせいで人の手によって挿木で殖やされてることを思えば、メスなしでも、実は繁殖戦略には成功してると言えるのか?)
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ブラッドベリの『霧笛』を思い出した。
呼んでる相手はもういない、というつながりで。


『ウは宇宙船のウ』(レイ・ブラッドベリ)


ブラッドベリの短編集。どの話もすごく良い。

『霧笛』は、ずっとひとりぼっちで何百万年も海底で眠っていた地球最後の恐竜が、仲間の声に似た灯台の霧笛に呼ばれてやって来て、霧の中、灯台に向かって、もうどこにもいない仲間を求めて鳴く話。

ブラッドベリが書くSFって、いつもなにかポエジーがあると思う。

(→萩尾望都の漫画版もあったので読んでみた。こちらも原作の詩情そのままで面白かった。)


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by macchi73 | 2016-10-09 22:20 | 書籍・CD | Comments(5)
2016年 09月 10日
ごっこ遊びの時間
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末っ子の誕生日前。
近頃なかなか会えないでいる上の子たちとのLINEが活発化する。それぞれ末っ子が喜びそうなプレゼントは思いついているが、他の家族と被らないか心配な様子。

当日。
家族が揃う時間は夜遅いのに、どこかからドレスを引っ張り出し、着飾って準備万端な末っ子。みんなが帰ってくるのをソワソワ待っている。わくわくし過ぎ、うろうろし過ぎ。そのくせ、「でもあれだね、昔は誕生日って特別な凄い日だったのに、だんだん普通の日って感じもしてきた。学校も休みじゃないし」とか言ってる。まあね、わかって来たね。なかなか個人の誕生日は国家の休日にはならないよね。誕生日も普通の日、それが大人になるってことかも。

誕生日ケーキは、シフォンケーキを焼いた。
レシピをもらって上手く焼けるようになったので、最近そればっかり作ってる。飾りつけは上の子たちに任せたら、怪しい笑い声が聞こえ、なんだかすごいケーキになった。「手作り感あふれる」という声、同感だ。「おいしそう!」って声、ええーそうか!?
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家族たちからのプレゼントの包みをあけて、いちいち歓声をあげる11歳。
すごい可愛い、ピノは最高だと囃し立てる兄姉たち。多少バカバカしく見えなくもない。「あのさあ、それって自分の妹だから特別に思うんだろうけど、私から見たら普通の子供だよ」と忠告してくれていた上の子のお友達のセリフを思い出して、なんか可笑しくなる。そうそう、本当にそうなんだけどな。

翌朝。また上の子たちは試合やら公演やらで朝早くから出かけちゃって静かな家になったけど、プレゼントのヒッピーバンド(っていうモノがあるらしい。可愛い)など身につけてインディアンになりきり、もらったゲームをしている満足そうな末っ子を見つけた。

色んな本や映画やゲームの世界に入り込んで、ドレスを着て祝福されたり、インディアンになって弓を射たり、海賊になって歌ったり。子供時代って普通でも特別だし、特別でも普通なんだよな。
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子供たちの騒ぎを見ると思い出すのは、MGMTのTime to pretend。動画の3:21のとこ、憧れの乗猫。



上の子たちもみんなそうだった。子供の想像って騒々しい。
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双子は0歳時からの馴染みのサルくん(双子とちょうど同じサイズだったので、よく隣に並べてた)とトリオを組んで遊んでたのが、末っ子が生まれてからはきょうだい3人組で遊ぶようになったんだっけ(末っ子=サルくんの後釜か?)。
そして末っ子の愛馬ロディは、妹1歳の誕生日に兄姉二人でお小遣い出し合ってプレゼントしたものだ。

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by macchi73 | 2016-09-10 22:30 | 書籍・CD | Comments(6)
2016年 08月 08日
室内への夏の侵食
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夏休みの片付けと早起き、続行中。家族みんな、まあまあ頑張っている気配は感じられる(←程度は推してしるべし)。

私もちゃんとした朝ごはんを作ろうと思って野菜を探していたら、放置していた大きなサツマイモが発芽していた。サツマイモの芽って初めて見た。赤い蝋細工みたいで綺麗かも。ってか、野菜庫の野菜、揃って発芽しすぎ!にょきにょきと、なにかナウシカの研究室チックな空間になっている。……そのまま、そっと閉めとく。

サツマイモはずっしり重くてまだ瑞々しい感触もあったので、せっかく発芽しているところ悪かったが、乱切りにして蒸して朝ごはんにさせてもらった。ラッキーなことに、まだ甘くてホクホク美味しかった。

子供にだけ部屋片付けを命令するのも何なので、この夏は、大人も家を片付けている。
一番ごちゃついている私の部屋(散らかってるだけが原因じゃないんだ、我が家で一番狭い階段下の変な形の部屋だから仕方ないんだ……)の物を整理しつつ雑巾かけとかしていたら、カマキリが脱皮した痕跡を見つけた。

窓を閉めていても動植物が侵入してくるワイルドなマイルームなので、蜘蛛やらヤモリやらはすでにルームメイトとして認知済みではあったが、カマキリまで同居していたとは……。今もどっかにいるのかな?とキョロキョロしてしまう。
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部屋の隅には、1ヶ月前の草刈り中に掘り返してしまった爬虫類の卵を入れた水槽。

無事にカナヘビの子が孵ったので、庭に放した。
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そんな感じで、屋外と屋内が混然一体となっている我が家。夏の庭の生命の繁茂は、室内にまで確実に侵食してきている。

茂ったジャングルのせいで日差しは緑色に遮られ、閉まらない木枠のサッシのせいで気密性は皆無。うっすら汗かいてぺらぺらの薄着して、どっかから吹き込む生ぬるい風に肌撫でられながら、家のあちこちの暗くて涼しい場所で休む生物−−家族たち人間含む−−を見つけてあるく。

夏って鬱陶しいとこもあるけど、やっぱり夏が一番好きかも。
発芽と腐敗、誕生と死骸、じりじり灼ける日向と冷んやり湿った日陰、どっちも隣り合わせでブワーッと大量なところが、なにかお祭りめいてゴージャスな感じ。



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こんなマイルーム、持ちたくもあり、持ちたくもなし。

e0134713_21541892.jpg『ワイド判 風の谷のナウシカ 全7巻』

「本を読まずに映画だけ観て分かった気になってはいけない!」と叱咤されたことはないか?宮崎駿のナウシカと、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』のファンの人は、だいたいそう言う(←偏見)。

でも、どっちの話も、映画だけでも面白くって、80年代の子供たちを楽しませてたと思う(エンデは映画に怒ってたらしいけど。確かに、ラストの変なオチシーンだけは要らない感がすごいけどな......)。

どちらの話も、映画になった一部分だけより、本で最後まで読む方が、どんでん返しもあり苦さもありでずっとずっと面白いのは同感。子供には映画も本も、両方みてほしい。


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by macchi73 | 2016-08-08 23:30 | 書籍・CD | Comments(4)