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2010年 10月 01日
アリエッティと、こどものにわ(東京都現代美術館)
先日。
末っ子がトコトコやって来て、「ハサミ貸して」と言う。
そして数分後、襟元に切り込みを入れた赤いワンピースに着替え、「なんかこのドレス、アリエッティみたいに 最初から 切れてた〜」なんて言いながら、にへにへ笑いながら戻って来た。
なんと言うミエミエ。
e0134713_14164312.jpg「いやいや。いま切ったでしょ。さっきのハサミで。」と指摘したら、「お母さんはバカー!」と私を指差しての、いきなりのシャウト&クライ。なんなんだ。

そこですかさず飛び出てきたのは上の娘。
「分かる、分かるよ〜。お母さんのそういうところ嫌だよねえ」(なんで?どこが?)なんて言いながら、器用な手つきで末っ子の髪を洗濯バサミでポニーテールにし、巨大なマチ針をササッと作り上げたら、今泣いたカラスがすぐ笑った。コスプレ好きか。


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で、本日は末っ子と2人で東京都現代美術館の「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」を観に行った。巨大セットの中で自由に歩き回り、小人の視線を楽しめる内容。
映画に出て来た小道具が、あちこちに仕掛けられている。
ちょっとした脇穴を潜ってみると大きなゴキブリが蠢いていて驚いたりもする。
興奮のあまり鼻息荒く、無口になる末娘……目がピカピカと光る。

私としては、アリエッティの庭を構成している植物が、うちと殆ど同じだった事にほくそ笑んだ。
タンポポ、ドクダミ、シソ、カタバミ、ハコベ、シダ、アザミ……つまり雑草庭。
しかし今回のように地を這う昆虫目線で見ると綺麗なもんだ。
雑草庭、捨てたもんじゃないな。


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その後、同時開催中の「こどものにわ」展も観てみたら、これがなかなか楽しかった。

作品の中に入って行く、体感型のインスタレーションがいっぱい。

前に行った十和田市現代美術館もそうだったが、こういうのって、子どもが大好き。私も好き。



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この記事中の写真はどちらも"Echoes-INFINITY"(作家:大巻伸嗣)。「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本」ライセンスでライセンスされています。


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『小人の冒険シリーズ』(メアリー・ノートン)

ジブリのアリエッティの原作。
ジブリでは人間の少年(翔)とアリエッティとの交流が大きかったけど、本の方は「小人は小人、人間は人間」というアッサリした扱い。小人一家が落ち着く先を求めて転々としていくお話だが、全編を通して淡々としていて、話し上手なお年寄りに家族の歴史を聞くときみたいな雰囲気だ。

メアリ・ノートンの書く小人たちは、特に善でも悪でもなく、特殊能力なども特になく、ただの極小サイズの普通の人たちという設定。そういう設定を退屈と思うか、「自分も縮んじゃったらこんな風な生活になるかも!自分だったらこう工夫する!」と肩入れしやすく思うかで、好みが分かれそうな物語だ。

英雄的な冒険譚ではなくて、等身大の冒険って感じが、女性作家って感じがすごくする。
ミニチュアや模型が好きな読者なら、きっと興味津々で読めるはず。私はとても面白く読んだ。

年頃の子供の、保守的な大人に反発する気持ちや、でも良い子でいたい気持ち、外に対する好奇心に満ちあふれたところなんかは、活き活き描かれてると思う。女性に制約が多かった時代の、でも自由に心ときめかせ、自分らしく生きたい女の子……って感じには爽やかに感動もした。現代だと制約なんてないから、こういう瑞々しい葛藤は無いよなあ。私は体験したことない(野放図)。そういう意味でもファンタジー。

しかし息子はファンタジー好きだが、この本に関してはそれほど反応はなかった。
同じ小人ものでも、『指輪物語』(トールキン)とか『ウィロー』(DVD)とか、善悪の戦いを含んだハラハラドキドキの壮大な物語の方が好きみたい。

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by macchi73 | 2010-10-01 23:59 | 書籍・CD | Comments(0)


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