冬の庭仕事:土作り、剪定
2011年 01月 11日
まずは庭全体を大きなスコップでゴンゴン深く掘り返して、土を寒晒しする。
この時、天地返しと言って、もともとの地表を地下に・地下だった部分を地表にするように土をひっくり返すのがコツらしい。
土中の害虫卵や幼虫を駆除するのが主な目的。また、地中深くに空気を行き渡らせたり、雑草の根を寒さに当てて弱らせる効果もあるようだ。
掘り返した土に混じって黄金虫の幼虫やミミズが地表に晒されると、待ってましたとばかりに野鳥がやって来てついばんでいる。目ざといね。
死んだように冷たく硬直した爬虫類も出て来た。シャベルで真っ二つとかにしなくて良かった〜!!
いつもはすばしこくて触れないものを捕まえて大喜びの娘だったが、興奮した幼児の高い体温のせいか、最初死んだようだったのが、すぐにいつもの柔らかい体に戻ってスルリと逃げ出していた。はは。
しかし毎年この作業の度に、シャベルで沢山の球根を割ってしてしまうのが悩みなんだよな。自分が土作りしているのか・球根割りをしているのか、よく分からなくなる程だ。すでに色んな植物で隙間の無い庭の土を掘り返す上手いやり方ってあるのだろうか……。
さらについでなので、土壌改良も兼ね、掘り返した土には堆肥と苦土石灰もすき込んでおく。
いつもは草刈屑をコンポスターで一年寝かせた自家製堆肥だけしか使わないんだけど、今年はそれに加えて馬糞堆肥も混ぜてみた。初めての「馬糞」という響きに畏怖を感じつつ震える手で袋をあけると……あれ、匂いもしないし全然フンじゃないじゃん!!これまでイメージで手を出せずにいたが、堆肥になってしまえば草刈屑も馬糞も全然見分けが付かないんだな。初めて知った。
そんなこんなで。一つ一つの植物を点検しながら庭を回ると、人間にはまだまだ寒い冬だが、クロッカスや水仙の葉は既に展開を終えているのに気付く。そんなところに微かに春の気配を感じながら、今年の庭の姿を夢見て作業するもまた楽し。
クリスマスローズの広がって繁っている古葉を取り除いたら、沢山のつぼみが見えて来た。
梅のつぼみも今にもほころびそう。
去年のバラが終わった後には、ローズヒップができている。
バレリーナのローズヒップは特に小さくて可愛い。
かと思うと、まだまだ咲き続けるバラも多い。
もう剪定したり誘引しちゃったりしたいんだけどなー。
ツボミもまだまだあるものを切ってしまうのも悩ましく。
タイミングを逃してしまいそうだ。
末っ子が一番気に入っている作業は、庭木の剪定。
「ノコギリ、ギリギリ〜!」と上機嫌で、自分の胸より下の枝は全て伐り取る勢いだ。
ちなみに末っ子は、私が他の家族と並んでいるのを見つけると、いつも「ノコギリ・ギリギリ〜!」という掛け声で、ギリギリと間に割り込んで来る。ノコギリッ子。
何故にカレル・チャペック?と不思議に思ったら、彼も園芸熱にやられた人だったとは。
読んだこともなしに、なんとなくダダとか前衛系の作家かと思ってました(別にアヴァンギャルドな園芸家がいても悪くないですが……)。『園芸家12ヶ月』って物凄く面白そうですね!早速探してみます。