雑草と言えばイネ科。
似たような、でも色んな草が、ピョコピョコピョコピョコあちこちに蔓延っている。
【エノコログサ(狗尾草)】
多分誰でも知ってる草。
猫じゃらしという名でも知られるが、漢字で書くと犬のシッポ草(狗尾草)。猫だけじゃなくて我が家のもう直ぐ3歳児もちょくちょくじゃらされている。初夏から目立ち出す。茎は細く滑らかで葉も柔らかい感じ。穂が真っ直ぐ立っている。
ちなみに夏の終わり頃から目立ち始める、もっとボサボサした感じのエノコログサは「アキノエノコログサ」という別種らしい。葉茎が硬くて穂が枝垂れるのが特徴。さらに、一見エノコログサだらけの薮の中にも、キンエノコロやムラサキエノコロなど、幾つかのタイプが混ざっていたりする。
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【カヤツリグサ(蚊帳吊草)】
葉や茎はいかにもイネ科だが、先端で爆発っぽく穂が分れているので見分け易い。爆発してたらカヤツリグサ。爆発部分は、だんだんと緑から黒っぽく色づいていく。
でもなんで蚊帳吊草っていう名前なんだろう?
丈夫だから蚊帳を引っ掛ける紐にでも使っていたのかな?でもそれだったら、イネ科の草なんてみんな同じように丈夫だしなあ……と思って由来を調べたら、茎を引き裂いたときに蚊帳のような四角形になるからということらしい(こちらの記事に実演あり>
『環境NPO 三貫清水の会』)。でもなー、それって他のイネ科植物でもできたりしないのかな?
娘の自由研究によれば「くきがさんかく」というのがカヤ
シリグサの特徴らしいので、その辺に名前の秘密があるのかな?
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【メヒシバ(雌日芝)】
一番雑草っぽい(独断)。駐車場脇とか空き地とか、その辺の夏の草藪の縁にはだいたい生えてる。
これ系(?)の日向に生える芝という名前の仲間たちには、メヒシバ、コメヒシバ、アキメヒシバ、オヒシバ……と似たようなのが色々あるが、どれもありふれていてすぐ隣でも繁っていたりするので、お互いを比べてみるとなんとなく分る。雌はホッソリ、雄は茎と穂が太く、小は小柄。
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【チカラシバ(力芝)】
今の時期、河原にはイネ科の似たような雑草が沢山生えていて、パッと見だとどれがどれだかよく分からないが(お互いを比較して分かる感じ)、このチカラシバだけは穂が黒っぽくて遠くからでも見分け易い。
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【スズメノカタビラ(雀の帷子)】
これもどこでも良く見かける草。葉も茎も穂も、細くて柔らかいけど、それだけに踏圧にも強そうな。
大きな公園の遊び場になってる広場など、綺麗な芝生を保つには難しそうな場所って、だいたい踏まれても刈られても大丈夫なオオバコとか、このスズメノカタビラとかクローバーで覆われてる。
【セイバンモロコシ(西蛮蜀黍)】
スズメノカタビラに姿は似てるが、巨大。隣に立って、アリエッティごっこができる。
地上部を刈り取ってもちぎれた地下茎から広がり背が高く茂るので、世界中で大雑草扱いされている。ただ、夕方に穂が赤く光っているのを見たりすると、ちょっと綺麗だなーとは見惚れちゃう。
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イネ科のシュッとした草の先に明るい黄緑色の花穂をたくさんつけているのは、コバンソウ。平べったい花穂の形が小判みたいだから、そう呼ばれる。
個人的には、小判っていうよりはワラジ虫か三葉虫に見える。小判は見たことなくて身近じゃないからかな(三葉虫も身近じゃないが)。
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イネ科の中でも、ムギっぽい雑草たち