室内への夏の侵食、腐海
2016年 08月 08日
夏休みの片付けと早起き、続行中。家族みんな、まあまあ頑張っている気配は感じられる(←程度は推してしるべし)。
私もちゃんとした朝ごはんを作ろうと思って野菜を探していたら、放置していた大きなサツマイモが発芽していた。サツマイモの芽って初めて見た。赤い蝋細工みたいで綺麗かも。ってか、野菜庫の野菜、揃って発芽しすぎ!にょきにょきと、なにかナウシカの研究室チックな空間になっている。……そのまま、そっと閉めとく。
サツマイモはずっしり重くてまだ瑞々しい感触もあったので、せっかく発芽しているところ悪かったが、乱切りにして蒸して朝ごはんにさせてもらった。ラッキーなことに、まだ甘くてホクホク美味しかった。
子供にだけ部屋片付けを命令するのも何なので、この夏は、大人も家を片付けている。
一番ごちゃついている私の部屋(散らかってるだけが原因じゃないんだ、我が家で一番狭い階段下の変な形の部屋だから仕方ないんだ……)の物を整理しつつ雑巾かけとかしていたら、カマキリが脱皮した痕跡を見つけた。
窓を閉めていても動植物が侵入してくるワイルドなマイルームなので、蜘蛛やらヤモリやらはすでにルームメイトとして認知済みではあったが、カマキリまで同居していたとは……。今もどっかにいるのかな?とキョロキョロしてしまう。
部屋の隅には、1ヶ月前の草刈り中に掘り返してしまった爬虫類の卵を入れた水槽。
無事にカナヘビの子が孵ったので、庭に放した。
そんな感じで、屋外と屋内が混然一体となっている我が家。夏の庭の生命の繁茂は、室内にまで確実に侵食してきている。
茂ったジャングルのせいで日差しは緑色に遮られ、閉まらない木枠のサッシのせいで気密性は皆無。うっすら汗かいてぺらぺらの薄着して、どっかから吹き込む生ぬるい風に肌撫でられながら、家のあちこちの暗くて涼しい場所で休む生物−−家族たち人間含む−−を見つけてあるく。
夏って鬱陶しいとこもあるけど、やっぱり夏が一番好きかも。
発芽と腐敗、誕生と死骸、じりじり灼ける日向と冷んやり湿った日陰、どっちも隣り合わせでブワーッと大量なところが、なにかお祭りめいてゴージャスな感じ。
こんなマイルーム、持ちたくもあり、持ちたくもなし。
『ワイド判 風の谷のナウシカ 全7巻』
「本を読まずに映画だけ観て分かった気になってはいけない!」と叱咤されたことはないか?宮崎駿のナウシカと、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』のファンの人は、だいたいそう言う(←偏見)。
でも、どっちの話も、映画だけでも面白くって、80年代の子供たちを楽しませてたと思う(エンデは映画に怒ってたらしいけど。確かに、ラストの変なオチシーンだけは要らない感がすごいけどな......)。
どちらの話も、映画になった一部分だけより、本で最後まで読む方が、どんでん返しもあり苦さもありでずっとずっと面白いのは同感。子供には映画も本も、両方みてほしい。
そんな自堕落をすべて夏の暑さのせいにしています。私は夏が一番苦手ですが、だからと言って反対の冬が一番好きな訳でもなく。やっぱり中途半端な春と秋が好きかもしれません。しかし、常春の国マリネラに住んでいたらそれはそれで自堕落になりそうですけど…。
漫画版のナウシカは本当に読み応えありますよねー。ダチョウみたいなトリウマに乗って敵の中を突っ切る場面が好きです。一旦倒れたトリウマが再び立ち上がってナウシカを運び切るという忠誠心。動物に好かれる人間、憧れます。
ううう。うちも庭と家、なかなかスッキリした状態を保てなくて辛いです。一回完璧にしたら、もうそのまま停止してくれれば良いのに……エントロピーの法則が憎い。
なんて。本当に停止したらつまんないからこれでいいのだ、って無理矢理思うようにしたりして。
もりくまさん>
そっか、サツマイモってヒルガオ科なんですね。
エビガラスズメ、見てみたい!
薪の炎さん>
おおー。夏に収穫が多いと、ウキウキしますよね。
うちは今年はさっぱりです。まあ、作業時間が取れず、何も植えてなかったので当然ですが。ちょっと寂しいです。
へえ!蕪が「茎」で大根が「根」というのは聞いたことありましたが、サツマイモとジャガイモにも似た関係があるんですね。
草叢をチョウが何匹かヒラヒラと飛んでいる景色、良いですよね。
ヒラヒラ飛んでいるのに羽音がしないんで、なんとも言えず静かな気分になります。
聞こえるのは、蝉や蝗の声ばっかりで。